猫は「寝る子」が語源と言われているほどよく寝る生き物です。
とはいえ、飼い主の思い通りの時間にはなかなか寝てくれません。
飼い主が睡眠不足にならないためにも、なかなか寝てくれない子猫を寝かしつける方法を知っておきましょう。
子猫をたっぷり運動させる
子猫のうちは活発でもそれほど体力はありません。
寝る前の30分間、子猫と遊んであげましょう。
思いっきり遊んであげれば、5~10分でも体力を使い切って電池が切れたように眠ってしまいます。
遊びは激しく体を動かすものほど効果的です。
猫じゃらしなどオモチャを使って、できるだけ広範囲を走り回らせたり、ある程度大きくなってきたら障害物を使って立体的に走り回らせてあげましょう。
1日に1度思い切り遊ばせることは、子猫をスムーズに寝かしつけることができるだけでなく、子猫と飼い主との信頼関係や健康な体の育成にも役立ちます。
ただし、寝る直前まで遊んでしまうと子猫が興奮してしまい逆効果になります。
寝かしつけたい15分前には遊びを終了しましょう。
子猫をやさしくなでる
子猫は本来、母猫に守られながら睡眠をとります。
生まれて間もない子猫が、夜一匹では不安で眠れないのは仕方のないことです。
飼い主が母猫の代わりになって守られているような安心感を与えれば、子猫もリラックスして寝ることができます。
寝かしつけるために子猫をなでる時は、まず、子猫を膝の上に乗せて両手で体を包み込むように支えます。
次に顔周りを中心にやさしくなでてあげてください。
耳のつけ根や鼻筋を指でなぞるようになでたり、手のひら全体で顔を包み込むようにしてなでてあげてください。
できるだけ目をつむるよう誘導してあげると眠るのも早くなります。
尻尾のつけ根から腰のあたりをやさしくぽんぽんと叩いてあげるのも効果的です。
子猫がウトウトして眠っても、しばらくなで続けてあげるとより深く寝てくれます。
また、子猫をなでることでマッサージ効果も期待できます。
血流が良くなるため、より良い睡眠が期待できるでしょう。
子猫に快適な寝床を用意する
せっかく子猫を寝かしつけることができても、快適な寝床が用意できていないと睡眠が浅くなってしまい、すぐに起きてしまいます。
子猫にとって寝心地の良い温度は30°前後です。
温かいブランケットやぬるめのお湯を入れた湯たんぽで寝床を温めてください。
子猫は音にも敏感です。
PCやテレビを見たり、飼い主がいつまでも起きている気配を感じると子猫も目が覚めてしまいます。
子猫の寝床はできるだけ静かな場所にしましょう。
猫は自分の匂いを嗅ぐと安心し、リラックスできます。
とはいえ、あまり不衛生な環境はよくありません。
ブランケットはこまめに洗濯し、寝床は清潔に保ちましょう。
子猫をお腹いっぱい食べさせる
人の子供と同じように子猫もお腹がいっぱいになると眠りやすくなります。
寝かしつけようとしてもいつまでも鳴いていたり、何か要求するそぶりがあるなら、お腹が減っているのかもしれません。
要求鳴きがあるなら何か食べさせてあげましょう。
体がどんどん大きくなっていく成長期は、成猫以上にたくさんの栄養を必要とします。
子猫のうちは、しっかりと遊ばせてあげれば肥満になることはほとんどありません。
子猫自身で調節できるので、欲しがる時はキャットフードを与えてください。
子猫と規則正しい生活を送る
猫は習慣に従って生活する生き物です。
成猫になる頃には起きる時間、ご飯の時間、寝る時間が決まっています。
子猫のうちはまだこの習慣ができていません。
夜決まった時間に寝る猫に育ってほしいなら、子猫のうちから規則正しい生活を送らせましょう。
毎日決められた時間にエサを与え、時間が来たら飼い主も一度布団に入るようにしてください。
はじめのうちは寝ようとしない子猫も、寝る時間が習慣化すれば時間になると自分から寝床へ行く猫に育ちます。
子猫を寝かせるために閉じ込めない
子猫に早く寝てもらいたいからといって、部屋やケージに閉じ込めたり、鳴いても無視すると、かえって逆効果です。
子猫のうちに夜に対する不安感を植え付けてしまうと成猫になっても夜騒いでしまったり、なかなか寝てくれない猫になってしまいます。
逆に鳴き声に過敏に反応したり、わざわざ起きてあげてしまうことも猫が味を占めてしまいよくありません。
子猫を眠らせるには、飼い主との適切な距離感が大切です。
飼い主と同じ部屋で寝るようにしたり、危険がない部屋は夜でも自由に動けるようにしてあげましょう。
遊びまわってしまい騒音が気になるようなら、寝かしつけるより防音対策をする方が簡単かもしれません。
あまり思いつめず、できる方法で対策を取りましょう。
夜一匹になっても安心、安全であることがわかれば、成猫になるにしたがって夜鳴きや飼い主に迷惑をかける行為はなくなります。
子猫は夜行性
猫は夜行性の生き物のため、夜起きてしまうのは仕方のないことです。
なかなか寝ないからといってあまり心配する必要はありません。
ほとんどの猫は、1~2歳になれば夜起きてしまっても一匹で落ち着いて過ごせるようになります。
いつまでも続く行為ではないので、あまり思いつめず対応してください。