近年では、犬を飼うにあたってペットショップだけではなく、保護犬をもらい受けるという道も決して珍しくなくなってきました。
保護犬を引き受けるという考えは素晴らしいことですが、ただ同情だけでは済まないこともあります。
ここでは、都内で保護犬を引き取る時、事前に知っておくべきポイントをご紹介します。
犬の里親になる条件は意外と厳しい
犬の里親となるためには、いくつかの条件を提示している団体がほとんどです。
例えば、一人暮らしでないこと、家の中で飼えることはしばしばあげられますが、厳しいものになると年齢制限や所得制限まである場合もあります。
厳しいように思えますが、譲渡の条件は、それぞれの団体が、今度こそ犬が安心して一生幸せに暮らせるように…と考えてつけられたものです。
譲渡条件は団体によって異なります。
あらかじめ、里親になろうと考えている犬を保護している団体の譲渡条件をチェックしておきましょう。
家の周りで散歩できる環境が整っていること
犬には散歩が不可欠です。
チワワのような小さい犬なら別ですが、柴犬くらいの大きさになると1日30分の散歩を2回位することが必須となってきます。
周りに、犬と散歩できるような遊歩道や、公園があるかどうか事前に散歩コースをチェックしてみましょう。
また、これは散歩コースだけに限りませんが、飼いたい犬種と、自分の住んでいる場所を合わせて考えるようにしましょう。
夏、熱くなる都心の小さなマンションの一室でシベリアンハスキーを飼う…なんてことになったら、犬もあなたも不幸になってしまいます。
保護犬の健康状態、年齢はケアのために必須の情報
譲渡の団体に、あらかじめペットの年齢、健康状態を十分確認しておきましょう。
保護犬の中には、悪質ブリーダー、多頭飼育などの劣悪な環境からレスキューされ、心や体に傷を負った犬もいます。
場合によっては、継続して投薬が必要など医療費が余分にかかることもあります。
どんなケアが必要かを確認し、自分がそのケアをできるかどうか、考えてから引き取るようにしましょう。
また、保護犬の年齢も重要です。
年齢によって必要なケアも変わりますし、これからまだまだ大きくなる子犬の場合、どれくらいの大きさになるか知っておかないと後々苦労します。
子犬の方が可愛いので人気はありますが、保護犬には成犬も多いです。
ただ、成犬にはある程度性格がわかっているので、育ててから「子犬の頃は可愛かった。こんなはずじゃなかったのに」となるデメリットは少ないと言えます。
可愛い子犬だけではなく、成犬にも是非目を向けるようにしましょう。
自分が面倒を見れなくなった時、代わりに見てくれる人がいないと大変
自分の健康状態が急に悪くなった時、代わりに犬の面倒を見てくれる人がいないと、せっかく引き取った犬がまた路頭に迷うことになってしまいます。
そうならないように、家族がいる人は必ず十分に家族の賛成を得てから飼いましょう。
家族がいない場合は親戚・友人などかならず事前に「万一の時、誰が犬の面倒を見てくれるか」ということを確認し、約束しておきましょう。
また、そうなった時に困らないよう、経済的に余裕を持って飼うようにしましょう。
保護団体によっては、高齢者のために一時預かりという形で一時的に犬を飼うことができる選択肢を用意していることもあります。
いつか別れはきてしまいますが、飼う人は自分に万一のことがあっても安心して犬と暮らせますし、犬も愛情をたっぷり注がれながら暮らすことができるというメリットがあります。
もしも自分の健康に心配があるけれど、犬と暮らしたいという方がいたら、保護団体に相談してみましょう。
都内でも意外と車が必要になる場面が多い
犬を飼うと、レジャーに出掛けたくなることも多くなります。
ですが、小さな犬なら別ですが、6キロ以上ある犬をずっと抱えっぱなしのまま、電車で連れて旅行するのは大変です。
飛行機に乗せようにも、犬を空港まで運ぶためにやはり車が必要になってくるでしょう。
また、レジャーにでかけなくても、シャンプーやトリミングをしてくれる美容院までの送迎・夜間の急な通院など、都内でも意外と車が必要な場面が出てきます。
車の免許は持っておくにこしたことはありません。
また、犬はおしっこやうんちをもらしてしまったり、車酔いしてしまったりする場合もあります。
愛車の座席にビニールを引くなどして、きちんと対策しておきましょう。
犬を飼うことはその犬の責任を全て引き受けること
以上5つを踏まえて、「本当に犬を幸せにできるかな?」と改めて考えてみてください。
犬はとても可愛いですが、犬が頼れるのは世界中でただ一人、あなたしかいないという大きな責任も伴います。
それでも犬を飼うことができるのであれば、きっとあなたに引き取られた犬は幸せでしょう。
都内には犬と楽しめるお店も豊富にあります。
あなたのライフスタイルにあった犬と、すてきなドッグライフを楽しみましょう。