急にいつもと違うウンチが出ると飼い主としてはとても不安になるかと思います。

人間ですら体調不良や何か病気の際には便に変化が起きます。

「ウンチは体内からの手紙」と言える程、体内状況のサインだったりする事が多いのです。

通常犬のウンチと言うのは茶色です。

食事の回数と同じ位の回数、少し固めでツヤのあるのが健康な状態です。

今回は緑色のウンチが出た際の原因をご紹介します。

パルボウイルス腸炎の可能性

この腸炎は最初の頃、普通の下痢と同じような症状ですので、素人が初期段階で判断するのは難しいところがあります。

ただ普通の下痢以外に、普段よりも元気が無かったり、嘔吐する事もあります。

下痢の他にもそういった症状が見られるようであればパルボウイルス腸炎の可能性がありますので、すぐにでも動物病院へ連れて行くことをお薦めします。

実は小さい頃にこのパルボウイルスにかかった場合、90%の確率で助からないと言われています。

良く緑色のウンチは命に別状は無いから心配しないで大丈夫と判断する飼い主もいます。

しかし、実は危ない病気である可能性もありますので慎重に犬の症状を観察する必要があります。

このウイルスにかかった場合、ウンチだけでは無く嘔吐物も緑色になります。

そして治ってからも後遺症が残ってしまう事があります。

膵臓や肝臓に障害が残り消化液がほとんど出ない状態になる事もあります。

恐ろしい病気ですのでウンチの色だけではなく嘔吐物の色も確認するようにしましょう。

腸内環境の悪化

腸内環境の変化により悪玉菌が増えてしまった場合、緑色のウンチが出る事があります。

ビルリビンという物が胆汁に含まれています。

こうしたものが腸内でうまく吸収されなかったりすると酸化してしまいます。これが緑色のウンチとなってしまう原因です。

犬の命は人間よりも短いですが、その分、環境の変化や気温の変化、ストレスなどに弱いと言われています。

人間よりもデリケートな動物です。

そういったストレスや加齢による免疫の低下が原因で善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまいます。

勿論食事にも気を付けなくてはいけません。

人間と同じように高カロリー、高コレステロールの物を摂取し過ぎると悪玉菌が増え下痢を引き起こしてしまいます。

そして時に緑色のウンチを出す事があります。

改善方法としては
・可能な限り犬のストレスを解消してあげる
・食事のバランスを改善する
・「食物繊維」「大豆オリゴ糖」や「消化酵素」などの整腸効果のある犬の健康食品を使ってみる
といったことが考えられます。

何が原因で下痢になってしまっているのかを考え改善していく必要があるでしょう。

胆石症、もしくは胆管周辺の癌の可能性

上記で説明したとおりビルリビンが腸内で上手く吸収されない、もしくは辿り着けないせいで緑色のウンチが出ます。

その場合、胆のうに石が出来てそれが胆管詰まってしまっている可能性もあります。

また胆管に癌細胞が出来てしまい胆管を塞いでしまう事もあります。

それだけでは無く胆管の周りに出来た癌細胞により胆汁が圧迫されて流れる事が出来なくなっている可能性もあります。

粘便液が原因

この粘便液と言うのは、体内で便に粘液が付着していたり、便は出ずに粘液が出てくる事を言います。

一般的には白色が多いのですが、稀に緑色の便が出る事があります。

また赤色だったりピンク色だったりする事もあります。

原因としては大腸の壁に傷がついてしまっているのです。

犬の体内でこの傷を治そうとする働きと同時に粘液を出すのです。

粘液自体は悪いものではありません。

腸の中で便を運ぶ為に、スムーズに移動出来るように粘液があります。

特に下痢の際は便だけどんどん流されてしまい体内に粘液だけ残ってしまうのです。

その為、粘液が多く出てきてしまい緑色のウンチが出てきてしまうと言う事です。

野菜の取り過ぎ

緑黄色野菜を摂取し過ぎた場合や、葉要素(クロロフィル)を取り過ぎた場合にもうんちは緑色になります。

この場合は病気などの心配は必要ありませんので、摂取する量を減らしてあげる事で解決する事が出来るでしょう。

野菜等の摂取量だけでは無く食事自体が多過ぎると言うケースもあります。

栄養分の過剰摂取で消化不良となり、いつもより多めのビリルビンが酸化してしまっているのです。

犬の緑色のうんちの理由を知ろう

緑色のウンチとは言っても様々な原因があります。

特に嘔吐や下痢を伴う場合はすぐにでも病院に連れていくのが良いと思います。

犬は人間のように感情を表現する手段が限られています。

飼い主が良く観察してあげる必要があります。

食事内容にも十分気を配り、一日でも長生きし飼い主と幸せな時間を過ごして貰いたいですね。