ベタのメスはヒレが短いのですが、オスは優雅で長いヒレをしている美しい熱帯魚で、多くの方がベタを飼育しています。

そしてベタを繁殖させる時に、産卵をしている所を見た飼い主の多くが感動するほど、ベタの繁殖は美しいと言われています。

今回は、ベタの繁殖方法とベタの寿命をご紹介します。

ベタの産卵の準備

ベタを購入する時は、美しいオスばかり購入しないようにメスも購入して、ベタの繁殖の準備をしていきます。

ただし、ベタのオスは1年中販売されていますが、メスの方は販売されていない時も多いので、近所のペットショップの店員さんにメスが販売される時期を聞くようにしましょう。

ベタを入れる水槽ですが、普段ベタを飼育をする時はオスとメスを分けて入れるために、大きめのコップ2つあれば大丈夫です。

ただし繁殖をする時は小型の水槽が必要となるので、水槽は準備しておく必要があります。

水槽の大きさは30cmほどの大きさで、小さすぎ大きすぎない物を選びましょう。

水の量は、繁殖しやすいように水槽の半分程度ほどにしておきましょう。

メスがオスを気に入らなかった場合、メスが逃げる時があります。

その時のためにオスにとって障害物となる「ウィローモス(アクアリウムの世界で使われている水生コケの一種)」などをほぐして入れておきましょう。

その他に発泡スチロールを小さくちぎった物や、浮き草などを浮かべておけば万全です。

もしもメスが、オスを気に入らなくて逃げられなかった場合は、オスとメスがケンカをしてメスが死んでしまう可能性があります。

そのため、メスの安全を考えて、メスの逃げ場を作るようにして下さい。

ベタのお見合い

ベタが繁殖をする時期は、メスがお腹がふくれあがる頃が良いと言われています。

そして、オスが水面に泡のようなものを次々に作っていきますが、これは「泡巣」でふ化したベタの巣になるものです。

この泡巣を作る行為は、オスが発情をしている証です。

この状態になれば、オスが入っているコップと、メスが入っているコップを近づけましょう。

そうすれば、メスを見たオスが背びれや尾びれを広げたり、エラを開いた入りしてアピールしていくでしょう。

この行為をフレアリングと言って、威嚇でもあり求愛行動でもあります。

オスのフレアリングを見たメスが、オスをパートナーとして認めれば、身体に縞模様を作っていくのです。

そしてオスのフレアリングもなくなって、泡巣を作り直していけば、いよいよオスとメスを同じ水槽に入れましょう。

ベタのペアを同じ水槽に移動

ベタのオスとメスが相思相愛になって、同じ水槽に入れたら、オスがメスにアタックをしていきます。

しかし、相思相愛になったと思っても、メスがオスを気に入らない場合があります。

この時にメスが、準備をしていた逃げ場を利用して、オスから逃げていきます。

オスから逃げていく中で、途中でオスを気に入って交尾を始める場合があります。

しかし、どこまでもメスが逃げ回る時は、残念ながら繁殖を諦めた方が良いでしょう。

後日になってから再びやり直しをさせて、それでも駄目なら、新しいベタを購入してパートナーを替えた方が良いでしょう。

ベタの産卵

ベタのオスとメスが、同じ水槽に入った後でも相思相愛が続けば、いよいよ交尾が始まります。

オスがメスに絡みついてき、メスはオスに身を任せていくでしょう。

そしてメスから白い卵がぽろぽろと落ちていきます。

その白い卵を、オスが次々に口に入れていきますが、これは食べている訳ではないので安心して下さい。

オスは口にいれた卵を、作ってあった泡巣に運んで行くのです。

オスが卵を運んでいる間は、メスが失神をしている時がありますが、放っておけば目を覚ますので放っておきましょう。

メスが目を覚ませば、オスと再び交尾を始め、オスは再び卵を移動させていくのです。

オスとメスが交尾をしなくなった所で、メスをコップに移動させましょう。

オスは引き続き、泡巣から落ちてくる卵を何度も、泡巣に戻していきます。

この時のオスの健気な行動が美しく、感動する飼い主が少なくないと言われています。

水槽の入れる水を半分しか入れないのは、オスが移動する距離を短くするためです。

ベタの寿命

ペットショップで販売されているベタは生後半年ほどです。

販売されたベタを購入してから、生きられるベタの寿命は個体差がありますが、3~5年と言われています。

魚は小さいほど寿命が短いと言われて、メダカは1年・ベタは3年・金魚は10年ほどです。

金魚の寿命に関しては、ギネス記録で43年も行きた金魚もいたと言われています。

金魚に比べればベタの寿命は短いのですが、ベタを長生きさせる方法があります。

それはベタにあげるエサを少なくする事です。

人間でもそうなのですが、食べ過ぎると生活習慣病になってしまう時があるでしょう。

熱帯魚であるベタもエサを食べ過ぎるのは健康に良くないのです。

ベタの美しい繁殖

オスが何度も卵を泡巣に移動させる行動に感動する方は少なくありません。

オスとメスを交尾させるまでの準備に手間ひまをかけなくてはいけませんが、交尾さえ始まれば後はオスが努力してくれるので、順調に卵がふ化していきます。

そしてベタは寿命が短いのですが、エサを与え過ぎなければ、長生きする事が出来るので、エサの与え過ぎないように気をつけましょう。