老犬が痩せてくるときというのは、もうすぐ最期の時がくる予兆でもあります。

でもまだまだ愛犬と過ごせる時間があって、犬も飼い主を大好きで必要としています。

老犬が痩せてきたときに飼い主にできることはどのようなことがあるのかをご紹介します。

老犬に好みのエサや消化の良いエサを与えてあげる

痩せてきているということは食も細くなってきていると思います。

食欲がなくなってくるのは老犬であれば普通のことではあります。

今までと同じようにエサを与えている場合、もしかしたら食べづらいことが原因で食べなくなっている可能性もあります。

ドライフードをそのまま与えている場合は、フードをお湯でふやかしてから与えるとよいでしょう。

老犬用の缶詰などに切り替えて、やわらかく食べやすい状態にしてエサを出してあげるようにすると犬も食べる量が増えるかもしれません。

ドライフードは消化もあまりよくないので、老犬になると少量食べればいつまでも胃に残るような感覚があるのかもしれません。

今までよりも細かく、やわらかくということを意識して手作りのフードを与えている人もメニューを見直してあげて下さい。

歯が悪くなってきている場合も多いので、固いエサは老犬にはNGです。

老犬に冬はより温かい環境を作ってあげる

やせ細ってきた犬に寒い季節は辛いものです。

時には寒すぎる環境が命に関わることにもなりかねません。

老犬がいる場合は特に、室内の温度と湿度の管理をしっかりとおこなってあげるようにしましょう。

電気代などはかかりますが、真夏真冬は基本的に24時間エアコンをつけてあげて管理し、さらに冬は乾燥するので加湿器などで湿度も保ってあげるようにしましょう。

特に冬は乾燥によっていろいろな細菌やウイルスが繁殖しやすい状態になってしまうので、老犬には湿度も非常に重要です。

またケージ内に温かい毛布などを用意してあげるようにして、体を冷やさないようにする工夫をしてあげましょう。

ペット用の暖房器具などもありますが、うまく使えそうな場合はケージの下にひくなどして利用して大丈夫です。

ただし、低温やけどなどのリスクもあるので注意が必要です。

老犬に洋服を着せてあげる

寒さを防ぐという役割もありますが、だんだんやせ細ってきた体は、外傷などにも弱くなってきています。

体を保護する意味でも洋服を着せてあげるという方法があります。

今まで洋服になじみのない犬は嫌がると思いますので無理強いはしないようにしましょう。

それでも、洋服を着ていることで、皮膚や体の保護と痩せてきてしまった部分を隠せるという役割も担ってくれます。

痩せた部分を隠す理由は、主に散歩などに出た時になりますが、周囲の人にあまり騒がれないようにするためです。

人によっては心無いことを言う人もいますし、犬にとってもそういったことで騒がれることはあまりよい影響ではありません。

知らない人であってもやせ細った犬を散歩している人を見かけると目につくものです。

そうした部分を考えて洋服を着せてあげることも飼い主にできることの一つであると考えられます

老犬に無理をさせないでのんびりと過ごさせてあげる

痩せてきた老犬には当然体力もありません。

食事が摂れていない状態であればなおさらです。

そんなときに散歩などを無理やりしてお腹をすかせてあげようとか、他の犬達と交流を持たせて元気になってもらおうと考える人がいます。

その方法はあまり有効ではありません。

痩せてきてしまった老犬にいくら散歩をさせても疲れるだけでエサを食べてくれるようになるわけではありません。

他の犬の中に連れていっても、交流どころか興味すら示さない老犬も多いと思います。

そのくらいただ生きることに体力が必要になっている時期です。

このような時には、天気のいい日は陽のあたる場所で10分でもいいので日光浴をさせてあげましょう。

太陽の光には免疫効果を高めてくれる作用があるので、わざわざ散歩へ連れ出さなくても陽にあたるだけで十分です。

もちろん犬が散歩へ行きたがるようであれば無理のない範囲で散歩へ連れていってあげましょう。

その場合は、体力を奪われないようによい気候と感じる時間帯を選んでいくようにして下さい。

とにかく老犬のやりたいようにいきたいように自由にさせてあげて、のんびりとした時間を過ごさせてあげて下さい。

痩せてきた老犬を見守る温かい心を持とう

老犬が痩せてくるといよいよかと覚悟を決めなければならない時期かと思う飼い主の方も多いでしょう。

生きている限りはみんなにその瞬間が訪れるので仕方のないことですが、やはり悲しいことです。

でもその前に飼い主として犬にしてあげられることがたくさんあります。

心地よく、不便なく毎日をのびのびと生きられるようにサポートしてあげることです。

エサや水が常に新鮮で食べやすい状態であり、寝床が常に清潔で温度管理がされている環境。

犬が行きたいときに散歩へ連れていってあげて、時にはのんびりと過ごさせてあげれられる環境。

そんな環境を用意してあげられれば、飼い主としては立派に役目を果たしていると言えるでしょう。