犬の喜ぶ姿を見たいがために、ついついおやつを頻繁に与えてしまったりしていないでしょうか。

おやつに夢中になっていたり、おやつを目の前にして上の空になっている犬というのも、実に可愛いものです。

しかし、おやつを与えすぎると、いろいろな弊害をもたらすということは、誰もが知っていることでしょう。

今回は、実際にどのくらいの量や頻度でおやつをあげるのが良いのか、詳しくみていきたいと思います。

1.しつけのときにご褒美として、犬におやつをあげる

ではまず、おやつをあげるタイミングについて考えてみましょう。

犬の主食であるドッグフードには、基本的に犬が必要とする栄養素がじゅうぶんに含まれています。

そのため、あえて犬におやつを与える必要というのは、栄養面からするとありません。

ですので、おやつは栄養のためではなく、しつけのご褒美として与える意味合いが強いものです。

しかし、私たちも、毎日ずっとケーキを食べていたら、さすがに飽きてきますよね。

犬でも同じで、やはり、おやつは時々もらえるこそ嬉しいものです。

また、しつけのときにおやつを与えることには、きちんとした意味もあります。

この場合、タイミングがとても重要で、行動とおやつを結びつけることで犬が学習しやすいように助けているのです。

おやつは「ちゃんということを聞くといいことがある」と印象付けるのに、とても効果的です。

2.量は少なめに、犬におやつをあげる

では、一度に与えるおやつの量はどのくらいが良いのかでしょうか。

これは、犬の年齢や体の大きさなどにもよる部分があります。

また、犬に与えるおやつによっても、多少の違いがあると言えるでしょう。

あえて大雑把に言ってしまえば、「それほどたくさんは与えなくて良い」ということになります。

おやつとして与えるものは、犬の好きな嗜好性の強いものを選ぶことが多いでしょう。

そのため、おやつを与えすぎるのは、肥満の原因になったり、消化不良の原因となることがあります。

例えば、市販されているビーフジャーキーなどであれば、一度の量は指の爪くらいの大きさでじゅうぶんです。

小さなビスケットなら1つ、大きなものであれば半分に割るくらいでいいのです。

市販のおやつは、基本的にすこし大きめだと思い、割ったりして与えるように心がけましょう。

3.一定の量で、犬におやつをあげる

おやつを与えるときには、いつも一定の量で与えるということも大切です。

もちろん、これは太りすぎるのを防ぐために調節するという意味合いもあります。

しかし、それとは別にもう1つの理由があります。

それは、犬が贅沢になっったり、わがままになるのを防ぐためです。

例えば、毎回与えるおやつの量が違うとどんな風に感じるでしょうか。

「あれ、今日は少ないな。もっともっと」と思ったりして、しつこくおやつを催促するようになります。

犬は能天気に見えるかもしれませんが、しっかりと経験や学習をすることができる動物です。

中には、なかなかしつけが入りにくく、手を焼く子もいるかもしれません。

しかし、だからと言って求められるままに与えると、どんどんわがままになってしまう可能性があります。

4.極力与える回数は少なく

おやつはしつけのときに使うと言っても、いつも与えているのはよくありません。

毎回毎回おやつを与えていると、犬にとってはおやつをもらうことが目的になってしまいます。

そうなると、結局のところ、あまりいうことを聞かないという状況になってしまいます。

そのため、おやつを与える頻度も、なるべく少なくというのがベストです。

タイミングも、毎回ではなく、できればランダムの方が良いでしょう。

最終的には、1日に数回程度が目安になります。

最初のうちは、犬の良い行いに対してしっかりと褒めておやつを与えても良いでしょう。

しかし、ちゃんと習慣として身に着いてきたら、徐々におやつを与える回数を落としていきます。

おやつは食事ではないので、このように頻度の見極めることが大切です。

5.家族の中でおやつをあげる時のルール決めをする

さて、ここまでおやつの量や回数、頻度について気をつけるポイントを紹介しました。

しかし、あなたがどんなに気を付けていても、おやつを与えすぎてしまうことがあります。

それが、他の家族もおやつを与えてしまうという場合です。

せっかく気をつけていても、他の家族が犬に対して甘いとまったく意味がありません。

だんだんと常態化してくると、犬はたくさんおやつをくれる家族に媚をうるようになります。

犬も美味しいものをもらうために、だんだんとずる賢くなっていくのです。

そのため、家族が同居している場合には、みんなでおやつのルールを決めることが大切です。

量やタイミングなどは、みんなで共有して、同じ基準を持つようにしましょう。

犬の健康のためにも、おやつやしつけには家族全員で取り組むようにしたいものです。

犬へのおやつのあげ方を見直そう

犬におやつを与えることには、ただ単純に犬を喜ばせる以上の意味があります。

紹介したように、しつけやトレーニングの一環として、とても有用に活用することもできるでしょう。

しかし、だからこそ、おやつのタイミングや頻度、量のコントロールが重要だったりします。

いま一度、普段犬に与えているおやつについて、見直してみても良いのではないでしょうか。