動く仕草の全てが愛らしいセキセイインコは、性別をどのように判別するのがいいのでしょうか?
現在最も使われている判別方法は、ろう膜による確認です。
ここではその有名な見分け方以外に、知られているだけのオス、メスの判別方法をご紹介します。
鼻のろう膜を見る(ノーマル種など)
一番間違いの少ない方法と言われているのが、クチバシの上の鼻の部分にあるろう膜の色を見る方法です。
まだ幼いヒナ鳥の時は、オスもメス共にピンクや薄紫色、または2つの色が入り混じった色をしています。
生後4~6ヶ月頃まで成長してくると、性別により色が分かれていきます。
一般には、生後2ヶ月過ぎから判断がつけられるといわれており、成鳥になるほど、はっきりして見分けやすくなります。
オスは、成鳥に近づくほど「青色~紺色でツルツルした感じのろう膜」です。
メスの場合は、成鳥に近づくほど「白、または白に近いピンク色~茶色で光沢がないザラザラした感じのろう膜」をしています。
メスは、ヒナ鳥の時でもよく見ると鼻の穴の周りが白くなっている場合もあり、成鳥に近づくほど一貫して「白からベージュ色~茶色の間」になると考えておくとわかりやすいでしょう。
メスのろう膜は、発情するといっそう茶色になります。
ただし、まれにメスで水色のろう膜の個体も見つかっています。
そのような場合は、表面の感じで見分けるとよいかもしれません。
青色でも、ザラザラした光沢のない感じだとしたらメスでしょう。
鼻のろう膜を見る(ハルクインやルチノー種など)
野生では存在せず高級セキセイインコといわれる、人間が作り上げた品種があり、その中には、最初の方法とはろう膜の見分け方が違う品種があります。
それが、ハルクインやルチノー種などです。
ハルクインやルチノー種は、ろう膜で見分けることも難しいといわれています。
黄色やホワイトの体に、黒い斑が不規則に散っている模様がハルクイン種で、赤い目が特徴的な品種が、ルチノーやアルビノ種となります。
こうした品種は通常のセキセイインコより色素が薄いため、オスもメスも成鳥になってもキレイなピンク色をしています。
ですが、よく見ると下のような違いが見受けられます。
オスは、成鳥に近づくほど「全体的に同色のキレイなピンク色でツルツルした感じのろう膜」をしています。
中には、やや青みがかったピンク色の子もいるようです。
ハルクイン種のオスは、発情期にはよりピンク色が強くなります。
メスも、全体的にピンク色ですが「鼻の穴の周り部分だけ白い輪になったろう膜」をしています。
ハルクイン種のメスは、発情期に鼻が茶色くなります。
発情した時の行動で見分ける
少し時期が遅れてしまいますが、ろう膜を見る方法の次に確実なのが発情期の行動です。
オスは「吐き戻し」をすることが特徴的です。
対象物に対して、メスにエサをプレゼントする行為をしたり、お尻を左右に振ってこすりつけたりします。
反対にメスは「お尻を持ち上げる」行動が特徴です。
オスに対して許可を与えるように、体を反らせるポーズをとります。
発情期を迎える頃には、大抵ろう膜で見分けがついていると思いますのでより確実性を求める方法として使えるものでしょう。
クチバシで見分ける
4番目からの方法になりますと、ろう膜などよりも確実性が薄くなってきてしまいます。
ですが一般的にいわれている方法の1つになりますので、ご紹介しておきたいと思います。
オスは、「クチバシの下の横幅がメスよりも狭い」といわれており、メスのは、「クチバシの下の横幅がオスより広く深い」といわれています。
この違いにより、性別の判断を下すことができます。
足の色で見分ける
足の色の違いでも見分けることが可能で、オスは「足の色が青みがかった色」をしているといわれており、メスのは、「足の色が肌色っぽい色」をしているといわれています。
ただし、オスが肌色っぽい色をしていたと報告している飼い主の方もいらっしゃいます。
お腹の幅で見分ける
お腹の幅で見分ける場合、オスは「お腹(骨盤)の幅がメスより狭く高い」こと。
メスは、「お腹(骨盤)の幅が広めで高さも低い」ことが見分ける点でのポイントです。
頭の形で見分ける
オスは、「頭の形が丸みがある」といわれています。
メスの場合は、「頭が平たい感じの形をしている」といわれています。
性格で見分ける
一般的にオスは、「性格が活発で陽気、メスよりもよく鳴く」といわれています。
反面、寂しがりやであることも多く、特に発情期にはひときわよく鳴きます。
メスの場合は、「マイペースで、あまり鳴かない」といわれています。
反面、クールで気が強い一面を持ち合わせていることも多いそうです。
「ピー」「ピルル」など短め、オスよりゆっくり鳴く、とおっしゃる飼い主の方もいます。
気が強い場合があるとはいえ、全体的にマイペースでのんびり屋が多いのがメスの特徴のようです。
ろう膜での性別判断がオススメ
見分けが難しいハルクインやルチノー種以外は、ろう膜で性別を見分けるのが最も確かな方法として使われています。
ろう膜の色は病気のサインとして変わることもありますので、普段から見ておくことをオススメします。
一番にいえることは、セキセイインコは個体差が大変大きい飼い鳥であるということです。
ろう膜を見ながらも、性格などの個体差を確認するという意味で観察されてみてはいかがでしょうか。
十分に懐いてくれることはオス、メスの違いはありませんので、それぞれの個性を尊重しながら可愛がってあげましょう。