ミックス犬とは、色々な種類の犬種を掛け合わせたいわゆる雑種と呼ばれる犬の事です。
ミックス犬は、昔から存在してきましたが、ミックス犬は、普通の犬のように長生きする事ができるのでしょうか。
体重別にみた寿命や、ギネスに記録されている最高寿命、かかりやすい病気の傾向などをご紹介します。
ミックス犬の平均寿命
ミックス犬の平均寿命は13.3歳と言われています。
20年前の犬の平均寿命が6~7歳くらいと言われていましたので、最近は平均寿命も随分と延びており、全ての種類をまとめた犬の平均寿命は11.9歳と言われています。
大型犬が10歳前後、小型犬が12~13歳と言われているので、場合によってはミックス犬の方が長生きする事もあります。
ミックス犬も種類や大きさによってその寿命は大きく異なります。
平均寿命はあくまで目安ですので、10歳ほどで亡くなる犬もいれば、15歳まで生きる犬もいて、一概には言えないという事を覚えておきましょう。
ミックス犬の平均寿命を詳しく調べてみると、5kg以下の小型のミックス犬で14歳、5~10kgのミックス犬で13歳、10~20kgくらいのミックス犬で12歳、20kgを超えるミックス犬は10歳くらいとなっています。
ミックス犬の中でも人気の高い柴犬のミックス犬の場合、平均寿命は15歳くらいと比較的長くなっています。
ミックス犬の最高齢
少し前まで、世界最高齢のミックス犬は、日本の栃木県にいるプースケでした。
プースケは、2011年に亡くなるまで26年と8カ月生きました。
ミックス犬だからといって寿命が短いわけではなく、プースケのように長生きする事もあります。
世界に目を向けてみると、ギネスによる歴代の最高齢の犬トップ10の中に、二例のミックス犬(雑種)が報告されています。
長寿歴代6位を記録しているポーランドのMiniusは、ミックス犬ですが27年と160日生きました。
前述のプースケも歴代9位としてギネスに認定されています。
その他にも、シェパードのミックス犬であるアメリカのMisterが21歳と332日生きました。
イタリアのPiccoloというミックス犬は23歳、アメリカのKathyT.Dogは22歳まで生きたという記録が残っており、ミックス犬でも長生きする犬は存在しています。
ミックス犬の病気のかかりやすさ
純犬種には、遺伝上かかりやすい病気がある場合があります。
網膜萎縮症や心臓病、脳腫瘍といった具合に病気ごとにかかりやすい犬種が存在しています。
例えば、ダックスフントは胴が長いので腰に負担がかかりやすく、年をとってから腰回りに不調をきたす事が多くなります。
また、ビーグルは心臓疾患になりやすいという傾向を持っています。
このように、犬は種類によってなりやすい病気やケガを持っています。
このように考えると、ミックス犬は、それぞれの犬種のかかりやすい病気の特徴を受け継ぐため、広範囲の病気にかかりやすいと言われています。
しかし、最近は医療技術の発達により病気に対する予防や対策が行き届いているので、ミックス犬に限らず、平均的に長生きする犬が多く存在しています。
ミックス犬の良い組み合わせ例として、日本犬のミックス犬の存在が挙げられます。
日本犬はもともと病気に強いと言われているため、日本犬同士から生まれた和系犬と呼ばれるミックス犬は、病気に強く日本の環境への適応力が強いので、長生きすると言われています。
このように、互いの性質を高めたり、両者の負の側面を打ち消しあうようなミックス犬も存在しています。
寿命を縮める食べ物
健康に悪影響を与える食べ物としては、チョコレート、ネギ類、鶏の骨などがあります。
チョコレートは、含まれるテオブロミンという成分が犬にとって悪影響があり、食べると中毒を引き起こす事があります。
ネギは、犬の体内の赤血球を溶かす効果があるため、貧血を起こします。
鶏の骨は、砕くととがった形状になるため、のどや消化管に引っ掛かる原因となります。
また、犬への可愛さから人間の食べ物をあげてしまう事がよくありますが、人間の食べ物は犬にとって高カロリーであるため、よくない場合が多くあります。
そして、犬は雑食ではないため、人間の食べ物に含まれている香辛料や過剰な塩分を摂取すると、消化器官を悪くして寿命を縮めてしまう事があるので注意しましょう。
その他、水に浮くドックフードは、表面に油脂や添加物をコーティングしているため、身体に悪いという意見も見られますが、獣医さんの話によると、水に浮くエサと浮かないエサは、身体への善し悪しとは関係がないそうです。
しかし、添加物の使用が気になる人もいると思いますので、そういった人は、成分表を確認したうえで、適したドックフードを選びましょう。
ミックス犬の寿命を伸ばすには?
人間の食べ物をあげない事はミックス犬の寿命を延ばす方法のひとつです。
犬も肥満になると、骨や関節に負担を与え、糖尿病やヘルニアになりやすくなります。
犬に長生きして欲しいならば、人の食べ物は、極力あげないようにしましょう。
また口内ケアに努める事も、犬の寿命を延ばすうえで大切な要因です。
歯磨きを怠り歯周病になると、口内の問題だけでなく、細菌が体内に侵入し、身体全体に悪影響を及ぼす事になります。
理想的には、毎日歯磨きを行う必要がありますが、大変であれば週に2~3回でも効果があります。
人は歯垢が歯石になるまで25日ほどかかりますが、犬は一週間歯垢を放置しておくと歯石になり、歯周病の原因となってしまいます。
歯磨きが大変な場合、骨ガムを補助的な役割で使用すると良いかもしれません。
また、適度な清潔感を保ち、小型犬は30分程度、中型犬と大型犬は1時間程運動させてあげるとストレス発散に効果的です。
その他には、同じミックス犬でも去勢や避妊をした方が長生きする傾向にあると言う話もあります。
ミックス犬の寿命を延ばそう
最近では、犬の寿命も随分と延びてきました。
ギネスに認定されている歴代の長寿犬の中でも、19匹中15匹が2000年以降に長寿の記録をされたケースとなっており、最近の犬の長寿命化の傾向がよくわかります。
今まで見てきたとおり、長生きするための方法は色々と存在しています。
飼っている犬には長生きして欲しいものですが、なにより大切な事は、愛情をかけて育てることです。
ミックス犬と仲良く、楽しく過ごし、一緒にいる時間を大切にしましょう。