現代の日本では、あまり聞かない狂犬病ですが世界ではまだ恐怖にさらされている地域も少なくありません。
そんな恐ろしい狂犬病から愛犬を守るためにも、狂犬病について、予防接種の時期や費用についてよく知ることが重要です。
狂犬病は致死率100%の病気
まず予防接種の事をご説明する前に、その予防接種がなぜ必要なのか狂犬病についてご紹介します。
狂犬病は動物にとって致死率ほぼ100%の恐ろしい病ですが、感染経路は主に感染した動物に噛まれるなどされた接触により唾液に多く含まれる狂犬病ウィルスに感染します。
発症すると正に狂犬の如く性格が豹変し狂暴化・激しい興奮・後に麻痺症状が現れ僅か数日のうちに死に至る場合が多数です。
感染したウィルスは脳などに侵入し猛スピードで末梢神経などに障害などを引き起こします。
未だに有効な治療法が確立されておらず一度発症すると狂犬病ウィルスを治す手段は発見されていないので致死率はほぼ100%と言われているのです。
人間にも感染するのが恐ろしいところです。
予防接種の時期は4月から5月ごろ
この大変危険で恐ろしい狂犬病ウィルスに対する予防接種の時期ですが、犬の場合は生後3ヶ月を過ぎた頃から接種するのが一般的です。
市町村が行っている集団予防接種は事前にお知らせの手紙と問診票のような用紙が送られてきますので、そちらの日程を確認が必要ですが、一般的に集団予防接種は4月~5月頃に行われます。
また、この集団予防接種でのタイミングが難しい場合でも動物病院では何時でも接種可能ですので最寄りの動物病院を一度確認しておくことをオススメします。
予防接種は義務ですので必ず接種させてあげましょう。
尚、犬の場合この予防接種は毎年一回一生涯必要ですの覚えておくことが大切です。
予防接種等にかかる費用は3200円程度
予防接種にかかる費用ですが、市町村での接種ですと大体3200円程度の金額です。
またこの集団予防接種の際にまだ愛犬の登録をしておられない方は同時に登録・犬の鑑札の配布を行ってくれる場合もありますので、必ず登録が必要です。
登録の際には住所や愛犬の生年月日・性別・犬種の記入が求められますので、確認をオススメします。
この愛犬の登録の際に一度だけ初回に一頭に付き約3000円~4500円前後の登録料金が必要になりますので気をつけましょう。
また、動物病院での接種をお願いする場合は病院によって値段に違いがありますので注意してください。
平均3,500円ほどです。
登録している愛犬が亡くなった場合は市町村へ再度、愛犬の死亡届のような連絡をしなければなりません。
詳しくは最寄りの保健所などに問い合わせて自分の地域のペットへの対応を聞いておくことで、いざという時に慌てずに対応できます。
日本は狂犬病の清浄国なの?
日本は世界でも少数派の狂犬病ウィルスを根絶している国ですが、なぜ狂犬病の予防接種が必要なのでしょうか?
それは日本国外には依然多くの狂犬病の脅威にさらされている国が存在しているからです。
アジアでも中国などではワクチンの広がりや野犬などの制御も日本ほど進んでいないので未だに狂犬病ウィルスの恐ろしい影に苦しめられています。
インドは世界で一番狂犬病での死亡率が高い国です。
逆にオーストラリアやイギリス、ニュージーランドやグアムは日本と同じ狂犬病の清浄国(狂犬病の発生していない地域)です。
予防接種が毎年必要なのは、未だに狂犬病の猛威に晒されている地域に旅行などで渡航した際に、野犬や狂犬病ウィルスに感染した動物に噛まれて帰国してしまった人間や、海外から狂犬病に感染したまま、発症前に日本に来てしまった動物などによる二次被害による感染から、日本の人間や動物たちを守るために、いつ起こるかわからないこういった事態にそなえての措置です。
清浄国を守るためにも、飼い主の厳格な管理と愛犬の大切な命を守るためにも、決められた予防接種は必ず接種させてあげることが飼い主としての最大の責任です。
狂犬病の予防をしっかりとしよう
狂犬病ウィルスに対する年一回の予防接種と登録は法律で定められた飼い主としての義務なので、怠ると愛犬の命を危険にさらしてしまうのと同時に罰則も課されてしまいます。
毎年一回のみで、3,000円前後で恐ろしい狂犬病から愛犬を守れるのなら、それほど高くないのではないのではないでしょうか。
愛犬が狂犬病になってしまったりしてからでは遅いので、忘れている場合は速やかに動物病院に問い合わせて愛犬の予防接種を受けさせてあげましょう。