猫を飼っている飼い主さん自身は猫のにおいに慣れていて無臭だと思っていても、来客したお客さんが玄関を開けた瞬間に猫を飼っていることがわかるくらいに猫臭くなっているというのはよくあることです。
一方で、猫を飼っているのに気づかないくらい無臭の飼い主さんのお宅もあります。
ここではそういうお宅で実践している、家が猫臭くならない対策をご紹介します。
猫トイレの置き場所を見直す
猫トイレの置き場所は重要です。
部屋の真ん中に置いてしまえば、部屋中が猫の排せつ物の臭いになってしまいますが、かといって換気の悪い場所に置いてしまうと臭いがこもってますます臭くなります。
そこで小窓があるような、廊下の行き止まりのようなところがかなり適しています。
夏場も換気をすれば高温になりづらいですし、廊下は風通しが良い構造になっている家が多いので、換気がスムーズにできます。
後は、部屋が複数あればお客さんが入る部屋から、なるべく遠くに猫のトイレを作ることをオススメします。
置く部屋が決まっている場合でも、空気の流れや人の流れををよく観察して配置すれば、トイレ自体の臭いが同じでもお客さんや自分たちが感じる臭いをコントロールすることができます。
みんなが出入りするリビングルームの入り口にどでんと猫トイレがあれば、通るたびに臭いを嗅ぐことになるので、印象として部屋全体が臭いように思えてしまうでしょう。
トイレの形状や砂、片づけ方を見直す
トイレ選びも重要です。
日中在宅で猫が排泄したらすぐに片づけられる家庭なら、トイレに流せる紙の砂など取り回しが良いものが向いています。
しかし、日中仕事で不在で排せつ物が一日中トイレに残る場合は、砂自体に消臭効果の高いものが向いています。
予算に余裕があったり、猫自身が気に入るなら、砂交換が少なくできるよう工夫されているシステムトイレを検討してみても良いでしょう。
トイレの上面をカバーするタイプのトイレは臭いが広がりにくいですが、狭いので好まない猫がいたり、掃除を怠ると臭いがこもってかえって臭くなるので要注意です。
片づけた後、燃えるゴミに出すまでのごみ箱も、ふた付きにする。中に消臭剤を入れる。
更に密閉性の高いビニールのごみ袋に入れるなどすることで、片づけた後の排せつ物の臭いを防ぐことができます。
臭いが付きやすい物を置かない
トイレの掃除をいくら頑張っても、部屋自体に染み付いた臭いはなかなか取れません。
長い年月の間に、カーテンや壁紙に必ず猫の臭いが染み付いていきます。
最初に述べた、入室の瞬間の猫臭いと感じる原因の一つです。
壁紙やカーテンにはペット用として臭いが付きづらい素材になっているものもありますし、いかにも布というタイプよりも、つるつるしたものの方が臭いが染み付きづらいです。
ソファやクッションのカバーも臭いが浸透しづらいものを選ぶか、洗えるものを選んで定期的に洗濯するのが良いでしょう。
じゅうたんなども、選べるなら定期的に干せるものにすると良いでしょう。
ファブリーズなどの消臭剤も、臭いが染み付く前に定期的に使えば効果的です。
残りエサを放置しない
排せつ物だけでなく、エサの臭いも猫臭さのもとになります。
食事タイムに全部残さず食べる猫なら、食べ終わったお皿をすぐに洗う、こぼして家具の隙間に転がったエサを放置しないですぐに掃除することで、エサの臭いを防ぐことができます。
ただ、置きエサで一日に少しずつだらだら食いをする猫の場合は、そうはいかないので厄介です。
本当は決めた時間に全部食べ切ってしまうのが一番ですが、猫の体質や性格、飼い主さんのライフスタイルによるところが大きいので一概には言えません。
そこで、自動給エサ器の利用が効果的です。
高価な機械のものでなくても、ふたのあるケースに普段入っていて、そこから食べる分だけ流れ出てくるような簡易的なものでも、臭いが広がらないので効果があります。
ドライフードが湿気てしまわないので猫にとってもメリットがあります。
猫自体を洗って臭いを取る
最後は、猫自体の臭いです。
猫はもともとキレイ好きな動物で、排泄の後に自分で体をキレイにするので、直接嗅がなければほぼ無臭に近いですが、外に出る猫だったり、シニア猫の場合は毛づくろいが完璧でないこともあります。
定期的にシャンプーして毛に染み付いた臭いや皮脂汚れを取ってあげることで、猫自体が無臭に近くなり、猫が座った座布団やお気に入りの家具周辺に臭いがこびりつくことを避けることができます。
とは言っても、猫自体は自分の体が慣れないシャンプーの香りに変わってしまうのは好まないものです。
日頃から鳴らしていくだけでなく、猫が嫌がらないペット用シャンプーを選ぶようにしましょう。
猫臭さを予防しよう
消臭剤や芳香剤で臭いを隠すだけでは限界があり、飼い主さんが慣れてしまっている臭いを完全に消すのは困難です。
臭いの元を絶つ清潔な生活を心がけ、そのうえで消臭剤を上手に使えば、家が猫臭くなってしまうことを防ぐことができます。
猫自体もキレイ好きな動物なので、汚れ、人工の香り含めてなるべく臭いが少ない環境を好みます。
臭いの元を絶つことを心がけて、爽やかな家づくりを心がけましょう。