元々はベルギーにて牧羊犬として活躍していたベルジアンマリノア。
後に、ショードッグとしても活躍するようになり、現在では、主にイギリスやアメリカなどでは警察犬や麻薬探知犬としても活躍をしています。
そんな中で日本では、ペットとしても親しまれているベルジアンマリノア。
そんなベルジアンマリノアとは、どのような犬なのでしょうか。
真面目で頭の良い性格
ベルジアンマリノアは、非常に頭が良く、真面目で責任感のある犬種です。
そのため、飼い主への忠実さは、他の犬に比べてとても強いです。
警戒心が強く、また与えられた仕事はきちんとこなすため、番犬としては非常に向いていると言えます。
しかし、警戒心が強すぎる故に、飼い主以外の人物とはなかなか打ち解けることが出来なかったり、他の犬や動物への威嚇や攻撃が過度になってしまう場合があります。
元々は牧羊犬だった事もあり、中には、言うことを聞かせようとして、子供に軽く噛みついてしまう等という例もあります。
しかし、それは全て、子犬の頃からの環境で改善できます。
本来は、比較的穏やかな一面のある犬種のため、子犬の頃から他の犬や動物、人と関わらせてあげることで、成長しても仲良く過ごすことが出来るようになります。
ベルジアンマリノアの外見
ベルジアンマリノアの体重は20kg〜30kg、体高は55cm〜66cmで、分類としては大型犬となります。
楕円形のがっしりとした骨格を持ち、胴体は正方形に近く、とてもたくましい体つきをしています。
披毛は硬く短い、美しい直毛です。
その下には下毛も全体的に密に生えています。
色としては、顔や耳周りだけに黒の披毛が生えている個体が多いです。
耳がしっかり直立した形となっているのも特徴の一つです。
行動としての特徴として、元々が行動的な性格のため、狭い空間などで行動が抑制されると、円を描くようにして走り回ることがあります。
寿命とかかりやすい病気
ベルジアンマリノアの寿命は、12歳〜14歳とされています。
かかりやすい病気としては、股関節形成不全やてんかん等があります。
股関節形成不全は、関節に歪みが生じ、それによって激しい痛みを感じる病気です。
この病気は、肥満が原因で起こるもので、初期の段階では、痛みから動きたがらなかったり、足を浮かせて歩くなどの症状ですが、重症化すると、歩くことが困難になる場合があります。
肥満にならないように、食事管理と運動をきちんと行う必要があります。
てんかんは、ベルジアンマリノアが遺伝的にかかりやすい病気となっており、脳の神経細胞の異常が原因で起こります。
全身や顔面が痙攣したり、硬直するといった症状があります。
治まったと思っても、何度も繰り返す事もあります。
連続して起こる場合は、危険な状態です。
てんかん薬を使用したり、症状を細かく観察して原因を探ることが必要です。
しつけについて
先に記したように、ベルジアンマリノアは警戒心が強い犬種です。
子犬の頃からきちんとしつけをしなければ、必要以上に攻撃的になってしまう可能性があります。
子犬の頃から、積極的に出歩くなどして、他の犬や動物、人とのコミュニケーションを多く取らせてあげることが必要です。
そうすることで、本来持ち合わせている優しく穏やかな性格が表に出てくるようになり、攻撃性が抑えられます。
子犬の頃に大人しいからと、しつけを怠っていると、成犬になった頃には警戒心の強さが固定されてしまい、なかなかしつけが困難となるため要注意です。
また、ベルジアンマリノアは強気な面もあるため、しつけの際は、厳しくするよりも誉めて伸ばす方法が効果的と言えます。
ベルジアンマリノアを飼う際の注意点
ベルジアンマリノアは、非常に活発で元気で、刺激を求める犬種のため、1日に多くの運動量を必要とします。
散歩は、二時間程度を目安として連れていきましょう。
ただし、出来ることならば、ただ単に長い散歩をするだけではなく、ドッグランなどで活発に遊ばせてあげる方が好ましいです。
その際、知性や体力を使うような遊びを取り入れると、より効果的で、ベルジアンマリノア自身も喜びます。
ドッグランなどで遊ばせる際は、先に記したように、攻撃性を抑えるようなしつけを充分に行っておいてください。
暑さや寒さなどには、それほど弱くないため、屋外飼育は可能です。
しかし、飼い主や家族との関わりも必要なため、屋外飼育をする際でも、室内にもある程度自由に行き来出来るような環境を整えてあげることが好ましいです。
飼い主に忠実なベルジアンマリノアの特徴を知ろう
勇敢な姿に、どこか惹かれてしまうベルジアンマリノア。
飼い主や家族に忠実と言う面でも、パートナーとして迎え入れたくなるでしょう。
しかし、これまで記して来たように、飼い主には忠実とはいえ、周りやベルジアンマリノア自身にも配慮をすべき点は多々あります。
自分だけが良いという思いでは、ベルジアンマリノア自身も辛い事となってしまいます。
ベルジアンマリノアの特性をきちんと理解した上で、家族として迎え入れることをオススメします。