ご家庭の犬に噛みつかれて困ってしまったことはありませんか?一概に噛まれたと言っても、しっぽの振り方や噛み方でその理由は様々であることが予測できます。
犬が飼い主を噛む理由、それははたしてどのような意味を持つのでしょうか?
1.興奮して噛んでしまう
犬がしっぽを激しくブンブン振り回しながら噛んできた場合は、何かしらの理由で興奮しているのが噛みにでていると思われます。
それは主には喜びで、例えば飼い主さんにかまってもらえてすごくうれしくて嬉しさが溢れて噛んでしまうといったものです。
なので、キャンキャン・ワンワンと嬉しい鳴き声も併発している場合もあります。
また大きく振るしっぽは、相手に対して敵意がないことのアピールでもあります。
噛む強さは犬や程度によってはまちまちで、単に遊びたくて噛んでしまう程度なら甘噛みで済みます。
ところが、久しぶりのお散歩や再会などでなりふりかまわず興奮していると、犬自身も強さの加減ができず強めに噛んでしまうことも。
しっぽを振ってはいるがゆるめだとしたら「そこそこ嬉しい」と取れるので、甘噛み程度である場合が多いです。
噛んでしまうほど興奮している犬に対してはなるべく冷静をよそおい、しっかりと無駄噛みを注意するように心がけましょう。
2.甘えたくて・構われたくて噛んでしまう
喜んでいたり明らかに興奮しているようなブンブンとした振り方ではなく、比較的低めの位置でゆっくりと振りながら噛んでくる場合もあります。
これは飼い主に対して甘えたかったり、かまってほしかったりする気持ちの表れです。
また感情がむき出しになるほどではありませんが、要求の意味合いもあります。
ごはんであったりお散歩であったり、もしくはただスキンシップを取りたいだけであったり。
なるべく犬の要求を察して、何かしらのコミュニケーションを取ってあげるのが良いでしょう。
時には噛まれたまま、目的の場所まで引っ張って行かれたりもします。
要望には応えつつ、噛まれる前に犬のしてほしいことを事前に察し理解することで、このタイプの無駄噛みはしつけていきます。
また子犬の頃からのしつけも大切なのは言うまでもありません。
犬は人間と違い言葉が使えない代わりに、吠え方や噛み方で仲間との連携や意思疎通を行います。
子犬時代は特に、お母さんである飼い主に甘えたくてしっぽを振ったまま噛んでしまう子が多いです。
その姿は愛らしく、また歯もしっかり生えそろっていないので本気で噛まれたとしてもたいして痛くもなく、ペット初心者の人はしつけを怠りがちです。
かまってほしいアピールで噛まれていると分かっていたとしても、無駄噛みはいけないことだということを小さい頃から教えてあげましょう。
そうすれば成犬になって同じようなことが起こったとしても対処しやすく、犬にとってもストレスが少ない状態のまま理解を得てもらいやすいです。
3.自分が強いことのアピール
犬は警戒心を持つとしっぽが上向きになり、ピンと高く立ちます。
これは飼い主含む人間にのみならず、他の犬や環境音などにも警戒心を抱いている状態です。
この状態のまま小刻みにブンブンと振っている時は、何かに対して非常に警戒をしているということの表れです。
その心理状態のまま飼い主さんを噛んだとなると、じゃれている時の甘噛みとは理由も力加減もわけが違います。
歯が剥き出しになっていたり、ウウーッと低いうなり声をあげたりする場合もあります。
単に機嫌が悪くてイライラしていることも考えられますが、人間側に落ち度がなかったかも思い返してみましょう。
不快な音や臭いを出したりしませんでしたか?運動やごはんは足りていますか?最近スキンシップ不足のまま急に触ろうとしませんでしたか?
またその他にも以下のような状態だと体調不良の可能性もあります。
食欲は減っていませんか?排泄物などに異常はありませんか?
どちらにしても、ネガティブな理由であることは間違いないでしょう。
そもそも犬とは、テリトリーに対して神経質な生き物です。
家の中のお気に入りの場所に飼い主が入ってきたり、お気に入りのおもちゃやクッチョンなどに飼い主が触ったりするだけで噛まずにはいられない場合もあります。
いくら大好きな飼い主さん相手だからと言って、ふいの事態に対してはそういった本能も出てしまいがちです。
強い噛みはまず叱ってしつけるのが先決です。
しかしその後に、再び同じような事態にならないように犬のストレスの元を探して解消してあげましょう。
無駄噛みの理由を理解して、犬の気持ちを汲み取ることが大切
しっぽを振りながら飼い主を噛むという動作の1つ1つにも、犬にとってちゃんとした理由が毎回あります。
どのようなしっぽの振り方か?どのような強さか?どのような声を出しているのか?しっかり状況を踏まえて、その理由を今一度理解し、対策を練りましょう。
犬は情緒深く、感情豊かな生き物です。
嬉しい気持ちは否定せず、嫌な気持ちはぬぐってあげる。
そうすることで無駄噛みを除き、人間と犬がお互いハッピーな生活にしていきたいですね。