飼い主の手を噛む犬

街に出ると、犬をお散歩させている人をたくさん見かけます。

飼い犬と旅行やショッピングを楽しむ人も増えてきました。

愛犬家にとって、犬はもはや家族の一員。

健康に気を配ったり、毛足の長い犬などはシャンプーやトリミングなどで人間よりも高いお金を払っている人もいます。

そんな手塩にかけて大切に可愛がっている犬に、もしも噛まれたらかなりショックですね。

大事にされている愛情は、犬も必ず感じています。

それでも噛むというときは、犬にとっても理由があるのです。

ごはんの時間を邪魔しないでほしいから

人間もごはんの時間は楽しみですね。

美味しい料理が待ちきれなくてそわそわすることもあります。

犬も同じで、ごはんの時間を心待ちにしています。

そんなワクワクなごはんの時間がやっとやってきた時、犬のテンションはマックスになります。

そんなに慌てて食べなくても、と思うほどガツガツ食べる子もいますが食欲旺盛なのは元気な証拠。

こんな時は離れてそっと見守るのがいいでしょう。

特に多頭飼育している場合はごはんの時間は楽しみな一方激しい戦いの時間でもあります。

個別にケージを設けて、その中でごはんを与えている場合なら別ですが、そうでない場合早く食べ終わった方はまだ残っている犬のごはんも奪おうとチャンスをうかがい、食べるのが遅い方はいつ食べられるかハラハラしています。

単独で飼育していても、やはりごはんの時間は誰にも邪魔されたくないと思っています。

とにかく殺気立っているのです。

そんな時に迂闊に手を出したりすると、どんなに懐いている犬でもとっさに本能で取られると勘違いし、噛みつくことがあります。

犬にも悪気はないので、お互いのためにも、ごはんの時は放っておくのが無難です。

踏まれたから

犬は可愛がってくれる飼い主が大好きです。

いつもそばにいたいと思っており、大好きなご主人様のそばが一番落ち着く場所なので、例え飼い主が忙しくキッチンで食事の準備をしていようがお構い無しに足元でくつろいだりします。

そんな時、つい足元にいるのを忘れたり、気づかなかったりして踏んでしまうこと、たまにありませんか?

自分より大きい人間に踏まれたら当然痛いです。

しかも、くつろいでいるところに突然の激痛が起こるわけですからびっくりします。

自分の身を守るためにとっさに防御の行動として噛むことがあります。

こちらに悪気があるわけではないですし、向こうも悪気があるわけではありません。

この場合も突発的な行動です。

防ぐためには常に足元に注意するしかないでしょう。

しつこいと思っている

よく子供のケンカで、最初はふざけてぶったりしていたのに、だんだんヒートアップして取っ組み合いのケンカに発展するなんてケースがありますね。

大人でも、冗談のつもりでからかい続けていたら相手が怒ってしまったなんてこと、たまにはあると思います。

それと同じで犬も感情があります。

ちょっとちょっかいを出した時の犬のリアクションが面白かったから、ついついまた見たくて2度、3度と、何回も同じことをしたりすると、やはりだんだん犬もイライラしてきます。

少しずつ感情がおさえきれなくなり、ガブッと行ってしまうこともあります。

こちらはそのつもりがなくても、犬にとっては迷惑な場合もありますのでその辺をよく見極めながら、ほどほどにしましょう。

痛いから

予期せぬ事故やハプニングで愛犬が怪我を負ってしまうこともあります。

老犬になってくると、怪我をしていなくても体のあちこちが老化して、関節を悪くしたり、不調な部分が出てくることもあります。

その痛い部分に触れられると、当然痛みを感じます。

こちらがどんなに悪気がなくても痛い部分を触られたらびっくりしてしまい、突然踏まれた時と同様にとっさに噛みつくこともあります。

痛みから体に自由が利かず、ストレスも溜まっているので、余計に気も立っています。

「なにすんだよ」というような、八つ当たりの感情も含まれています。

怪我をしていたり弱った犬に触れるときには、細心の注意を払って触るようにしましょう。

犬が噛んでくる心理を知ろう

犬は言葉がしゃべれませんので、人間のように話し合って平和的に物事を解決できるわけではありません。

どんなに可愛がって懐いていても犬は動物です。

とっさの時に本能が出る場合もあります。

きちんと愛情を持って飼育していれば、噛まれたとしても嫌いになったわけではないですし、攻撃したくてするわけでもありません。

犬が噛んでしまう理由をよく理解してあげてましょう。