ハリネズミは体が小さく飼育スペースもあまり場所をとらず、音やにおいも少ないので、飼いやすいです。
しかし、最近ペットとして定着してきた動物ですので、飼い方のポイントについて、飼いたいけれども知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、ハリネズミの飼い方のポイントについてご紹介します。
ハリネズミの習性を知ろう
ハリネズミがどんな性質を持っている動物かを知ることは、ハリネズミを飼ううえでとても重要になってきます。
単独で生活する
ハリネズミは単独で生活します。
飼育する時には必ず1匹ずつ飼育ケースを用意しましょう。
2匹一緒にすると、縄張り争いでケンカになってけがをしたり、ストレスで体調を崩したりします。
夜行性
ハリネズミは本来夜行性です。
昼間はほとんど寝ていて、夜に起き出して活動します。
飼い主の生活スタイルによって多少は順応するものもいますが、昼間に頻繁に起こしたりするのは避けましょう。
ハリネズミの性格
個体差はありますが、雌雄で性格が異なることはありません。
また、体の色でも正確には大差ありません。
選ぶ時には実際に見て、臆病すぎたり攻撃性の高そうなものを避けると良いでしょう。
ハリネズミの飼育施設について
ハリネズミはどんな入れ物で飼育すると良いでしょうか。
・金網張りのケージのメリット
風通しが良いので涼しく、においもこもらない。
・金網張りのゲージのデメリット
冬場の温度管理がしにくい。
冬場はケージをやめる、保温用のヒーターの使用やカバーをかけるなどするなどで、デメリットを最小限に防ぐことは可能です。
・水槽のメリット
保温性がある。
透明性が高く、観察しやすい。
・水槽のデメリット
専用のふたが無いので、脱走の恐れがある。
通気性が悪く、熱やにおいがこもりやすく、衛生面での問題が発生しやすい。
対策としては、夏場にはケージを使う、ふたに重しを置いてズレ防止をするなどがあります。
・衣装ケースのメリット
値段が安い。
軽い。
・衣装ケースのデメリット
通気性が悪く、不衛生になりやすい。
ヒーターの使用にも注意が必要。
対策としては、夏場はケージに換えたり、掃除に気を付けるなどがあります。
ハリネズミの床材について
飼育容器には床材というものを入れてやる必要があり、色々な種類があります。
・牧草
チモシーなどです。
値段が安いですが、動きづらかったり、吸収性が良くなく、こまめな取り換えが必要です。
・ウッドチップ
比較的安く、香りが良いです。
しかし、ウッドの種類によってはアレルギーを起こすので、注意が必要です。
・猫用トイレ砂
値段が安く、手軽に買えます。
消臭効果も高いですが、尿を吸収して固まるタイプのものは、ハリネズミの体にこびりつく場合があります。
・ペットシーツ
吸収性、消臭性に優れますが、破れやすく、中身が出てきます。
・コーンリター
消臭性が高く、トウモロコシ100%なので、ハリネズミが食べてしまっても問題ありません。
吸収性やほこりの出にくさでも、一番適した床材と言えます。
ケースに入れるもの
ハリネズミ用のケースの中には、巣箱になる箱や遊び道具を入れましょう。
ハリネズミは物陰が好きなので、安心して隠れられるような箱を入れましょう。
箱は中で体が伸ばせるくらいの大きさのものが適切です。
また、ハリネズミは本来運動量の多い動物ですから、回し車を設置して自由に走らせましょう。
ですが、個体によっては回し車に興味を示さずに全く使わない場合があります。
その際には取り外して、動けるスペースを広くしてあげる方が良いでしょう。
他には、餌入れや給水ボトルなどを用意が必要です。
古くなった餌や、水もこまめに取り換えましょう。
トイレも用意して中に砂を入れますが、固まる砂よりは、固まらない砂の方がオススメです。
飼育環境について
ハリネズミにとって、快適な住まいが用意できたでしょうか?
慣れてきたら、ハリネズミの様子を見ながら、グッズの入れ替えをしましょう。
また、飼育場所はあまり騒音がしたり振動が多いところは不向きなので、テレビのそばや人が良く通る場所は避けることをオススメします。
ハリネズミは毎日の散歩などは不要ですが、毎日の健康観察は欠かさないようにしましょう。
そして、注意しておきたいのが飼育する場所の温度です。
ハリネズミは野生のものは冬眠や夏眠をします。
それは野生で生き抜くための手段で、それに備えて徐々に栄養を体に蓄え始めます。
ぺットとしてのハリネズミは、冬眠などする準備はしていませんので、寒く(暑く)なって冬眠(夏眠)状態になってしまうと、体の栄養分が十分ではなく、命を落としかねません。
このようなことを防ぐためにも、20~29℃程度を保つようにしましょう。
ハリネズミの様子を注意深く見てあげることもポイント
このように、ハリネズミの飼育には様々なポイントがあります。
おとなしいがゆえに、飼い主が気を付けていないと体調の変化に気づきにくいともいえるのです。
日々のお世話に加えて、いざというときにお世話を頼める人や、小動物の診察をしてくれる動物病院を探しておくことも大切です。
飼い始めたからには責任をもって、愛情を注いでかわいがって育てたいものですね。