愛猫が太ったらダイエットをしていきましょう。

猫の肥満は時に重篤な病気の原因となることもあります。

そこで今回は猫にダイエットをさせる際のポイントをご紹介します。

まずは目標を決める

デブ猫なんて言葉もあり、ポテッとしたシルエットが可愛らしいと人気の猫も多く、今や室内で飼われている猫の約4割が肥満と言われています。

では、そもそも猫の肥満のボーダーラインはどこにあるのでしょうか。

猫の体重は種類や性別、骨格などでかなり個体差があるため、明確に何キロからが肥満であるとは断定できません。

一般的には1歳の頃の体重が理想とされていますが、成長する期間が長い種類ではこれに当てはまらない場合もあります。

ペットとして飼われている猫では2キロから5キロが基準となっていて、6キロを超えると肥満であると判断されます。

大型の猫を除いて、この範囲を越えたらダイエットを考えなければなりません。

また、猫は肥満になっても顔や頭の大きさはさほど変化が見られないため、見た目で判断する場合にはお腹や腰のあたりをチェックしてみましょう。

上から見て腰に適度なくびれが見られれば、少々脂肪がついている印象があっても正常の範囲内です。

脂肪が厚く、背骨や肋骨を触って確認できない、真上から見たときにくびれがなくお尻が丸みを帯びている状態であれば、ダイエットの必要があります。

そして、飼っている猫の体重が適正であるかどうか、心配な場合は一度、獣医に相談してみてはいかがでしょう。

ダイエットを始める際は、焦って結果を求めてはいけません。

無理なダイエットは、猫にも飼い主にもストレスが及ぶ上に、健康にも害を及ぼす危険性があります。

長期的に計画し、最終目標だけでなく、短期の目標も定め、1年近くかけて徐々に近づけてあげましょう。

摂取カロリーを減らす

人間のダイエットと同様で、単純にご飯の量を減らせば体重も減るという考えは危険です。

カロリーを落とすだけのやり方では体調に問題が起こることも。

1日の摂取カロリーは目標とする体重×35から40Kカロリーを目安とします。

おやつなどの間食も含め、この数値の範囲に収まるよう心がけましょう。

今までのご飯の量と極端に違うようであれば、一気に量を減らすのではなく徐々に時間をかけて減らしてあげましょう。

ごはんを要求し続けたり、ストレスで鳴き続ける場合は、ご飯を小分けにして、回数を増やしてあげたり、同じ量でもカロリーの低いフードに切り替えて空腹感を紛らわせてあげるようにしましょう。

食事の回数は小分けにしてあげたほうが、エネルギーを効率よく燃焼させてくれます。

ドライとウェット、いずれのタイプでも猫の好みによって与えて良いのですが、どちらかというとウエットタイプのほうが満腹感は得やすいです。

ダイエット用のフードは普通のものと比べても割高になってしまいますが、ストレスを感じさせることなく安全にダイエットを進める上では便利なものです。

ちなみに水については通常通り、いつでも飲める状態にしてあげましょう。

そして食事療法中、便の状態に変化があったり、様子がおかしいと感じる場合はかかりつけの獣医に相談しましょう。

こまめな運動で消費カロリーを増やす

猫の祖先は砂漠で暮らしていたため、その遺伝子はできるだけ無駄な体力は使わないようにと進化してきました。

しかし、本来は機敏な動きができる猫たちですが、ペットとして飼われ始めるとネズミを捕るなどの仕事もなく、天敵もいないためのんびりと寝て過ごすことが増えてきました。

ねこじゃらしなどのおもちゃで遊んでくれる猫であれば、運動量を増やすことは比較的簡単なのですが、おもちゃに興味を示さない子や、シニアの場合はこの方法では難しいです。

ダイエットをする上で運動するということは、基礎代謝をあげる意味でもとても大切なことです。

爪とぎやおもちゃのついたキャットタワーを置いておけば、初めは興味を示さない猫も、少し体重が落ちて身軽になった頃に登ることがあります。

居心地が良いと判断すれば自分から登るようになるので、自然と運動量を増やすことができます。

ねこじゃらしでは遊ばない猫には、転がると少しずつフードが出てくるボール型のおもちゃも市販されています。

匂いや音につられて遊ぶうちに運動することができ、留守中の退屈しのぎにもなり一石二鳥です。

猫を自然とダイエットさせよう

これまで挙げたポイントは大人の猫の場合で、成長期にダイエットをさせることは成長の妨げになるので避けましょう。

可愛い家族を思わぬ病気から守るためにも、日頃の生活習慣を改めて見直し、健康を維持することが大切です。

身体が軽くなれば猫自身も動きやすくなるため、自然と活発になることでしょう。