アナカリスは非常に丈夫な水草で悪環境でも成長するため、水草の育成初心者にぴったりの水草です。

水草を水槽に入れることで見た目もグッと良くなります。

ぜひ、まずはアナカリスを育てることで水草の基本を学んでいきましょう。

アナカリスとは

アナカリスは和名ではオオカナダモと呼ばれ、南米のアルゼンチンが原産の水草と言われて言います。

現在では実験用に持ち込まれたものが世界各国、日本にも帰化しています。

水上葉をつけることはなく完全に水中葉で育ちますが、水上まで成長すると可愛い白く小さな花を咲かせることもあります。

ショップでは多くの場合マツモやカボンバとともに金魚藻として販売されており、どこのショップでも安価に入手することができます。

池や沼にも自生していることがありますが、それらを水槽に入れる場合は雑菌やスネールが付着している場合があります。

水槽に入れる前にきちんと前処理をするようにしましょう。

アナカリスの適応する水質

アナカリスは他の水草に比べて非常に適応範囲が広いです。

pHは4.5~9.5。弱酸性~弱アルカリ性で育てることができます。

そのため、ボトムサンドや大磯砂のような底砂はもちろん、サンゴ砂のような水質を変化させてしまうような底砂でも育成が可能です。

水温は13℃~30℃水面に氷が張るような非常に冷たい水でも屋外で越冬させることができるほどに丈夫です。

夏はファンを回し水温が上がらないように、冬はヒーターを入れ水温が下がらないようにと気をつかいます。

アナカリスに関して言えばほとんど気をつかわなくても成長させることができるでしょう。

ただ、いくら丈夫で悪環境にも耐えるとは言え、pHや温度、光量などの環境が急変するようなことがあると枯れてしまうことがあるので、その点は注意する必要があります。

アナカリスを育てるのに必要な光量

アナカリスは、光量に関してもうるさくなく、低光量でも簡単に育てることができます。

そのため、育てるだけであれば強いライトなどを購入しなくても室内の照明で十分に育ちます。

もちろん上から照らしてやることでアナカリスのグリーンがよりキレイに見えるので、ライトをつけるのも良いでしょう。

また、アナカリスは光量や水槽内の栄養の量などにより色が変化します。

低光量であったり栄養分が少なかったりすると色は淡いライトグリーンに、葉の大きさは小さめになります。

太陽光やライトを付けることで高光量にしてやったり、栄養分を豊富に与えると色はダークグリーンに、葉の大きさは大きめに育ちます。

自分の好みに合わせ光量や栄養分の量を調整してみるのも面白いかもしれません。

アナカリスの増やし方

せっかくショップで買ってきた水草を増やしていくことができたら楽しいですよね。

アナカリスは悪環境でも丈夫に育つため、容易に量を増やしてやることができます。

極端な事を言えば、砂に植えないで水面に浮かべておくだけでも増やすことができます。

まず、ショップで購入してきた時におもりが巻いてある場合は外しましょう。

砂に植え込む場合は、埋めた部分の葉が腐ってしまうことがあるので植えた時に砂に埋まってしまう部分の葉は取ってしまって構いません。

購入してきた時点で生えている根も、また節の部分からすぐに生えてくるので切ってしまって構いません。

そしてピンセットなどを使い砂の中に植え込みましょう。

こうして植えておくだけでぐんぐん成長して増えていきます。

室内の照明でも十分成長しますが、光量や栄養を増やしてやるとより成長スピードも上がります。

枝分かれしてきたところからカットすると、また新しい新芽を出し成長して増えていきます。

アナカリスのトリミング

アナカリスはとにかく成長が早いため、こまめにトリミングをしてやる必要があります。

トリミングの方法は至ってシンプルで、適当なところをはさみでカットするだけです。

極端に短くカットしたりしなければ2つにカットした両方がまた成長していきます。

砂に植えている場合は、カットした上の部分をまた砂にさし戻してやることで根を張り成長してくれます。

カットした下の部分は茎の横から新芽を出しさらに成長していきます。

このとき茎が分岐するのでどうしてもまっすぐに成長させづらくなってしまう上に切り口が気になると言う問題があります。

なので、ただ増やしたい場合はカットした上も下も植えておけば良いのですが、まっすぐに美しく保ちたい場合は下の部分は抜いてしまい、上の部分を植え直してやると良いでしょう。

アナカリスは成長スピードが非常に速く、トリミングをしていないと水面にまで達し上部からの光を遮ってしまうこともあります。

こまめなトリミングを心がけるようにしましょう。

アナカリスのレイアウト

アナカリスは上へ上へと長く伸びていく水草なので、中景草や後景草としてレイアウトするのに向いているといえるでしょう。

また低光量でもよく成長するので水槽内のどこに植えても大丈夫です。

成長も早く容易に増やすことができるので、アナカリスを大きな水槽にたくさん植え、ジャングルのように緑が美しいレイアウトにするのも面白いかもしれません。

水面まで達すると白い花をつけたり、頭頂部が前方へと頭を垂れるように漂いそれもまた美しいです。

アナカリスの上手な育て方を知ろう

アナカリスはとにかく丈夫で簡単に育てることができ、見た目も美しいです。

あまり神経質にならなくても育てることができるので、初めて水草を育てるという方はまずはアナカリスからスタートしてみてはいかがでしょうか。