人間は悲しいときに涙を流すことがほとんどですよね。
猫も同じで、涙を流していた悲しいから泣いていると思いませんか?
実は涙を流しているときは、目に何らかのトラブルが起きてしまっている可能性が高いのです。
そんな異常をいち早く掴めるよう、猫が涙を流す原因をご紹介します。
結膜炎
ウイルス性の結膜炎の場合、涙が多く出る場合があります。
猫は特に犬と比べて、結膜炎を起こすウイルスに感染しやすく、他の猫との接触などでもお互いうつし合いやすい傾向があります。
ただ涙を流しているだけなのか結膜炎なのかという区別は、目の結膜という眼のふちから眼球に触れる側の粘膜が赤く充血することで判断できます。
悪化した場合、眼のふちまでも赤くふんわりと腫れることもあります。
また免疫力の低下により、同様に結膜炎を起こす細菌にも混合感染と言って同時に感染することがあるのですが、その場合、結膜の充血や腫れと同時に黄色っぽい目やにがたくさん出てきます。
こうなってしまった場合、抗生剤や抗ウイルス薬などを点眼したり内服する必要になってきます。
一緒に暮らしている猫がいる場合、うつってしまい、感染が広まってしまう可能性もありますので、速やかな治療が必要です。
疑わしい症状が出ていると感じた場合、早目に動物病院を受診されることをオススメします。
角膜の傷
猫は、お爪が鋭いことでも有名です。
猫同士のケンカや痒いまぶたなどを掻こうとしたり、お散歩していて草むらに顔を突っ込んでしまったりした場合、角膜に傷がついてしまうことがあります。
その場合目が細菌などから表面を守ろうとして涙を多く分泌したり、痛みが生じるために目をシパつかせることによって涙が多く出たりします。
傷がついているのかどうかというのは、実は一瞬見ただけではわかりづらいです。
ではどうするかというと、動物病院にて、特殊な染色を角膜表面にして傷の有無を確かめましょう。
こういうお話をしてしまうと、いちいち動物病院に行かなければならないなんて面倒くさい…と思いがちですが、角膜の傷は自然と治る場合もありますが、ひどい場合失明に至ってしまう場合もあります。
また、放っておくと、最初は軽度であっても、その傷を気にしてさらにひっかいてしまったりすることにより悪化してしまうこともあるのです。
傷が発覚した場合、抗生剤の点眼と同時に角膜を修復させるのを速めるよう、角膜保護剤の点眼液を一日数回点眼し、ひっかいたりして悪化をしないよう、エリザベスカラーなどでお目目周りを保護することが一般的です。
失明に至らないよう、早期発見をし、見つかった場合しっかりお家で治療してあげる必要が出てきます。
鼻気管炎から波及している場合
一般的に「猫風邪」と呼ばれる、猫鼻気管炎というウイルス性もしくは細菌性の感染症があります。
この感染症は猫に起こりやすく、一度感染してしまうと、症状は治療できてもウイルスは持ったまま一生を通して潜伏感染をします。
涙の出る場所と鼻をつなぐ管構造が猫にはあります。
この管構造により、鼻などでウイルスによる鼻気管炎があった場合、その炎症が管を通じて目にまで波及することがあります。
その際涙を流すことがあるのです。
このとき、やはり治療が必要となり、抗ウイルス薬や抗生剤などを点眼、内服、お注射などする必要が出てきます。
自然と治ることもありますが、猫の免疫力が低下した際に何度も起こる可能性が非常に高く、他の病気同様、放っておくと悪化する可能性もあります。
できれば、気づいたら早目に動物病院を受診されることをオススメします。
また猫をお家に迎える際に、この病気にかかったことがあるか否か確認することで、今後とkなる可能性があるのかどうかの心構えをすることもできるでしょう。
可能であれば、その点も把握できると良いのではないでしょうか。
猫が涙を流し続ける時は病気に注意
もちろん、一時的にほこりなどの異物が入った等の病気以外の原因でも涙を流すことはあります。
病気かどうか判断するポイントとしては、長く続くかどうか、頻繁に起こるかどうかです。
同時に、目を気にして触ろうとするかどうかという行動的な変化や元気食欲があるかも、猫の体の総合的な判断をするという点では、把握しておきたい点です。
特に猫は神経質な生き物のため、お目目の違和感は大きなストレスとなり得ます。
早い段階で発見し、そのストレスを取り除いてあげられると良いでしょう。