「キンギョソウ」の名前でも知られるオオカナダモは、メダカ水槽でもお馴染みの育てやすい水草です。

飼育の難しい水草に比べると、特に大した設備も必要としません。

そのためあまりオオカナダモについて詳しく記した書籍も少なく、植え方など、よく分からない方もいるのではないでしょうか。

ここではオオカナダモの植え方、増やし方についてご紹介します。

厚めの底砂にオオカナダモを植える

オオカナダモを水槽に植える際に気を付ける最初のポイントとしては、「底砂を厚めに敷く」事です。

水草とは言えオオカナダモも植物ですので、底砂が浅いと根を張る場所が少なくて、しっかり根付きづらくなってしまいます。

オオカナダモは背の高い水草ですので、しっかり根付いてないと何かの拍子に抜けてしまったり、飼っている魚に掘り起こされてしまう可能性があります。

水槽の底に敷く砂の種類は特に気にしなくても良いですが、出来れば目の細かい砂を選ぶと良いでしょう。

その方がしっかりと根付くことが出来ますし、もし魚などに荒らされても抜け難くなります。

またオオカナダモは水質の悪化にとても強い水草ですが、急激な水質の変化などには弱いところがあります。

そのため植えてすぐに枯れてしまったり、調子が悪くなることがあります。

植える際には軽くで良いので水合わせを行うようにして下さい。

オオカナダモの下の葉は取ってから植える

オオカナダモを植える際に気を付ける2つ目のポイントは、「下の方の葉は取っておく」事です。

上で挙げたように、オオカナダモは厚めの底砂に植えた方が良いですが、葉を残したまま厚めの底砂に深く植えると、砂の中で葉が腐ってしまうことがあります。

底砂に植える場合は、砂に埋まる部分の葉は取り除いてから植えるようにします。

オオカナダモは環境適応力に優れた水草ですので、葉を取り除いて植えると、そこから根が生えてきてよりしっかりと底砂に根付いてくれます。

またオオカナダモは、幾つかの束に纏められて販売されていることが多いので、深く植える際には1本ずつに解してから植えた方が良いです。

纏められたまま植えてしまうと、砂の中で葉が腐るだけでなく、根が絡まってしまったり、腐敗して根元から折れてしまうことがあります。

重りは付けないで植える

オオカナダモはとても背が高くて柔らかい水草です。

よく根付かせないと抜けてしまうことがあると上で説明しましたが、それを防止するために重りを付けておく人や、重りを付けたまま底砂に植える人が多くいます。

しかしその植え方はいけません。

最近では金属製の重り付きでオオカナダモが販売されていることがありますが、そういった場合は重りを外してから植えて下さい。

重りを付けたまま植えてしまうと、砂の中で重りが錆びてしまい、オオカナダモにも水槽の魚にも悪影響を与えてしまいます。

例え金属製ではない重りであったとしても、根元の腐敗や痛みの原因になり、最悪の場合枯れてしまうことも有り得ます。

挿し木でオオカナダモを増やす

次はオオカナダモの増やし方についてご紹介します。

オオカナダモは生命力の強い水草ですので、簡単に増やすことが出来ます。

オオカナダモを増やす方法としてよく使われているのが「挿し木」です。

選定したオオカナダモの下の方の葉をよく取り除いて、茎の先が潰れないように底砂に挿しておけば、短期間で発根して成長します。

オオカナダモの挿し木については特にこれと言った条件がなく、底砂に挿さなくても切ったオオカナダモを水面に浮かべておくだけでも発根して成長していきます。

強いて挙げるのであれば、太陽光や照明の光を良く充てることと、急激に水温が上昇しないように気を付けると、より発根し易くなります。

また選定された茎の下の部分は、特に何かしなくても放っておけば、また新芽が出てきて成長します。

中には選定された跡が切株のように残っていて不格好だと思う人もいます。

そういった場合は、また新芽を挿し木して発根させ、古い苗は処分してしまうと美しい状態を保てるでしょう。

株分けでオオカナダモを増やす

オオカナダモを増やすには挿し木が一般的ですが、もう1つの方法に「株分け」があります。

オオカナダモは、ある程度成長すると茎から新芽を伸ばすようになります。

新芽の根元にはヒョロヒョロとした根が伸びている場合がありますので、そこから選定してそのまま底砂に植えれば、それで株分けは完成です。

株分けのポイントとしては、新芽がある程度成長してから行った方が健康に成長し易いです。

目安としては新芽の長さが5㎝を超えた位が最も株分けがし易いです。

株分けは挿し木とは異なり、選定した茎も、された茎も形が崩れないと言うメリットがあります。

オオカナダモをキレイな状態のまま増やしたい方には株分けをオススメします。

オオカナダモを水槽に入れてみよう

オオカナダモは非常に丈夫な水草ですので、上記した植え方と水質の悪化などに気を付ければ特に問題なく育てていくことが出来ます。

オオカナダモは繁殖もとても容易で、1株買っておけば新しい水槽が増えても、挿し木や株分けで増やしていくことが出来て、とても経済的です。

これから水草栽培を始める方は、是非オオカナダモから入ることをオススメします。