飼っている犬が、急に水を飲まなくなったり、飲む量がいつもより少ないと思ったら、何か病気にかかっているのではないかと、不安になってしまうものです。

犬が水を飲まない時に考えられる原因は、どのような事が考えられるのでしょうか。

喉が乾いていない

何の異常もなく、普段から元気な犬でも喉が渇かなければ、水を飲みません。

夏場は暑く喉も渇き、よく水分を摂りますが、冬場は寒いために自然と水を飲む量も減りますので、水を飲まない犬はこの時期は増えます。

また、運動をあまりしないために水を飲まない場合もあります。

最近では、小型犬で外へ散歩にも行かず、完全室内飼いの犬も増えてきています。

普段はケージの中で過ごし、たまに室内で自由に過ごすという生活スタイルになるため、運動量もあまり多くなく、喉も乾かないので、水をあまり飲まないという場合です。

あとは、食べ物で水分を摂取している場合です。

基本的に、主にドライフードを与えていると、喉も乾きますので、水分を欲しますが、水分がたっぷり入っている缶詰や、スープなどを主に与えていると、食事で水分がとれているのであまり水を飲まない犬もいます。

病気の可能性

体がしんどかったりどこかに痛みがあったりと、水を飲みたいけれど飲めない、または、飲みたくないなどという場合があります。

例えば、腎臓や泌尿器系の病気を持っていると、おしっこが作られなかったり、量が減ってしまう事があります。

そのために水を飲む量が減ったり、重症化すると全く飲みたがらなくなってしまう子もいます。

腎臓に限らず、体のどこかが悪くなっているときに、動きたくないくらいにぐったりしてるようでしたら食欲もなくなり、水も飲みたがりません。

また、他には腰や首を痛めていたり、椎間板ヘルニアや頸椎のヘルニアなどの病気になっていたりすると、水を飲む体勢が辛かったり、水を飲むことによって痛みが増すようだと、水を飲みたいけれども、飲めなくて我慢している場合もあります。

そういう時は水の容器を変えてあげたり、高さを調節したりなど、水を飲みやすくしてあげる工夫が必要となってきます。

高齢

犬も年齢を重ねるにつれ、色々な欲求が減っていくものです。

体にも負担がかかりやすく、代謝も悪くなり、疲れやすくなります。

そのため、自分から積極的に遊びたがらなかったり、散歩を嫌がったり、早く帰りたがったりもします。

また、食べ物や水に関しても、興味が薄れてきて、がつがつと食べたり飲んだりすることもなくなり、食べたり水の飲む量も減り、ペースも遅くなります。

何らかの病気になってしまい、高齢になっても水をがぶがぶ飲んだり、飲む量がかなり増えたというような事が無いようであれば、加齢に伴い、尿の回数も減りますし、動かない分水を飲む量も自然に減っていく子も少なくはないです。

夏バテ

犬は犬種にもよりますが、基本的に寒さにはある程度強いですが、暑さにはとても弱い動物です。

人間と同じように、犬も夏バテは起こります。

元気がなくなったり、やる気が起きなかったり、食欲も落ちたりと人間と同じような症状がでてきます。

食欲がなくても、水はしっかりと飲んでくれているようであれば、そこまでの問題は起こらないのですが、暑さにやられ、ぐったりしてしまい、水すら飲んでくれなくなる犬もいます。

長時間水を飲まないと脱水症状が起きてしまい、ただの夏バテでは済まなくなります。

体に熱がこもってしまい、熱中症になってしまったりして、最悪死に至る場合もあります。

食欲が少しでもあるという場合は、ドライフードをふやかしたり、缶詰やスープにしたりと普段の食事で水分が取れるように工夫したり、冷たい水を頻繁に飲ませてあげるように気を付けた方が良いでしょう。

食欲もない場合は、動物病院へ行って点滴などで水分を体に入れてもらいましょう。

ストレス

犬もストレスがかかると行動や体調が変わってしまう事があります。

水を飲まないということで、動物病院に連れて行き診てもらっても何もなかったり、元気で食欲もあるのに水だけ飲まないといった場合は、何らかのストレスや精神的な影響がある可能性があります。

こういった場合、そういえば・・・と思い当たることがあることが多いです。

例えば、最近家を引っ越したり、家族が増えたなど、環境がガラッと変わってまだ慣れていなかったり、大好きだった飼い主さんや仲良くしていた同居ペットが亡くなってしまって、寂しい思いをしていたりといった気持ちの変化があった場合です。

また、食器が変わったり、何日も交換していない水を入れっぱなしにしていると、飲んでくれない場合もあります。

いつもおいしく、新鮮な水を与えるようにしましょう。

もともと神経質な面が見られる犬は、ちょっとした環境の変化でも敏感にストレスを感じてしまいます。

犬の行動をチェックしておこう

普段から、食欲の様子は見てわかることが多いですが、水の場合はどのくらい飲んでいるのかわからないことが多いです。

普段からしっかりチェックしていれば水を飲まなくなったり、飲む量が減ったりするとすぐに気付けますので、日々の生活の中で水を飲んでいる様子や、飲んでいる量を気にして見ておくことが大事になってきます。

あまりにも水を飲まないようであれば、早めに動物病院で診てもらいましょう。