飼い犬の涙やけに悩む飼い主の方は、結構いるのではないでしょうか。
涙やけとは、なんらかの原因で目から涙が必要以上に分泌され目頭・目の下の毛の部分が赤茶色くなってしまうことです。
特にマルチーズやスピッツ等といった毛の白い犬に目立ちますが、どの犬種にも起こりうることです。
涙やけの主な原因をご紹介します。
アレルギー
犬も人間と同様色々なアレルギーを持っています。
涙やけの一番大きな原因ではと言われているのは食物アレルギーです。
アレルゲンとなる食品が知らないうちに、ドッグフードの中に含まれていてそれを毎日食べることにより、アレルギー性結膜炎を起こしているという犬は少なくはありません。
一般的によくある犬のアレルギーを引き起こしてしまう食品は、牛肉・乳製品・小麦・鶏肉・鶏卵・大豆・とうもろこし・添加物等、ドッグフードの原材料によく入っているものが多く、また犬によって何にアレルギー反応がでているのか違うため中々アレルゲンの特定が難しいものです。
食物アレルギーの症状は涙やけだけでなく、皮膚をかゆがったりふけが以上に出たりとなんらかの皮膚のトラブルや、足の裏が赤くなっていたり、下痢をよくしたりと、他の症状も並行して起こることがよくあります。
もしうちの犬食物アレルギーかもと思ったら、ぜひ獣医さんに検査してもらいましょう。
そして最近ではアレルギー用のドッグフードなんかも売られているので、アレルゲンをできるだけ取り除いた事に気をつけてあげることが治療になります。
また同じアレルギーでも花粉症や、散歩中に触れる特定の草木にアレルゲンを持つ犬もいるので、涙やけのひどい場合は自己判断せずに動物病院で見てもらう方が良いと思います。
涙腺や小涙管などの先天性の問題
涙腺が以上に細く、何らかの原因で詰まっていたりするということもあります。
生まれつき涙を通す穴が空いていない子もいますし、眼球の大きい犬は眼球が涙腺を圧迫しているのが原因という場合も考えられます。
食事を変えてみたり、散歩をしっかりしてストレスを減らしてみたりということによって、その詰まりが治るケースもあるのですが、涙腺自体の太さが変わるわけではないのでなかなか直すのが難しいようです。
手術によって詰まった涙腺を通すことは可能ですが、またつまってしまうというケースもあるので、動物病院で診察してもらって正しい対処法を探しましょう。
生まれつき涙を通す穴のない犬には外科手術で穴を開けることも可能です。
涙が出ていると乾いた清潔なタオルで拭いてあげて、さらなる悪化を防いであげるのも大切です。
ゴミや毛等異物が目に入っている
パグ・キャバリア・チワワ・マルチーズといった犬種は目玉が飛び出している子が多く、そのような犬達は目にゴミが入ったり、ちょっとだけしか伸びてない毛が眼球に当たったりしやすく、それが続くと眼球に傷が付いていまいます。
ひどい場合は動物病院でもらった目薬をさしたり、目の保護をするジェル状の眼球に塗る軟膏などもあります。
毛の伸びやすい子は、トリミングに行った際に目の回り・目と目の間と下の部分をかなり短めにカットしてもらうこともオススメです。
またトリミング後にカットした毛が眼球に残っているということもよくありますので、注意して見てあげてくださいね。
逆まつげ
逆まつげとは、本来ならばまつげは外側に向かって生えていて眼球を守る役目なのですが、まつげの生えている位置に異常がみられたり、顔のシワが原因だったりして、まつげが常に眼球にあたってしまっていることを言います。
程度が軽ければまつげを定期的に抜いてもらったり、永久脱毛することもできますが、整形手術によって治療するケースもあります。
逆まつげが原因で角膜炎や結膜炎になってしまうこともあるので、自己判断せずにちゃんとした治療を受けさせてあげましょう。
眼瞼外反症・眼瞼内反症
眼瞼外反症(がんけんがいはんしょう)とは、まぶたが外にめくれあがってしまっている病状のことです。
顔の皮膚がたるんで落ちているセントバーナード、ブルドッグ、コッカースパニエル、クランバースパニエル等の犬種に多く見られます。
重力によって落ちた顔の皮膚の重みに引っ張られて下まぶたに起きることが多い様です。
ドライアイになりやすいので、目薬や目の軟膏を塗ってあげたりすることが大切です。
眼瞼内反症とはまぶたが内側に入ってしまっている状態のことです。
内側に入ったまぶたがまばたきの度に眼球に当たってしまって、涙や目やにが出やすくなっています。
またまつげも眼球に当たってしまうので逆さまつげと似ていて、結膜炎症状や角膜炎を起こしてしまうこともあります。
外科手術やまつげを定期的に抜くなど、逆まつげと治療法は似ています。
涙やけの原因を見つけよう
目のトラブルは無視できない大変な問題です。
犬の可愛い瞳、大切に見てあげてください。
涙やけの原因を見つけて適切に対処していきましょう。