「犬も野菜を食べさせた方が良いのか」誰しも迷うところです。

確かに人間と同じように雑食性と言われている犬ですが、果たして野菜を食べさせても健康に影響はないのでしょうか。

食べさせるとしたら、どのように食べさせたら良いのでしょうか。

そこで、今回は犬に野菜をあげる際の注意点についてご紹介します。

野菜の量に気を付ける

覚えていていただきたいのは、犬に野菜を食べさせても決して問題ではない、ということです。

以前は犬には野菜を消化する能力が無いので、野菜を食べさせてはいけないと思われていました。

確かに、犬は雑食と言っても肉食に近い動物なので、野菜の食物繊維を自力で消化する能力には欠けています。

しかし、野菜の食物繊維は犬の便の量を増やし便秘を予防する、腸内環境を整え、消化を助けるなどの働きもあります。

ただし、大量に野菜をあげることは避けなければいけません。

犬が消化不良を起こしてしまいますし、少量では問題にならなくとも野菜の持っている毒素が犬に悪影響を与えます。

目安としては、ドッグ・フードの上にかける、ドッグ・フードを少し減らしてトッピングする感覚で良いでしょう。

そして、毎日同じ野菜は避け、犬が飽きないようにしましょう。

犬が食べても良い野菜とは

犬は人間と同じように雑食性なので、基本的には人間の食べる野菜はだいたい大丈夫、ということになります。

ただし、食べてはいけない野菜もありますので、これを除いたもの、ということになります。

まず、オススメが大根です。

これは犬の消化を助ける働きがありますので、固めに茹でて小さく切るか、おろすなどして食べさせてください。

キャベツなども質の良い食物繊維を含んでいますので、やはり茹でるなどしてあげましょう。

後は、ニンジンやブロッコリーなどの緑黄色野菜も犬の健康を助けてくれます。

トマトやピーマンも量を注意すれば大丈夫です。

他は、サツマイモやじゃがいもなどイモ類も比較的犬の好む野菜ですので、調理してあげてみてはいかがでしょうか。

犬食べさせてはいけない野菜

では、逆に犬に絶対に食べさせてはいけない野菜にはどんなものがあるのでしょうか。

まず気をつけたいのが、ネギ類です。

玉ネギや長ネギ、ニラなど犬に中毒症状を引き起こす恐れがありますので、注意しましょう。

中には呼吸困難を起こして、最悪の場合は死に至る危険性もあります。

ニンニクもネギ科に入りますので、例えば料理にニンニクなどを使用した場合、知らずにその料理を犬にあげてしまう、というようなことがないように気をつけてください。

ただし、ニンニクは少量なら返って犬の健康に良い、という説もあり、見解が分かれています。

犬が欠片をなめてぐらいでは心配することはないけれど、ドンとあげるのは避けましょう、という認識で良いでしょう。

また、最近はアボガドも犬には良くない、と言われています。

あえて食べさえる必要はありませんので、これも避けた方が良いでしょう。

果物はどうなの?

果物も野菜と同じ位置づけでかまわないのですが、果物の場合野菜とはまた違った注意点があります。

1つは、果物は全体的に糖分が多いので、あまりくれると体重の心配が出てくる、という点と、あとはアレルギーのある犬がいる、という点です。

バナナやリンゴなど、人間と同じようにアレルギーを持っている犬がいますので、あげる時にはその点に注意が必要です。

できれば、アレルギーのないことを確かめてからあげるようにしたいものです。

食べさせてもいい野菜でも安心しない

犬に野菜を食べさせても決して身体に悪いことはなく、返って健康を助ける働きもしてくれることは分かりましたが、しかしそれは肝心の犬の状態が良好な場合のお話です。

もしも食べさせてもかまわない野菜だとしても、犬に次のような症状が出ている場合には、野菜をあげるのは控えましょう。

まず、甲状腺の疾患を持っている場合です。

この場合はキャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜を食べさせることは禁物です。

また、関節炎を発症している犬にはナスやじゃがいもなどナス科の野菜は避けてください。

他にも、野菜は基本的にアルカリ性なので、アルカリ性尿石症を患っている犬にあえて野菜をあげることはしない方が良いでしょう。

やはり、身体の状態を見ながら食べ物を考えるのは、人間も犬も変わりないということです。

犬に適切な野菜を適切な量あげよう

野菜も使いようで、大切な愛犬の健康を守ってくれる強い味方になってくれます。

しかし、最も大切なことは、愛犬の考えていること、身体の状態をよく観察する、ということに尽きるのではないでしょうか。

ネギ類は与えない、アボガドはダメ、そうしたラインさえ守っていれば、野菜で愛犬を健康にすることができます。

また、犬の個性や個体によってOKな野菜、NGな野菜というものもありますので十分注意してあげてください。