熱帯魚を飼ってみたいけど、水質管理や世話が難しそうだから何となく飼育に踏み切れない、という方も多いのではないでしょうか。

自宅で気軽に熱帯魚が楽しめたら素敵ですよね。

初心者の方には、淡水飼育の小型熱帯魚から始めることをオススメします。

水質管理が海水よりも容易に行えますし、丈夫で飼いやすい種類の熱帯魚がたくさんいます。

一匹の値段は種類によって幅がありますが、お財布と相談しながら好みの魚を選ぶと良いでしょう。

そこで今回は初心者にも飼いやすい淡水系熱帯魚をご紹介します。

グッピー

代表的な熱帯魚で、種類が豊富です。

品種改良されているので、飼育・繁殖が容易で小さめの水槽で飼うことができます。

体長は4~6㎝で、尾ビレが大きく優雅に泳ぎます。

カラフルなタイプだと水槽内でとても目立ってくれます。

温厚な性格なので、他の魚との混泳が可能です。

中性~弱アルカリ性の水を好みますが、病気にならなければ多少の水質悪化や低温にも順応してくれます。

ちなみにグッピーは尾ビレが傷つくと病気になりやすいので、尾ビレをかじる習性のある他の魚とは混泳を避けた方が良いでしょう。

グッピーは国産と外国産が販売されていますが、飼うなら値段の高い国産の方がオススメです。

国産のグッピーの方が日本の水に慣れていますし、外国産のものは輸送中に弱って病気になっている可能性が高いからです。

卵胎生のメダカの仲間なので、メスは卵を体内でふ化させてから体外に生み出します。

そのため、繁殖率が高いことが有名です。

ネオンテトラ

ネオンテトラも熱帯魚の代表種です。

テトラ系も種類が豊富で、地味なタイプから派手なものまで好みの種類を選ぶことができます。

ネオンテトラの体長は約3㎝、鮮やかなブルーとレッドカラーが特徴で、熱帯魚の入門編として人気があります。

丈夫で美しく、かつ一匹あたりのコスト低いので非常に飼いやすい種類と言えるでしょう。

性格は大人しく群泳を好みます。

同品種や気性の温厚な魚との混泳が可能です。

水質は弱酸性~中性を好みますが、多少の水質変化は問題ありません。

ネオンテトラは水槽内で産卵しますが、稚魚が小さく飼育しづらいので初心者には繁殖が難しいとされています。

カージナルテトラ

ネオンテトラの仲間で、鮮やかなブルーとレッドのライン模様が似ています。

カージナルテトラの方がネオンテトラより一回り大きく、体長は約4㎝です。

体の赤い部分の面積もネオンテトラよりカージナルテトラの方がやや広いです。

弱酸性の水で飼育すると、体色がより鮮やかに美しくなる特徴があります。

ネオンテトラより若干デリケートですが、水質に慣れれば丈夫で飼いやすい品種です。

性格も温和なので、他の魚と混泳に適しています。

コリドラス

コリドラスはナマズの仲間で、100種類以上の模様や形があります。

体長は約4㎝で、尾ビレを振って水底を這うように泳ぐのが特徴です。

また、水底を掘り返す習性があるので、水草を掘り返してしまうことがあります。

根のしっかりしたタイプの水草を入れてやってください。

水底を泳ぎ回るので、底に沈んだ他の魚のエサを食べて掃除してくれます。

そのため、水槽の「掃除屋」としてわざわざ飼育する方もおられるようです。

弱酸性~中性の水を好みますが、水質にうるさくないので多少の水質悪化は平気です。

コリドラスも非常に温和な性格なので他の魚との混泳が可能です。

繁殖もできますが、稚魚の育成はやや難しいかもしれません

アカヒレ(コッピ―)

アカヒレは中国原産のコイの仲間で驚くほど丈夫です。

水質管理や飼育に自信のない初心者に打ってつけと言っても良いでしょう。

体長は約4㎝で背ビレ、尾ビレが赤いのが特徴です。

日本では4種類のアカヒレが購入できます。

アカヒレは縄張り争いをすることがあるので、隠れ場所になる水草のレイアウトに注意する必要があります。

他の大人しい魚と混泳ができますが、エサの食いつきが非常に良いため、他の魚のエサまで食べてしまうことがあります。

弱酸性~弱アルカリ性の幅広い水質に対応可能で、水温の高低にもかなり耐えてくれます。

プラティ(ムーンフィッシュ)

プラティはメダカ目に属しており、模様や形のバリエーションが豊富です。

体長は4~6㎝で、美しさと飼いやすさから人気の高い魚です。

弱アルカリ性の水質を好みますが、それほど水質管理に気を使わなくても大丈夫です。

大人しく他の魚との混泳に適しています。

プラティを攻撃しない魚なら何でも大丈夫ですが、水質が酸性に傾き過ぎない程度の水で飼育できる魚に限ります。

グッピーと同じく卵胎生なので、繁殖が容易です。

繁殖を観察するには、小さめの水槽にオスとメスをワンペア飼育しておけば十分でしょう。

淡水魚を飼ってみよう

熱帯魚と聞くと飼育が難しいイメージがありますが、淡水系の熱帯魚なら丈夫で見た目の美しい品種がたくさんいます。

まずは小型のものからチャレンジしてみると良いでしょう。

性格の温和な品種であれば数種類の魚を混泳させることができるので、自分なりのレイアウトを楽しめます。

飼育に慣れて自信がついたら、ぜひ大型の熱帯魚に挑戦してみてください。