犬の平均寿命はおよそ10年から15年と言われています。
しかし犬種や生活環境によって大きく異なります。
特に大型犬は小型犬に比べて一般的に短命とされています。
小型犬の方が飼い易く主流となっていますが、大型犬で人気のある犬種も多く、いつかは大型犬を飼いたいと思われている方もいる事でしょう。
そこで今回は大型犬の寿命についてご紹介します。
平均的には10歳前後
大型犬の寿命は、大体10年前後と言われています。
もちろん犬種によって違いはありますが、小型犬の平均寿命が15年前後と言われているのに比べると、かなり短く思えます。
何故大型犬は小型犬に比べて短命なのでしょうか。
よく言われるのが、大型犬は病気になるリスクが高いと言うものがあります。
元々犬は中型犬くらいの大きさが本来のサイズだと言う話があります。
大型犬は人工交配によって意図的に体を大きくした犬種も多く、その為体の大きさに内臓や心肺機能が付いてかずに、結果的に短命になってしまうと言われています。
実際大型犬には心臓が弱いものや、呼吸機能が弱いものもいます。
また、体を大きくする為に細胞分裂を多く行う事が短命に繋がると言う話もあります。
勿論大型犬全てがその様な事は無く、中にはかなり長寿になるものもいます。
19歳まで生きたゴールデンレトリバー
短命と言われる大型犬の中でも、かなり長生きするものも多くいます。
例えば19歳まで生きたゴールデンレトリバーがいます。
人間でいえば120歳くらいになりますから、かなりの長生きですね。
また平均寿命10年未満と言われるラブラドールレトリーバーの中にも、17年以上生きた犬もいました。
こうして見ると、大型犬だからと言って全ての個体が短命と言う訳では無く、飼育方法や環境によって長生きする事が分かります。
日本犬は長生き
大型犬は短命である傾向は確かにあるかもしれませんが、飼育環境に合えば長生きする事もまた確かな様です。
例として挙げるのは「秋田犬」です。
秋田犬は大型犬に属する犬種ですが、その平均寿命は11年から16年と言われています。
一般的な大型犬に比べたら、かなり長生きですね。
その理由として言われているのは、秋田犬は元々日本にいた土着犬で、日本の風土に合っているからだという説が有力です。
洋犬は元々は外国に住んでいた犬ですから、日本の風土や気候に合わなくても無理は有りません。
その犬に合った飼育環境を整えてあげる事が、犬を長生きさせる上で重要です。
なるべくストレスを与えず、無理をさせない飼育方法をしていれば自ずと犬は長生きしてくれる事でしょう。
平均寿命5年の超大型犬
飼育環境によって犬の寿命が延びるのは確かな事なのでしょうが、犬の中には非常に寿命が短いものもいます。
それは超大型犬と呼ばれるものです。
グレートデンやバーニーズマウンテンドック、セントバーナード等の超大型犬の平均寿命は皆一様に短いと言われています。
例えばグレートデンの平均寿命は5年から8年、セントバーナードやバーニーズマウンテンドックも同じ位と言われていて、10年生きる個体は珍しいとされています。
超大型犬と呼ばれる犬が何故短命なのか、詳しい理由はまだ分かっていませんが、やはり上で挙げた大型犬が短命である理由と同じで「体の大きさに骨や内臓が付いていけていないから」と言うのが一般的な見方でしょう。
超大型犬と呼ばれる犬は、その体の大きさ故に関節症にかかり易く、また内臓が小さく、体に負担が掛かり易いとされています。
寿命が延びる余地あり、日本の大型犬
日本は世界一の長寿国なのはご存知の事かと思いますが、日本にいる犬も長寿なものが多いと言われています。
例えば日本にはギネス記録に認定された「世界一長生きした犬」プースケがいました。
その他にも日本には平均よりも長生きした犬が沢山いるのです。
大型犬でも15年以上生きた例も稀ではありません。
その理由として揚げられるのは、獣医学の発達とペットフードの進化にあると言われています。
日本人は元々短命であったにも関わらず、医学と栄養学の発達で世界一の長寿国になったのと同様に、犬の平均寿命もこの先伸びていくだろうと言われています。
現に日本国内の犬の平均寿命は10年前後であったのが、ここ最近では14年前後にまで伸びて来たと言います。
この先、大型犬だから短命だと言われない日が来るかもしれませんね。
大型犬の寿命を延ばしてあげる努力をしよう
「大型犬は小型犬に比べると短命である」、これは確かに否定できない事かもしれません。
現に小型犬で10年以上生きる個体が40%以上と言われているのに対して、大型犬は半分以下の13%しかいないと言います。
しかし最近では飼育方法も見直され、大型犬でも長生きする個体が増えてきているのもまた確かな事です。
適切な飼育方法と餌やり、そしてストレスを与えない事が、寿命を延ばすことにとって重要なのではないでしょうか。