犬が体や顔を飼い主にこすりつけてくることは、よくあることです。

また散歩中には地面など体をにこすりつけることもよくありますが、お風呂に入れた後にやられるとなんだか損した気分になりますよね。

犬が体や顔をこすりつける心理をご紹介します。

自分の臭いをつけている

犬には自分の臭いをつけることで、縄張りを主張している状態になります。

また愛着のあるものなど自分の縄張りの中にあるものには、自分の臭いをつけるようにして安心しています。

散歩に出掛けた時にはマーキング行為をして縄張りを主張できますが、家の中で飼っている犬は家の中がすでに縄張りとなっています。

マーキング行為をする必要もありませが、飼い主やその他の臭いがあるので、その中でも自分の臭いを残そうとしています。

また、散歩をしている時に動物の糞などを体に擦りつけようとする時があります。

それは、体から発せられる臭いが強い方が自分をアピールできるので、臭いの強いものに自分の体をこすりつけようとします。

体をこすりつける時には自分の体の臭いをつけるか、自分の体に強い臭いをつけようとしていることが考えられます。

体についた臭いを消そうとしている

犬は体についた臭いをアピールすることで、自分の強さを自慢することがあります。

それは臭いの強さがそのまま自分のアピール度と同じなので、体から発せられる臭いは犬にとってはとても重要です。

飼い主が衛生面などを考えて犬をお風呂に入れますが、多くの犬は嫌がると思います。

犬が嫌がる原因として、お風呂に入ると自分の体の臭いが消えてしまうことが考えられます。

そしてお風呂に入るとシャンプーをしますが、どれだけしっかり洗い流したとしても、犬にはシャンプーの臭いが残ってしまいます。

微妙な臭いを嗅ぎ分けることができる犬にとっては、ジャンプーの臭いはとても気になるので、どこかに体をこすりつけて臭いを消そうとしているのです。

甘えている

犬の行動の中には体を擦り付けるほか、顔やお尻を擦り付けることもあります。

お尻の場合は敵意がないことを表しているので、挨拶代わりの為にお尻を擦り付けます。

飼い主に顔を近づけて擦り付けるのは、大好きな飼い主に甘えたいためです。

犬は顔や手をペロペロと舐める行為は服従の表れとされていますが、自分が好きな相手には顔を擦りつけて構ってほしいと思っています。

飼い主が撫でてあげると犬は喜んでくれますし、さらに甘えたくなると体ごとこすりつけてくるようになります。

犬にとっては顔や体をこすりつけるのは、一つの愛情表現です。

自分よりも下だと思っている

犬の社会では上下関係がとても重要な順位付けとなっていますが、飼い主だからと言って犬は飼い主のことを上位者だとは思っていません。

そのため、犬を飼う時には犬との信頼関係のほか、主従関係を結んでおくことが大切です。

犬は自分を基準に誰が自分よりも上位者かどうかを判断しています。

当然飼い主だからと言っても犬が上位者だと認識していなければ、犬は言うこともなかなか聞いてはくれません。

犬は自分よりも下だと思っている時には、飼い主の顔に飛びついてきたりします。

これは自分の所有物に臭いをつけようとする行為で、飼い主のことを下に見ている証拠です。

自分よりも上位者に対しては、自分の臭いをつけようとはしないのでそのような行為はしません。

子犬の時期などはまだしつけができていないので飛びつくことがありますが、成犬になってから飛びついて体をこすりつける行為は、犬が自分よりも下に見ていると考えられます。

体が痒い

犬にはダニやノミが体に寄生してしまうことがあります。

定期的にシャンプーをしたりブラッシングをすることで、ノミやダニ対策をすることもできます。

しかし、お風呂に入ることを犬が嫌がったり、ブラッシングをしても散歩の時に草むらなどに入ってしまうと、また体にダニが寄生してしまうこともあります。

一度寄生すると1週間近くはそのまま血を吸い続けていたリするので、その間は体が痒くなってしまいます。

犬は自分の体の臭いが消えることを嫌う習性があるので、なかなか手入れをさせてくれないこともあります。

家で飼っている犬は手入れをすることが多くても、外で飼っている犬は手入れができないことも多いです。

犬は足を使って体を掻いたりしますが、届かない場所も多々あるので、体をこすりつけるようにして体を掻いているのです。

犬が体をこすりつける心理を知ろう

犬が顔や体をこすりつける行為は、犬の気持ちを表していることが多いです。

自分の体の臭いをつけることには敏感に反応するので、縄張り意識が強い犬にとってはとても重要な行為となります。

時には甘えたりまたは自分の方が上だと認識させたりと、擦り付ける行為にはとても多くの理由があります。

犬のその時の様子を観察して犬の気持ちを探りましょう。