春や秋になると、あちらこちらで野良猫の鳴き声が聞こえ、隣の空き地で騒いでいたり赤ちゃんの声のように聞こえるというような経験をした方、いると思います。
特に春、秋の季節の変わり目は犬や猫が発情期を迎えます。
子孫を残すために繁殖をしようとする本能的な行為ですが、いざ飼っているペットが発情期を迎えると、色々な問題も出てきます。
そこで今回は猫の発情期に見せる行動をご紹介します。
発情期の鳴き声
猫が発情期を迎えると、メス猫はオス猫を呼ぶために、普段の高い可愛らしい声とは違う低い声で「なぁお、なぁお」と頻繁に鳴きます。
猫は夜行性なので特に夜に鳴くことが多く、飼い猫が発情期に入ると鳴き声がうるさくて寝れなくなり、寝不足になってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか?
より鳴き声を届かせたいのか、鳴く場所も考えているのか階段やお風呂場、トンネル内など反響して良く響くようなところで鳴く猫もいます。
メス猫が鳴くと、今度はそれに応えてオス猫が鳴きます。
するとさらにまたメス猫は鳴いて応えます。
発情期の行動
オス猫は、成熟すると陰茎に小さなトゲがいくつも生えます。
発情期は、スプレー行動(放尿行為)やマーキングが盛んになり、気が立っていて猫同士のケンカが起こりやすくなります。
また、マウントの体勢をとって腰を振る動作も見られます。
一方メス猫も鳴き声がびっくりするくらいひどく、マーキングが盛んになり、食欲が少し落ちます。
動きが鈍くなり、触られると力が抜けてお尻を上げるようなしぐさを見せます。
発情期は、長いと2、3週間続きます。
発情期対策
家で飼っていると、なかなか困るのが発情期。
子猫の繁殖を希望しないのであれば、子宮ガンや精巣ガンなどの病気にかかるリスクを下げることもできるので、1番効果的なのは去勢や避妊手術をすることです。
生後半年も経てば手術を受けることができるので、なるべく最初の発情期を迎える前に行うのが有効です。
1度発情期を迎えてから手術を受けると、生殖機能はなくても発情行動が出てしまうこともあるのです。
オスは手術を受けると発情することはほぼありませんが、メス猫は手術を受けてもホルモンの関係で2、3度軽い発情期を迎えることもあります。
参考までに手術の費用は、3~5万くらいに設定されているところが多いです。
病院によって値段が違うのでかかりつけの動物病院で確認するのが1番ですが、保険が効かない分高額ですね。
発情している子を放っておいて子どもが出来ると、面倒見切れないということになってはかわいそうなので、繁殖を希望する方もしない方もしっかりと責任を持つようにしましょう。
発情期対策メス猫編
メス猫の鳴き声は本当に人間が夜寝れなくて辛いので、なんとかしたいと切実に思いますよね。
綿棒などでチョンチョンとつついて擬似性行為をすると落ち着いて、鳴き声に少し効果があったりします。
しかし知識がないままやると膣壁を傷つけてしまいますので、獣医に相談して指示を受けてから行うのが賢明です。
あとはよく聞く「猫にまたたび」です。
発情中の猫にまたたびを与えて興奮状態にさせると、鳴き声が落ち着くこともありますが、毎回与えると錯乱状態が続いて死んでしまうこともあるので、注意が必要です。
獣医に睡眠導入剤をもらうのも一つの手ですが、これもまたたび同様毎回与えるのは危険です。
あとは、シャワーで体を洗ってやるのも効果があります。
体が濡れると毛づくろいをするので、その間は鳴かないというわけです。
お金が許すのであればいっそのこと発情中はペットホテルに預けるのも手ですが、一回泊2000円~4000円が2週間以上続くと結構な額になりますので注意しましょう。
発情期対策オス猫編
オス猫で1番厄介なのは、スプレー行動です。
部屋中におしっこをかけて匂いをつけて回る猫もいます。
普段の猫砂で用を足す時と違い、立ったままの状態で猫の鼻の高さくらいまで尿を飛ばします。
これには、壁にアルミホイルを貼ったり、トイレの壁を高くするなどの対策で地道にガードです。
ミョウバンスプレーや、市販のペット用消臭スプレーで匂いを消します。
ただ、オス猫のスプレー行動は発情期だけでなくストレスが原因の場合もありますので、あまりにもスプレー行動がひどい場合などは、今一度飼育環境を見直してあげてみるのも心に留めておいてくださいね。
猫の発情期の行動を知ろう
どれだけしつけをしていても、猫にとっての生理現象なので仕方ないとしか言えない発情期。
外の世界を知っている猫にとっては発情中に散歩に出掛けてしまうと後が大変です。
望んで繁殖させるにしても、きちんと理解して向き合ってあげたいですね。