人間などであれば、胃腸が弱っているときにはヨーグルトなど乳酸菌を摂取すると良いと言いますよね。
しかし、犬や猫の動物が相手だと、人間の食べ物を与えてもよいものか、心配になることも。
「え、これがダメだったの?」とビックリしてしまった経験もある方、いらっしゃるのではないでしょうか。
ヨーグルトに関しても、基本的には与えても大丈夫なのですが、注意点やポイントがあります。
今回は、そんな犬にヨーグルトを与えるときの注意点とポイントについてご紹介します。
無糖ヨーグルトを選ぶ
先ほども申し上げた通り、基本的には人間用として販売されているヨーグルトを犬に与えても、大きな問題はありません。
しかし、この時にいくつか注意が必要となることがあります。
その一つ目は、「無糖のヨーグルトを選んであげる」ということです。
これは、他の食材にも言えることですが、犬は人間の大人よりも身体が小さい生き物。
人間と同じ塩分、糖分の食べ物を与えてしまうと、糖尿病などの病気リスクがグッと上昇してしまいます。
ヨーグルトを飼い犬に与えてあげる際は、ぜひ、無糖のヨーグルトを選んであげるようにしてください。
ヨーグルトは常温に戻してあげる
他の食材と同じことが言えますが、できる限りヨーグルトは常温に戻した状態で与えてあげるようにしましょう。
ヨーグルトをあげたい、とお考えになるということは、現在、飼い犬の胃腸が弱っている。
もしくは、飼い犬の胃腸を強くして免疫を上げたい、という想いがあるかと思います。
そんな状態で、冷蔵庫から出したばかりのキンキンに冷えたヨーグルトをあげることは、どんな影響があるのか。
考えただけでも、お腹が痛くなりそうですよね。
少し面倒だと思う方もいるかもしれませんが、これも全ては可愛い飼い犬のため。
ヨーグルトは一時間前などから皿にだしておき、常温に戻した状態で与えてあげることを意識しましょう。
最適なタイミングは「食後」
人間であれば、中には食間のおやつとしてヨーグルトを楽しまれる方もいると思います。
その考えをそのまま適用し、おやつとしてヨーグルトをあげる。
これも絶対的な間違いとは言いませんが、効果が薄まることをお伝えしておきます。
犬だけではなく、人間も同じことが言えますが、ヨーグルトを摂取する最適なタイミングは、ズバリ食後です。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、胃酸など、強い酸性を浴びることで死んでしまいます。
その状態でも、少数の乳酸菌は腸まで届くのですが、効果は半減ですよね。
可能であれば、食後の胃酸が薄まっているときに、ヨーグルトを摂取させることを意識してみてください。
食間の摂取するよりも、多くの乳酸菌を腸まで運び、大きな効果を得ることができるのではないでしょうか。
人間の体重換算で適切量を割り出す
与えるときの注意をお伝えしてきましたが、ここまで読まれると「それで、どのくらい上げれば良いのだろうか」と考えられる方もいると思います。
そんなときに便利な考え方となるのが、人間の体重換算で、犬の適切量を割り出すという考え方。
人間で言えば、ヨーグルトの一日当たりの適切な摂取量は300g程度とのこと。
成人男性の平均体重は、年代によっても変わりますが、大体65㎏前後となります。
つまり、この量をご自宅の飼い犬と比較し、適切な量を割り出すことができるのです。
大まかに、体重3㎏の犬であればティースプーン1杯、体重が5㎏であれば2杯弱程度が適切な量となります。
毎日、きちんと摂取することが大切
こうした食生活は、西洋医学的な薬品とは異なります。
ですから、一日摂取すれば胃腸が強くなる、ということではないのです。
特に乳酸菌やビフィズス菌は、腸に定住することはないようです。
一日あたり必要となる摂取量は、実はたいしたことがありません。
しかし、この時に大切となるのは、むしろ「毎日、きちんと決まった量を摂取すること」です。
食習慣という言葉もありますが、毎日適量を摂取することで、強い胃腸を育てることが可能となります。
もちろん、毎日のなかで忘れてしまうこともあるかと思いますが、それは大丈夫。
たまに忘れることは「習慣」となるうちに、自然と減ってきます。
まずは、習慣となるまで辛抱してあげてみてください。
ヨーグルトといっしょに摂取するとよいもの
最後に、ヨーグルトを一緒に摂取すると良いものについて、ご紹介します。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、生き物です。
エサとなるものや、動きやすい環境をつくってあげることで、その動きは活発となるのです。
乳酸菌やビフィズス菌のエサとなるのが、オリゴ糖や食物繊維。
食物繊維の過剰摂取は、元々肉食であった犬にとってNGですが、オリゴ糖は大丈夫。
犬用のシロップやバナナと一緒にヨーグルトを摂取することで、その効果はさらに高いものとなるようです。
ヨーグルトで犬も人間も健康に
やはり、人間も犬も、腸内環境が健康に大きな影響を及ぼします。
健康な腸で、ずっと元気に過ごしてもらいたいですね。