猫を飼っている人の悩みの中の1つである猫のシャンプー。

猫が水を嫌うのにはちゃんとした理由が隠されています。

また、犬のように泳げない理由ももちろんあります。

猫には猫なりの理由がちゃんとありますので、その理由をご紹介します。

猫は砂漠出身だから

猫の祖先と言われている「リビアヤマネコ」は、昼と夜の寒暖差の激しい砂漠で過ごしていました。

そのため、昼にずぶ濡れになってしまってそのままの体で夜を迎えてしまうと、気化熱で体温が奪われてしまいます。

この気化熱により、命を落としてしまう可能性もあります。

気化熱とは、水分を蒸発させる為に使う熱のことを言います。

その為、体を濡らす事によって体力の消耗が激しかったことから、水を嫌う本能が植えつけられているということです。

そんな砂漠で育った猫の祖先のDNAをそのまま受け継いでいるため、本能的に水を嫌うというわけです。

DNAに関してはちゃんと動物学的にも証明されています。

猫の毛質は水に不向きである

猫の毛は犬と同じで、上毛と下毛でちゃんとできています。

しかし、犬と大きく違うのはその毛質です。

犬の場合は、上毛と下毛が上手く出来ており、皮脂腺からの脂分がちゃんと毛に伝わり、毛を脂分が覆ってくれ、水分を弾いてくれます。

しかし猫の毛は、両方の毛が柔らかく皮脂腺から分泌された脂分が十分に行き渡らないので水を弾いてくれないのです。

そのため、水で濡らすと毛がべたついてしまいます。

さらに、そのベタつきが体温を急激に奪ってしまいます。

猫が水で濡れると必要以上にブルブルと体を震えさせるのも、その水を早く振り落したいという本能の表れでもあります。

また、体温を奪われてしまう恐怖も感じてしまっています。

中には、水が平気な猫もいる

たまに、テレビや動画などで目にする猫の入浴シーンですが、まれに水が平気な猫もいるのです。

これは、猫が生まれてから過ごした環境によって大きく変わります。

動物には環境に適応できるようにする時期が存在します。

その時期を社会期と言います。

猫の社会期とは、生後2~9週と言われています。

その社会期の時期に飼い主の人が少しずつ猫を水に慣れさせていることで、水を自然と受け入れることが出来るようになります。

この頃から日々こまめにシャンプーをしてあげたりすることで、水嫌いを治せることもあります。

しかし、元々猫の本能では水を嫌うのが当たり前のことなので、無理やり慣れさせようとするのではなく、ちゃんと猫の様子を伺うことをしてあげましょう。

猫はキレイ好き

猫は元々がキレイ好きで、自分自身の舌で舐めて毛づくろいをするので無理に洗う必要はありません。

しかし、長毛の猫や去勢している猫は例外で、しっかりと洗ってあげましょう。

長毛の猫の場合は、汚れが毛のせいで舐めても届きません。

長毛の毛の汚れの部分から病気になったりしてしまう可能性もある為、洗ってあげても良いでしょう。

また、去勢している猫に関しては傷口が汚いと感染症の恐れがある為、洗ってあげてください。

しかし、無理やり湯船につけたりせずに、シャワーで声をかけながら洗ってあげると良いでしょう。

猫は水嫌い、だから泳ぐのも不得意

ほとんどの猫は水嫌いですし、当然泳ぐのも不得意です。

犬は泳げるんだから猫だって泳げるよね?という考えで湯船に入れてしまったり、プールに入れてしまったりすることは避けましょう。

人間に面白半分で湯船に入れられ、必死にもがいてる猫の動画見たことありませんか?

猫にとってはその人間の行為が生きるか死ぬかの死活問題となってしまいます。

猫の歴史に水浴びや、泳ぎは未経験です。

ですので、水に慣れていないので泳げません。

溺れてしまうことが当然です。

実は泳いでるように見えても、必死にもがいてるだけの場合がほとんどで、それは溺れているという事と同じです。

猫を湯船に面白半分で浸からせようと思ったら、猫がパニックを起こしてしまい、猫が溺れてしまって水を大量に飲んでしまい、臓器に水が溜まってしまい上手く吐き出せず、死に至ってしまった事故もあります。

先祖代々水嫌いな猫

水が嫌いなのは決して意味がないわけではなく、遥か昔の祖先から受け継がれたものです。

水に上手く慣れさせていけば、悩んでいた猫のシャンプーも楽になるでしょう。

猫と共に仲良く過ごしていくには、猫の気持ち、また習性をわかってあげることが大切です。