小型で可愛らしいトイプードルは室内犬で、それほどたくさんの運動力は必要ないと思いがちです。

しかし、もともとトイプードルは猟犬として飼われてきていました。

そのため運動能力はとても高く、散歩したり走って遊んだりするのが大好きな犬種です。

性格的にも活発で社交的で遊ぶことが好きなトイプードルにとっては、散歩はただ単に運動するだけではなくストレスの解消にもなっています。

なるべく積極的に散歩してあげる必要があるのですが、散歩のときにどんなことに注意してあげれば良いのでしょうか。

散歩は30分くらいを目安に

散歩が大好きなトイプードルは、一度外に連れ出すと長い散歩になってしまうこともあります。

時間の目安としてはだいたい20~30分くらいの散歩が目安になります。

小型犬はヒザや関節が弱く、トラブルをかかる犬も少なくありません。

散歩に連れ出してあげるのはしっかりと体ができてくる生後半年以上が経ってからの方が良いでしょう。

また、散歩が大好きだからといって、あまり長時間の散歩をするのもよくありません。

トイプードルでかかりやすい病気に膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)症候群という後ろ膝の異常があります。

毎日散歩が必要というわけでもありませんので、天候や気温、体調などの様子を見て判断してあげましょう。

散歩をさせる前の準備

トイプードルの中には首輪やリードを嫌がってしまい、散歩に行きたがらない犬もいるのでしっかりと準備をしておく必要があります。

飼い始めて3ヶ月くらいを目安に、だんだんと生活に慣れてきたら散歩するためのトレーニングをしてあげましょう。

まずはおやつをあげながら首輪に慣れてもらいましょう。

慣れてきてからはリードをつないで部屋の中などをつけて歩く訓練をしてあげます。

最初のうちははしゃいで動き回ろうとしますが、ここでも落ち着いたらおやつをあげるなどして大人しくしているということに慣れてもらいましょう。

とても社交的な性格ですが、それゆえにしつけが出来ていないと散歩に連れて行くのも一苦労ですし、散歩嫌いになってしまうかもしれません。

しつけやストレスの解消のためにも散歩は重要な役割を果たすので、我慢強く準備に付き合ってあげてください。

夏場の散歩は要注意

犬は基本的に暑さに弱い動物なので、夏場の散歩には注意が必要です。

まず、真夏の炎天下の散歩は足の裏のヤケドや熱中症、脱水などの危険があるので絶対に避けるようにしましょう。

直射日光や道路の照り返しなどをも考えると、やはり犬の散歩は早朝か陽の落ちた涼しい時間帯にしてあげるのがベストです。

また、トイプードルではよく胴体の部分を短くカットしてもらうスタイルが人気だったりします。

そうしたスタイルでは皮膚が露出しやすいので、夏場の散歩ではUV加工された洋服を着せてあげるのもオススメです。

陽が沈んでも皮膚に直接当たるような紫外線には十分注意が必要ですし、熱中症対策にも注意が必要にです。

散歩前と後にはブラッシング

トイプードルの魅力でもある全身がカールしたくるくるの毛ですが、お散歩前には必ずブラッシングをして毛玉がないかチェックしてあげましょう。

毛玉がある状態で散歩に行ってしまうとゴミやホコリ、枯葉などが絡んでしまいます。

草むらで遊んだりした時には虫やダニを拾ってきてしまう可能性もあります。

帰ってきた後も砂やダニがいないかちゃんとチェックしてあげましょう。

毛の長いトイプードルでは耳の裏や内股などに付着しやすいので、毛をかきわけて確認するようにします。

散歩中の病気に気を付ける

散歩中に注意したいことは、トイプードルの顔を草むらに入れないようにすることです。

散歩をしている時に地面のにおいを嗅いだり舐めたりする時というのは、エサを探している時です。

草むらの中では何が落ちているかわかりませんし、そうしたことをするのはしつけができていない現れでもあります。

よくあることではありませんが、水溜まりなどで病犬のおしっこやネズミなどから、犬レプトスピラ症のウイルスをもらってきたりすることがあります。

子犬の時には高熱や下痢になったりすると命の危険に繋がるので、十分注意して見てあげましょう。

しつけとしての散歩

トイプードルは最とても社交的で頭も良く、見た目の可愛さの通りとても人懐っこいです。

しかし、普段あまり吠えたりすることも少なく、飼いやすいと言われていますが、意外と警戒心は強く神経質な一面もあります。

他の犬や知らない人に対して吠えてしまうこともあるので、怖がっている様子があればリードを短く持ち、お座りをさせたり近づけないにさせたりしましょう。

トイプードルを飼っていると、ペットサロンでシャンプーやカットをしてもらう機会も多いでしょう。

散歩で飼い主以外の人や犬にも慣れてもらわないと、トリミングをお願いする時などに苦労する子になります。

トイプードルにとっては、そうした社交性を少しずつ育ててあげるための散歩でもあるのでです。

散歩をコミュニケーションの一つとして使おう

小さくて元気いっぱいな姿と、そのもこもことした毛並みの可愛いトイプードルですが、その可愛さを保つためにも散歩は絶対に必要です。

散歩に行くのは運動不足やストレスの解消ができるだけでなく、その前後のブラッシングなどでしっかりとコミューニケーションを取ることもできます。

好奇心旺盛でやんちゃな子も多いので、しつけを兼ねて散歩に連れ出してあげることは円満な関係を気づく大切なことになっています。

最初のうちには苦労することも多いのですが、愛犬のためにも腰を据えて取り組んであげましょう。