猫も年齢を重ねれば、それだけ老いが訪れます。
若いころのような動きはできませんし、様々な障害が出たり、弱ってしまったり、病気になってしまうこともあるでしょう。
そんな老猫を介護するために知っておきたい方法やアイテムをご紹介します。
猫の介護とは、一体何をすべてなのかを知りたい人は、是非チェックしておいてください。
毛づくろいは飼い主の重要な仕事
猫は年をとってくると、身体から柔軟性がなくなって来ます。
そのため、猫にとっては決して欠かすことができない「毛づくろい」ができなくなってしまいます。
特に、後ろ足や肛門など、身体を曲げないと届かないパーツは、毛づくろいが行き届かなくなってしまい、毛並が悪くなりやすいです。
ダマになってしまい、毛づくろいが十分にされていないパーツは、実は猫にとってはとても嫌な気分になってしまうものです。
飼い主は丁寧にブラッシングをしてあげるようにしましょう。
年齢を重ねていくうちに、毛が弱くなっていきますし、皮膚もどんどんデリケートになっていくため、撫でるように優しく取り組むのを意識してください。
この際、皮膚や毛の変化に目を配ってあげて、何かいつもと違うところがあれば、専門の医者の診断を受けるようにしましょう。
毛づくろいは、飼い主が老猫の体調変化にいち早く気づくためのツールでもあります。
ハミガキやエサの変更をしてあげよう
年を取った猫は、顎や歯の力が弱くなってきています。
そのため、エサを十分に噛むことができず、栄養を取れなくなってしまい、どんどん痩せていってしまうケースも少なくありません。
食べ物に気を付けてあげるのは、猫の介護としてとても重要です。
これまではドライフードを食べていた猫も、ウェットフードに切り替え、かつ食べやすいように解してあげたり、小さくカットしたりしてあげてください。
また、こういったタイプのエサは、どうしても歯の間に詰まりやすくなってしまいます。
虫歯ができてしまったり、ゴミが溜まったままにしてしまったりすると、猫の体調に思わぬトラブルを引き寄せてしまうことがあります。
猫用の歯ブラシが販売されていますから、優しくブラッシングしてあげてください。
更に、運動する量も加齢と共に減少していきます。
これまで通りのカロリーを摂取し続けていると、脂肪が付きすぎてしまって別の病気になってしまう可能性もありますから、カロリー量も計算してあげましょう。
爪切りは身体を守るために大切なこと
通常、猫は伸びてきた自分の爪を上手にといでいるものです。
エサを仕留めるのはもちろん、生活のあらゆる部分において、爪は猫の必須アイテムだからです。
しかし、年を取ってくるごとに、猫はこの爪とぎが下手になっていってしまいます。
更に、本来であれば普段は鞘の内部にしまえていた爪が、靭帯が緩んできてしまうことで、外に向き出しになってしまいます。
そのため、自らの身体をかいた猫が、自分の爪で傷だらけになってしまうというケースは少なくありません。
猫用の爪やすりや爪切りを使って、定期的に短くカットしてあげましょう。
人間の子ども用の爪ばさみも使用しやすいのでオススメです。
猫用のトイレを整備してあげること
老いてきた猫は、足腰が弱くなってしまいますから、移動に苦労するようになってきます。
特に、ベッドから移動する機会が減って来るような猫の場合は、移動しやすい近い場所にトイレを用意してあげましょう。
こまめに交換して、清潔な状態をキープしてあげるのも、飼い主の大切な仕事です。
また、猫の尿の状態はきちんとチェックしておきましょう。
尿の量や回数、においや色によっては、体内で何らかのトラブルが発生していることもあります。
血尿や尿のにごりなどは、一刻も早い対処が必要になって来ることもありますから、体調チェックの場だと思ってください。
移動があまりに大変になって来た猫に対しては、ペット用のおむつを使ってあげる方法もあります。
この際にも、こまめな付け替えと、排泄物のチェックをしてあげるようにしましょう。
過ごしやすい寝床を作ってあげよう
寝たきりの時間が長くなってきた晩年の猫の場合は、寝床も特にこだわってあげてください。
温かい寝床を作ってあげることは特に重要です。
年を取って毛の総量が減って来ると、体温が下がりやすくなり、体感温度がぐんぐん下がってしまうことがあります。
また、加齢と共に猫も自律神経も弱くなっていくため、体温が下がりやすくなってしまいます。
下敷きをきちんとして、毛布などもかけてあげてください。
猫用のヒーターなどを寝床に設置するのもオススメです。
猫のための優しい介護を考えよう
年を取って来たり、病気になってしまったりした猫は、思っているよりもずっと弱っていることが多いです。
毎日当たり前にできていた散歩や爪とぎ、運動や食事、排泄や睡眠など、日常生活のどの部分の対応も難しくなってしまっているケースは少なくありません。
常に様子を見て、急な体調変化にもしっかり対応してあげられるようにしましょう。
丁寧な気遣いが重要です。