タイガープレコはプレコの中では小型で、丈夫で飼育もしやすいと言われておりプレコ初心者の入門種としても人気です。
しかし、飼育がしやすいとは言っても飼育をするためのポイントがあります。
どのように飼育をすれば良いのか確認していきましょう。
タイガープレコとはどんな魚?
ペルーやコロンビアなどのブラジル南米地域に生息しており、体色は褐色に黄色い縦縞模様が美しくその見た目から、タイガープレコと名がついています。
体の模様は個体差が大きいので、ショップなどで購入する際は気に入った模様の個体を選ぶと良いでしょう。
プレコの中には40cmにまで成長する種類もいますが、タイガープレコは最長でも10cm程度までしか成長せず、プレコの中では小型の種類です。
そのため、小型水槽での飼育や繁殖が可能です。
また病気にもかかりにくく丈夫であると言われており、プレコの飼育初心者でも比較的飼育のしやすい種類であると言われています。
大型のプレコでは10年以上生きるものもいますが、小型のタイガープレコの寿命は3~5年程度と少々短命です。
タイガープレコの飼育に適した水質
タイガープレコを飼育するには弱酸性~中性が適しています。
水道の水は中性なので、水道水をカルキ抜きしたもので飼育すれば良いです。
水温は25~30℃程度と比較的幅広い範囲に適応します。
しかし、タイガープレコは丈夫だとは言っても、短時間で2℃も水温が変わるようなことがあると白点病などの病気を引き起こす原因となるので注意しましょう。
秋~冬にかけての気温が低下する時期にはヒーターを設置し、27℃程度に水温を保つようにしましょう。
タイガープレコは大食漢で糞の量が多い魚です。
そのため水を汚しやすく水質が悪化しやすいという側面もあります。
ですので1週間に一度程度は水替えを行い、水質を保つようにする必要があります。
タイガープレコの飼育環境
タイガープレコは臆病な性格をしているので、飼育する際は身を隠せるような流木を入れてやると良いです。
プレコは吸盤状の口を持ち水槽についた苔や流木を削るようにして食べます。
流木もかじることがあるのでエサ以外の食料としても重宝します。
また、タイガープレコを複数飼育する場合の注意点といて挙げられるのが縄張り争いです。
ですので、流木の他にもプレコ同士がお互い身を隠せるような土管などのシェルターを入れてやるのも良いです。
こうすることでストレスの軽減にもつながり、病気にもなりにくくなります。
底砂はサンゴ砂などのように極端にpHを変化させてしまうようなものでなければ何でも構いません。
また、タイガープレコは大食漢で糞も多いので、糞の掃除がしやすいように底砂を入れないという選択肢もあります。
水草を入れる場合は、アマゾンソードのような根の張りがしっかりとしたものを選ぶようにすると良いです。
プレコは根の張りが弱いものだと吸い付き引き抜いてしまうことがあります。
タイガープレコに与えるエサ
タイガープレコは小さい体ながら大食漢です。
小型で価格も手ごろということもあり水槽の苔取り要員として導入される方もいますが、水槽内の苔や流木だけでは足りません。
エサが十分に足りていないと水草を入れている場合食害にあってしまったり、餓死してしまうことにもなりかねないのでエサはしっかりと与えるようにしましょう。
タイガープレコは人工飼料、イトメや赤虫などの生きエサ、きゅうりやキャベツなどの野菜など基本的には何でも食べます。
ショップに行けば人工飼料もたくさん販売されているので、それらを与えれば良いでしょう。
タイガープレコは食べるスピードが非常に遅く1~2時間程かけて食べます。
ですので、エサを与えてから2時間後くらいに水槽を覗いてみて、残っているエサの量を見て与えるエサの量を調節していくと良いです。
タイガープレコのエサ付けの方法
人工飼料に慣れてくれるとエサやりも非常に楽になるのですが、個体によってはエサを入れただけでは食べてくれない場合もあります。
特に新しい水槽への導入直後だと臆病な性格であることもありエサを食べないことがあります。
餓死させないためにも飼い始めてから1週間以内にはエサ付けをするようにしましょう。
人工飼料に興味を示さない時は流木にエサをくくりつけてみます。
すぐにエサを食べない個体は臆病である場合が多いので、シェルターの近くであったりよく隠れている流木にくくりつけてやると良いでしょう。
また、タイガープレコは夜行性なので、エサを入れた後は部屋の電気を消すなどして暗くして様子を見るか、翌朝に食べたかどうか確認するようにしましょう。
どうしても人工飼料に興味を示さない場合は生きエサをシェルターの前に置いてみます。
生きエサであれば多くの個体がよく食べるので、生きエサに慣れさせてから人工飼料へのエサ付けにチャレンジしてみましょう。
タイガープレコの繁殖・産卵
タイガープレコはプレコの中でも比較的繁殖が容易です。
せっかくなので繁殖にチャレンジしてみるのも良いかも知れません。
他の魚がいると産卵をしないこともあるので、相性の良いオスとメスを別の水槽に隔離して産卵を待ちます。
産卵は産卵筒という筒状の穴の中で行いますが、産卵筒の他にも、小さめの植木鉢や片側を塞いだパイプなどでも代用できます。
また、水槽にマジックリーフを入れブラックウォーターにすることでタイガープレコが過ごしやすい環境になり、繁殖を促すことができるでしょう。
1度の産卵で数10個の卵を産み、卵は10日程で孵化します。
生まれたばかりの稚魚はヨークサックという栄養袋のようなものから栄養を吸収します。
ヨークサックがなくなる頃から、稚魚用のエサやブラインシュリンプを与えるようにしましょう。
タイガープレコが混泳可能な熱帯魚
小型のカラシン系やラスボラなどのコイ科の魚とは問題なく混泳が可能です。
また、ナマズ科のコリドラスなども大人しい性格のため混泳に向いていると言えるでしょう。
また、プレコ同士で混泳させることも可能です。
ただし、プレコは縄張りをつくる習性があるので、複数飼いをする場合は隠れ家となる土管やシェルターを多めに入れてあげるようにしましょう。
逆にディスカスのように体の表面積が大きい魚や、動きの鈍い魚などはプレコに体の表面をかじられてしまうことがあるので混泳には向いていないので注意しましょう。
タイガープレコを飼ってみよう
多少臆病な性格であったりエサ付けが必要になる場合もありますが、タイガープレコは一度環境に慣れてしまえば丈夫で飼いやすい種類です。
程度はあるものの水質にも神経質になる必要はないので、これからアクアリウムに挑戦しようという方にもよいのではないでしょうか。
適切な環境を整えてあげて、長くタイガープレコをかわいがってあげてください。