野良猫を拾ったらまずすべきこと5つ

野良猫は常に怖い目にあってきており、時には人間から暴力を振るわれたこともあるかもしれません。

そんな野良猫を拾ったら、まずどんなことをすべきでしょうか。

猫に恐怖感を与えない

長い間戸外で生活していたので、犬に追い掛け回されたり、心無い人間に石を投げつけられたりと人間に対し恐怖感を覚えている可能性があります。

まずは「自分は安全な人間だよ」と猫を安心させ、猫との距離を近づける努力をしましょう。

例えば、優しくハグしてやったり、おなかがすいていそうなら、猫の好みそうなエサをあげてもいいでしょう。

できるだけ手に取って直接あげるくらいのほうがより、効果的です。

とにかく怖がらせないような努力をしましょう。

いったん猫が自分に慣れてくれたら、あとは扱いは簡単になります。

猫のボディを入念チェック

少し猫が自分に慣れてきたら、次はたぶん体が汚れていると思うので、お風呂で体を洗ってキレイにしてあげましよう。

その場合、必ず猫専用のシャンプーを使うよう注意しましょう。

人間用のシャンプーは厳禁です。

猫は自分の身体をなめるのが本能なので、もし少しでも人間用シャンプーが毛に残っていたら、体調の芳しくない猫の場合、それだけで死んでしまうことがあります。

そして洗いながら、同時に体についた傷がないかとか、ノミが発生していないかとか、十分に体調を観察してあげましょう。

もしノミがいたら、可能な限り手で取ってあげて、難しいのなら薬も使ってもいいでしょう。

しかし、十分猫の体調を考慮して薬は使いましょう。

もし体に無視できないほどの傷がついているのなら、迷うことなく近くの獣医さんに診察に連れていってあげましょう。

そこから化膿して状態が悪くなる前に連れて行ってあげることが必要です。

獣医さんでは入念にボディチェックしてもらって、同時に予防接種も受けさせたらより効果的です。

猫との距離感を縮める

帰宅したらまず環境に慣れさせるために、ゆっくりと自由に自宅内を散策させてあげましょう。

最初は恐る恐る動きますが、猫は環境に慣れるのにかなり柔軟性がある動物ですので、すぐに周りの環境に適応して自由に動き回るようになります。

次は人間とのふれあいです。

ゆっくりと猫との距離を詰めていくために、猫用のおもちゃでも用意しましょう。

もし無ければ、手製の簡単なおもちゃでも代用可能です。

猫は反応がいいので、簡単な作りの物でもけっこう遊んでくれます。

しばらく猫と遊んでやって、自分が危険を及ぼす存在でないことを認識させれたら、次は餌付けです。

餌付けのしつけ

おそらく大半の野良猫は事情があって外に放置されるようになっていますから、しつけがされていない猫が大半です。

もしその猫をこれから自宅で長期間飼うつもりなら、当然しつけが必要になってきます。

そしてしつけの第一段階は餌付けとトイレです。

いままで野良で放置されてきていましたから、空腹の期間が長く、餌を見つけても他の野良猫と競争したり、飼い猫の餌を失敬したりとあまりいい行動は期待できません。

それだけにちゃんと餌付けを訓練するのは難しいですが、今後の猫の健康的な生活にも必要なしつけです。

そのまましつけをしっかりやらないで放置していると、野良猫時代の癖が直りきらず、道端で変なものを食べて死に直結しないとも限りません。

それだけに餌付けの習慣化は必要です。

トイレのしつけ

次はトイレです。

排泄は野良猫時代に時間や場所に関係なくやってきたでしょうから、おそらく餌付けの習慣化以上に困難が予想できます。

子猫の時から母親猫とともに育てられた猫はそれなりに親の行動を見て、同じ場所(例えば人間が場所を指定した猫砂箱)でトイレをします。

しかしもしその猫が小さいころに母親から引き離されていたりしたら、かなり悪い習慣が身についていますので、訓練によっても矯正させることはかなり困難が伴います。

場合によれば、プロに矯正プログラムでもお願いして訓練してもらうほうがいいケースもあるでしょう。

トイレのしつけをするうえで最も重要なのが、しつけの最中に怒鳴らいことです。

そういう行為は、長らく恐怖のもとで野良猫状態にあった猫を元の気持ちに戻しかねません。

気長におおらかにトイレの癖がつくまで待ってあげましょう。

また猫の健康管理の面からも毎日の排泄物をチェックすることが必要です。

しっかりと固いうんこが出ているか、毎日決まった時刻にできているかなど、個々のねこちゃんの特徴を飼い主としてしっかり把握しておくことが必要です。

野良猫を拾ったらまずはケアをしよう

たとえ最初の関係が野良猫と見知らぬ人間であったとしても、何かの縁で同じ家の中で暮らすようになれば、それは家族も同然になります。

野良猫のままならきっとその生も長くは続かず、不幸の状態のまま、短い生涯を終えることになったかもしれません。

その野良猫はしつけもしっかりしてもらって、自分の名前も与えられて、これから飼い主さん家族とともに長い人生を一緒に歩みます。

病気になる前に、しっかりケアをしてあげましょう。