海外ではマスティフや、グレーハウンドなどの大型犬には一定の人気があります。

このような大型犬の中で、古くから親しまれている犬種の一つにグレート・デーンがいます。

筋肉質で均整のとれた体格もさることながら、そのサイズは他の大型犬よりも頭一つ抜けています。

今回は、犬の中でも有数の大きさを誇るグレート・デーンの大きさや子犬の成長についてご紹介します。

1.グレート・デーンの特徴

グレート・デーンはドイツが原産の大型犬です。

犬種としての歴史はかなり古く、原産国であるドイツではひときわ大切にされている犬です。

かつては、立派な体格を活かして、イノシシ退治に一役買っていたそうです。

グレート・デーンの祖先は、マスティフ系の大型犬だと言われています。

生い立ちには諸説ありますが、400年以上も血統が保たれている由緒正しい犬です。

体の大きさだけでなく、性格や振る舞いからも、堂々たるオーラが感じられるでしょう。

大らかな性格や、大きさのわりにそれほど威圧感を感じさせない顔つきがグレート・デーンの特徴です。

そのため、大型犬にもかかわらず、ドイツやアメリカでは非常に人気が高い犬として有名です。

こうした特徴をもつグレート・デーンは、「優しい巨人」とも呼ばれたりします。

2.体の大きさ

グレート・デーンは世界の犬の中でもトップを争うような、立派な大きさの体を誇っています。

犬の大きさの分類はいくつか存在しますが、ときに超大型犬と言われることもあるほどです。

とても迫力に溢れる大きさで、初めて見る人には強烈なインパクトを与えるでしょう。

大人になると、体重は45〜55kgくらい、もしくはそれ以上に成長すします。

体高は、オスの場合には80cm以上、メスでも72cm以上にもなります。

グレード・デーンに関しては、体の均整がとれており、より大きな犬が良いとされています。

骨太でガッチリした体格や、盛り上がった筋肉はとてもたくましい印象を与えます。

しかし、マスティフなどに比べると、高さのわりに体重は控えめと言えるでしょう。

これは、現在に至るまでにグレーハウンドなどとの交配により、スリムな体型に変化してきたからだと言われています。

3.成犬になるまで

他の大型犬と同じように、グレード・デーンが大人に成長するには、少し長めの時間が必要になります。

グレート・デーンの場合には、体が出来上がるまでは1年半から2年ほどです。

普通の犬であれば1年くらいで成長は止まりますが、それ以降もゆっくりと時間をかけて成長します。

子犬が家にやってくるときは、だいたい生後3〜4ヶ月くらいのときです。

生まれてからびっくりするほどの速さで成長するので、このときにはすでに体重は15kgくらいあります。

体のサイズも大きいのですが、この時期には特にもりもりとドッグフードを食べる時期です。

生後半年になると、体重は30kg以上になることも多いです。

しかし、それ以降の体重の増加は穏やかになり、月に1kgずつくらいのペースで増えていきます。

この時期は、体の大きさというよりも、胸や足の筋肉がつくようになり、徐々に大人の堂々とした風貌に変わっていくようになります。

4.成犬期以降の変化

グレート・デーンの平均的な寿命は、だいたい7〜10年くらいだと言われています。

寿命の短さは多くの大型犬に共通しますが、老化の進行は比較的早く進むようです。

グレート・デーンの場合には、10年以上生きる犬はかなり少ないとされています。

成犬期以降や7歳以降のシニア期に入ってからは、くれぐれも熱中症には注意するようにしましょう。

大型犬は新陳代謝が遅いと言われたり、暑くなった体の放熱も得意ではありません。

加齢によって、徐々に体温調節をする機能もだんだんと鈍くなってしまいます。

また、グレート・デーンはウォブラー症候群を発症する割合が他の犬よりも多いことが知られています。

聞き馴染みのない病気かもしれませんが、首の骨や靭帯が変形してしまい、頸髄が圧迫されることで起こる病気です。

具体的な症状はとして、運動失調や歩行障害、虚弱など見られるので、普段の様子をよく観察しておくようにしましょう。

5.成長と気を付けたいポイント

グレート・デーンは、人に対してとても社交的で、心優しい紳士のようなおとなしい犬です。

しかし、飼い主は超大型犬と言われるほど体が大きいということを忘れてはいけません。

子犬の頃にはやんちゃな姿も見られますが、とにかく大きくてパワーがあるので、きちんとしつけなければなりません。

また、体が大きく、グレート・デーンのような胸の開いた犬は胃捻転を起こしやすい傾向にあります。

短時間にがつがつとエサを食べたり、食後すぐに運動をすることが原因となることがあります。

外科的な手術をすることもできるが、飼い主がこうしたリスクを認識しておく必要があるでしょう。

グレート・デーンは、犬の中でも特に体が大きく成長する犬種です。

平均的なサイズは先ほど紹介したが、さらにそれ以上に成長することも少なくありません。

そのため、あらかじめかなり大きくなることを想定しておかないと、手に余ってしまうという可能性もあります。

成犬のグレート・デーンについて知ろう

グレート・デーンは体の大きさのインパクトはありますが、それ以上に心優しい大きな懐をもった犬です。

小型犬や中型犬のように、決められたサイズというようなものはなく、とにかく大きくバランスのとれた体格が良い犬とされます。

日本の住宅事情では、なかなかこうした犬を飼っている家庭というのは多くはありません。

しかし、機会に恵まれればグレート・デーンのような犬とも触れ合ってみたいものですね。