犬も高齢化が進み、シニア犬の食事について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
若い頃と違いシニアになった犬にはどの様な栄養が必要なのでしょうか。
シニア犬にエサをあげるときに気を付けたいポイントをご紹介します。
低カロリー低脂肪にする
シニアになると運動量や基礎代謝が減るため、今までと同じカロリーの食事を摂っていると肥満になってしまいます。
そのため、低カロリーで低脂肪の食事に代えてあげることが大切です。
肥満は関節を痛めたり、呼吸がしづらくなったり、心臓に負担がかかったります。
消化器機能も衰えてくるので、低カロリー低脂肪の食事にした方が消化も良いです。
良質のタンパク質を多く取らせる
犬の祖先である狼は肉食です。
肉を主食としていた動物なので、犬もシニア犬になっても良質のたんぱく質を摂ることが大切です。
肉の中に含まれているアミノ酸には、筋肉を作る役割があります。
シニアになると筋肉が衰えてくるので、寝たきりにならないためにも筋肉を落とさないことが重要です。
そして、シニアになると消化器官が弱まるので、消化吸収の良い良質なたんぱく質を摂るようにしましょう。
ただし、与える量には注意が必要です。
与えすぎは肥満の原因になるので適量を守り運動も大切になります。
コラーゲン・グルコサミン・コンドロイチンを摂取させる
歳を取ると犬も人間と同じ様に足腰が弱くなってきます。
特に犬は体重を支えるため前足に負担がかかります。
年齢とともに関節が硬くなり、足を曲げにくくなるため、だんだんと運動機能が衰えて行きます。
そんな状態を少しでも改善するために、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンなどが入ったフードやサプリメントを積極的に取り入れましょう。
食物繊維を多くする
シニアになると腸内の運動能力が衰え、便秘がちになることが多いです。
便秘などで腸内の環境が悪くなると、健康面で様々な影響が出てきます。
何より犬自体がお腹が苦しくて可哀想です。
便秘の予防には食物繊維を摂ることが勧められています。
野菜好きの犬も多いので、食欲の低下したシニア犬にも野菜を与えると良いでしょう。
ただ、消化が悪いので、茹でて少量を細かく刻むなどして、ドックフードの上に乗せて与えると良いでしょう。
特に便秘にオススメなのがキャベツです。
ブロッコリー、ニンジン、カボチャ、サツマイモ、キュウリ、大根などもオススメです。
ほとんどの方が知っていると思いますが、犬に与えてはいけない野菜もあるので、良く確認してから与えるようにしましょう。
消化吸収の良いものにする
シニアになると消化能力が落ちるので、下痢を起こすことがあります。
消化不良起こしているということなので、十分に栄養を吸収できなくなっています。
栄養を十分に摂れないということは、脱水症状を起こす可能性もあります。
この様な状態はシニア犬にとって大変危険です。
老化で体の免疫力が落ちてきているのに、こうした状態が長く続けば抵抗力も落ちているので病気になってしまいます。
消化の良い食べ物としては、加熱した卵、鳥のささみ、バナナ、リンゴなどが挙げられます。
山芋は特にオススメの食材で、消化酵素アミラーゼが含まれているので胃腸の調子を整え、胃腸の機能を高める効果が期待できます。
細切りにしたり、すりおろしたりして与えましょう。
手作り食はナトリウムの量に気を付ける
シニア犬になると食が細くなるので、手作り食をあげる方も多いですか、気をつけなければいけないのがナトリウムです。
犬は汗をかかないので、塩分を体の外に排出ないため、必要ないと言われていますが、全く必要ないという訳ではありません。
犬にも適量の塩分が必要です。
但し、塩分の過剰摂取は、心臓や腎臓の持病のある犬には、病気を進行させてしまうことがあるので気を付けなければなりません。
手作り食を作るときに、にぼしやチーズ、パンなどには塩分が多く入っているので気をつけて与えるようにしましょう。
与え方に工夫する
シニア犬にとって頭を下げてエサを食べるという動作は、とても負担になります。
台の上などに置いて頭を下げずに食べられるように工夫してあげましょう。
頭を下げない方が飲み込む力が弱まったシニア犬にはスムーズに胃に食べ物を送れる姿勢となります。
一度に食べられなくなった場合には、1日に3回から4回に分けて与えるようにしましょう。
消化が悪くなってきたら、ドライタイプのドッグフードでしたら、お湯でふやかしてあげるのも良いでしょう。
水分も一緒に摂れるので脱水症状の予防にもなります。
シニア犬に優しい食事をあげよう
今では研究が進み、シニア犬にとって良いとされる様々な食事の内容やレシピを簡単に知ることができるようになりました。
ドックフードもシニア犬用のものがたくさん販売されています。
体に負担がかからず栄養豊富で長生きできる食事を、是非させてあげましょう。