犬にパイナップルを与えるといっても、ピンとこない人も多いのではないでしょうか。
犬は基本的に肉食動物ですし、果物を与えることにどのようなメリットがあるのか分からないという人もいるでしょう。
実際には犬にパイナップルを与えても問題はありませんし、それなりのメリットもあります。
犬にパイナップルを与えるメリットと、与える際の注意点についてご紹介します。
「食後のデザート」として与える
パイナップルをあげる時のタイミングは、ドッグフードを食べたあとの「デザート」としてが良いとされています。
パイナップルにはブロメリンという酵素が含まれています。
この酵素には食物の消化を助け、胃腸の負担を軽くしてくれる働きがあるのです。
そうでなくても犬は咀嚼が苦手で、食べ物をあまり噛まずに飲み込んでしまいますので、胃腸の負担は大きいのです。
ブロメリンによって胃腸の負担を和らげることができれば、犬の健康増進に繋がってくれるでしょう。
皮や芯を与えてはいけない
ただ、パイナップルなら何でも与えて良いというわけではありません。
特に、皮や芯の部分を与えるのは厳禁です。
そうでなくてもパイナップルは食物繊維が多い部類に入るのですが、特に皮や芯は食物繊維の塊と言って良い部位だからです。
犬は基本的に肉食動物です。
このため、腸が比較的短く、食物繊維を多く含む植物の消化に適していません。
そこに食物繊維の塊である皮や芯を与えた場合、消化できなくなってしまいます。
最悪、消化管に詰まって開腹手術が必要になることすらあります。
パイナップルの皮や芯は、絶対に犬に与えないでください。
細かく切ってから少量を与える
犬は食物繊維の消化が苦手です。
パイナップルを無闇に与えていると、消化しきれずに下痢などを起こしてしまいます。
犬の体に良いという理由で与えているのに、体調を崩してしまったのでは意味がありません。
犬にパイナップルを与えるときには、量に気を付けましょう。
1日当たり15グラムぐらいが適量だとされています。
それ以上与えると、上記のような問題が起きる可能性がありますので、いくら欲しがっても与えないようにしてください。
熟しているものを加熱して与える
パイナップルを食べていると、口がピリピリしてくることがありますよね。
これは熟していないパイナップルの特徴で、犬にこれを与えた場合、口が荒れてしまうことがあるとされています。
犬にパイナップルを与えるときは、十分に熟したものを与えるのが理想的です。
また、生のまま与えるのも問題があります。
犬は咀嚼することが苦手なので、あまり噛まずに飲み込んでしまいます。
生のパイナップルはそれなりに硬いですから、消化不良の原因になってしまいます。
犬が食べやすくするためには加熱して軟らかくしたうえで、細かく切って消化しやすいようにしてあげるべきです。
缶詰やドライフルーツは与えない
犬は甘いものが大好きです。
缶詰のパイナップルやドライフルーツを与えても喜んで食べてくれます。
問題は、それが糖分の過剰摂取に繋がってしまうことです。
最近は基本的に室内飼いの犬が増えているせいか、肥満が問題になっています。
そこにさらに過剰な糖分を与えてしまえば、結果は見えています。
犬にとっても、肥満は成人病の原因になるなどのデメリットだらけですので、避けられるものなら避けたいところです。
いくら犬がパイナップルを食べるからといっても、糖分過剰になりやすい缶詰やドライフルーツは避けるべきです。
生のまま与えるのが愛犬の体のためです。
アレルギー体質の個体に注意
パイナップルアレルギーを持っている個体も存在しています。
そうした犬にパイナップルを与えた場合、目の充血や湿疹、嘔吐、下痢などの症状が出てしまいます。
いくらパイナップルが犬の体に良いといっても、アレルギー症状で体調を崩してしまうのでは無意味です。
パイナップルアレルギーを持っている個体に対しては、絶対に与えないようにしてください。
犬にパイナップルをあげよう
犬にパイナップルを与えることにはメリットがありますが、それはあくまでも正しい与え方をした場合のことです。
間違った与え方をすれば犬の体調を悪化させてしまいますし、最悪の場合は命に関わりかねません。
犬にとって適したあげ方をしましょう。