獣医さんによると、「犬にキウイをあげても大丈夫ですか?」という質問は、飼い主さんから意外と多く訊かれるそうです。

キウイが好きな犬がそれだけ多いということなのですね。

キウイをあげても大丈夫?

犬はもともと食肉目に属する動物なので、遠い昔はお肉だけを食べて生活していました。

リカオンのような野生の犬は今もそうですよね。

では、野菜やフルーツを食べさせると害になってしまうのかというと、そんなことはありません。

人間の家畜になって長いことも手伝って、現在の犬は肉食性というよりは雑食性ですから、お肉以外の野菜や穀物を食べさせても大丈夫です。

むしろ、野生では、生の肉や内臓を食べることでビタミンやミネラルを摂取しているのですが、ペットになっている犬の場合は、生肉・生内臓など食べませんから、そうした栄養素を植物性の食品で補うのは望ましいことです。

実際、キャベツやレタスなど、野菜好きの犬も大勢いますよね。

もちろん、犬にとって有害になる食材もありますから、それは避ける必要があります。

キウイの場合は、基本的に犬に食べさせても問題のないフルーツです。

あの、良い香りと甘酸っぱい味が好きな犬は多いですから、これは嬉しいですね。

糖分と食物繊維に気をつけて

ただ、どんな食品もあげる量には気をつけなければなりません。

犬は人間よりもずっと体が小さいので、「少なすぎ」よりも「多すぎ」を注意してください。

上記のビタミン、ミネラルの場合は、キウイで過剰摂取になる心配は要りませんが、気をつけたいのはキウイの糖分です。

キウイは100gあたり約12.5gの糖が含まれており、これは角砂糖2個分に相当します。

酸味もあるので、特別に甘いイメージのないキウイですが、実は糖分はかなり高い方に入ります。

犬が喜ぶままについついスプーンで食べさせていると、すぐに糖分過剰になってしまいます。

糖の摂りすぎは肥満、そして最近増加している犬の糖尿病の原因になります。

また、これは人間の場合なのですが、糖の血中濃度が高くなると、糖の分子が血管壁を傷つけやすくなるという研究報告もありますし、過剰な糖分は思いがけない形で健康障害を引き起こすリスクがあることをしっかり認識しましょう。

また、キウイには食物繊維も多く含まれています。

便通を良くしたり、腸内環境を整えるなどの効果もありますが、摂りすぎると逆に消化不良や下痢の原因になります。

糖分ほど高いリスクはありませんが、こちらも注意が必要です。

適正量は薄切り1枚以下

犬は犬種によって大きさが数倍も違いますから、適正量というのは少し難しいのですが、獣医さんによると、大型犬の場合で薄切り1枚程度、小型犬は1枚の1/3から2/3くらいが調度良いとか。

一日の食事量の目安は、一般的に「犬の体重×2.5%」とされています。

体重10kgの場合は250gということになります。

ちなみにキウイ1個の重量は平均100gです。

わたしたち人間でも、デザートに半分も食べれば充分ですよね。

そのように考えると、たしかにキウイの薄切り1枚はだいたいクッキー1、2枚分くらい、おやつに調度良い量になりそうです。

くれぐれも多すぎないようにしましょう。

その他に注意が必要な場合

アレルギー体質の子の場合、キウイでアレルギーを起こしてしまうことがあります。

食べた後、口の周りや舌が荒れたり、体を痒がるといった症状が見られます。

キウイにはタンパク質を分解する酵素が含まれているため、敏感な粘膜部分が反応してしまうのかもしれません。

目の周りが赤くなったり、頻繁に舌なめずりをする、体をしきりと掻く、下痢、嘔吐といった症状が出たら、与えるのをやめて獣医さんの診察を受けてください。

犬の中には、生のキウイよりも、カリカリしたドライタイプの方が好き、という子もいますが、でもドライキウイは避けた方が無難です。

ドライフルーツは砂糖で味つけしたものが多いですから、知らずにあげていると、適正量を守っていたはずなのに、いつの間にか肥満に……ということもあります。

また、水分のほとんど含まれていない食物ですから、消化もあまり良くありません。

上で述べたようにキウイは食物繊維が多いですし、ごく小さいですが種もあります。

お腹の中で消化しきれない割合がもともと高いフルーツですから、乾燥したものはかなり消化が良くないと考えた方が良いですね。

注意点を守って食べれば、犬にとってもキウイは楽しいおやつに

ドッグフードには必要な栄養素がちゃんと含まれていますから、キウイは必ず食べなければいけないものではありません。

でも、人間だって、栄養補給だけでなく、楽しみのためにおいしいものや甘いものを食べますよね。

甘いおやつを食べるのは犬にも楽しい時間です。

デザートにキウイを買った日は、1枚切って、できれば犬と一緒に食べることをオススメします。

飼い主さんと同じメニューを食べるのが好きな犬は多いですから、とても喜ぶと思いますよ。