何世紀にも渡って存在していたとされているイタリアングレーハウンド。

主に貴族などを中心に可愛がられていたとされており、現在でも様々な国で人気となっています。

そんなイタリアングレーハウンドとは、どのような犬なのでしょうか。

比較的穏やかで大人しい性格

感受性が強く、人の気持ちを敏感に読み取ります。

飼い主や家族に対しては忠実で愛情深いですが、見知らぬ人に対しては距離を置く傾向があります。

かといって、見知らぬ人に対して攻撃的になるかというと、そんなことはなく、どちらかというと内気で大人しい性格をしているため、子供や他の犬や動物とも比較的仲良くは出来ます。

基本的には穏やかな性格で、甘えん坊で寂しがり屋な一面もあります。

元々は狩猟犬だったため、自分で考えて行動できる犬種です。

遊ぶことも大好きで、飼い主と一緒に過ごすことが好きなこともあり、一緒に遊んであげるととても喜びます。

イタリアングレーハウンドの特徴

イタリアングレーハウンドの体重は3kg〜6kg、体高は33cm〜38cmで、分類としては小型犬になります。

細い足が特徴的で、少しでも体に必要以上の負荷がかかると、骨折などのトラブルが起こることもあります。

先に記したように、元々は狩猟犬のため、動くものや揺れるものについ体が反応してしまい、走り出してしまうこともあります。

瞬発力が強いため、普通の首輪だとそのように急に走り出した時に制止をした勢いで、首を痛めてしまうということもよくあります。

そうならないために、どちらかというとハーネスを使用することをオススメします。

やや骨が弱い犬種であり、中には歯も弱い個体もいます。

寿命とかかりやすい病気

イタリアングレーハウンドの寿命は、12歳〜15歳となっています。

かかりやすい病気としては、突発性てんかんや進行性網膜萎縮などがあります。

突発性てんかんは、神経細胞が異常をきたし、痙攣発作を起こす病気です。

同じく痙攣発作を起こす、てんかんという病気がありますが、てんかんは脳腫瘍や炎症が原因で起こります。

しかし、突発性てんかんの場合は、脳腫瘍や炎症などは見られず、詳しい原因も不明です。

完治が難しい病気とされているため、生涯付き合わなければならない可能性が高い病気です。

進行性網膜萎縮は、両目の網膜に異常が見られ、正常に機能しなくなる病気です。

初期の頃は、夜など暗いところで目が見えづらくなり躓いたりする程度ですが、放っておくと日中も目が見えづらくなり、最終的には失明してしまう可能性もあります。

徐々に視力が低下するため気付きにくく、更に明確な治療法もありません。

少しでも違和感を感じたら、早急に受診することをオススメします。

しつけについて

イタリアングレーハウンドは臆病な一面も持っているため、叱ってしつけようとすると恐怖が大きくなってしまい、逆に飼い主にも心を開かなくなってしまいます。

どちらかというと良いことをしたら誉めてあげる形、つまり誉めて伸ばすという方法が望ましいです。

ただし、もちろん個体差はあるため、叱る方が身に付く個体もいます。

関わりの中で、どちらがその犬に合っているのか探ってみましょう。

イタリアングレーハウンドは、先に記したように、見知らぬ人とは距離を置く傾向があります。

そうならないために、子犬の頃から外に連れ出して、他の動物や人物と沢山関わりを持たせてあげることが望ましいです。

また、寂しがり屋な一面もあるため、飼い主が少しでも離れてしまうと吠え始めてしまうことがあります。

無駄吠えをしないようにしつけをすることも大切です。

飼う際の注意点

イタリアングレーハウンドは、披毛も短毛で寒さに弱い犬種のため、少なくとも寒い時期に屋外で飼うことは出来ません。

そもそもが飼い主と一緒に過ごすことを好む犬種のため、寒さに関係無く室内で飼うことが望ましいです。

寒さには弱いですが、逆に暑さには強いため、夏場のクーラーの調節にも注意が必要です。

体を動かすことが大好きで運動量を多く必要とします。

散歩は1日1時間程度のものを2回を目安に行ってあげることが望ましいです。

それとは別に、ドッグランなどで走り回らせてあげることも、時には必要となります。

先ほど記したように寒さには弱いので、寒い時期は室内でボール遊びをしたり、ただ歩かせてあげるだけでも良い運動になります。

披毛の手入れは、時々ブラッシングをしてあげる程度で充分です。

お風呂は10日に1度程度を目安に入れてあげましょう。

イタリアングレーハウンドの特徴を知ろう

比較的大人しく、飼いやすい印象を受けるイタリアングレーハウンド。

しかし、気温の調整や、骨が弱い故の骨折の心配など、配慮を必要とすることも多々あります。

そんなイタリアングレーハウンドの特性を良く理解した上で飼うことが望ましいです。

飼い主と関わりを持つことを望むような性格のイタリアングレーハウンドとは、とても素晴らしい家族になれるかと思います。