犬の顔が腫れてしまうと、見た目は可愛かったり面白い顔つきになってしまったりします。
しかし、顔が腫れていると、もしかしたら命に関わる病気になっている可能性もあります。
そこで、犬の顔が腫れている時に考えられる理由をご紹介します。
アレルギー
アレルギーは、色々な原因によって引き起こされ、出てくる症状も様々です。
顔が腫れてしまう原因としては、食物アレルギーや、金属アレルギー、植物アレルギーなどが挙げられます。
食物アレルギーは、アレルギーとなる食べ物を食べることで顔が腫れてしまったり、皮膚に痒みや発疹が現れたりします。
金属アレルギーや植物アレルギーは、直接接触することで症状が現れます。
犬は人と違って手を使って物を触るのではなく、鼻先や顔を近づけて物を確認するので、金属の食器や散歩中の雑草などに触れるとアレルギー反応を起こし、顔が腫れてしまいます。
ハチに刺された
ハチに刺されると、刺されたところが腫れあがってしまいます。
犬も同じで、顔や鼻を刺されることによって顔がパンパンに腫れあがり、痛みも伴います。
これは、ハチの毒によって引き起こされるアレルギー反応の一つです。
この場合、かなり顔が大きくなってしまい、見た目でもはっきり腫れているのが分かります。
ハチに刺された可能性があったり、刺されているところを見たりしたという場合は、早く病院へ連れて行って処置をしてもらいましょう。
ワクチン後
基本的には年に1度、混合ワクチンの接種をしている犬は多いと思います。
その混合ワクチンを打った後に引き起こされるアレルギー反応の一つとして、顔が腫れてしまう場合があります。
最近では、ワクチンの研究も進んでいるので、以前に比べるとかなりアレルギー反応を起こす子は少なくなりました。
しかし稀に顔が腫れたり、吐いたり、重症だと呼吸困難や痙攣などを引き起こす場合もあります。
混合ワクチンと言っても様々な種類がありますし、実際に打ってみないとアレルギー反応が出るかどうかも分かりません。
もし、万が一顔が腫れたりする症状が現れたら、すぐに病院で処置してもらいましょう。
そして、次回接種する場合は、ワクチンの種類を変えたり、獣医師と相談したりしながら慎重に考えないといけません。
骨折している
顔面を骨折している場合は炎症が起き、腫れてきます。
顔面の骨折は稀ですが、激しいケンカや高い所から落ちることによって頭蓋骨や、あごの骨にひびが入ったり折れてしまうことがあります。
他の部位の骨折に関しても言える事ですが、高いところになるべく乗せない、乗せるのであれば目を離さないでおきましょう。
骨折が無事に完治したとしても、後に骨肉腫になる場合がありますので、一度骨折をした場所は定期的にチェックしておくことが大切です。
口腔内腫瘍
口腔内に発生する腫瘍は、線維種・エナメル芽種・線維性肉芽の良性の腫瘍や、扁平上皮がん・黒色腫・血管肉腫などの悪性の腫瘍を問わず、犬によく見られます。
口腔内腫瘍は舌、歯肉、口蓋などに発生します。
特に歯肉にできることによって、歯肉が盛り上がり、顔が腫れているように見える場合があります。
できれば、顔が腫れる前に発見できたら良いですが、口の中ということで、発見した時には手遅れとなることが多いです。
また、悪性腫瘍は転移しやすいので、特に注意が必要となります。
早期発見の為に、デンタルケアや、口の中を定期的にチェックするようにしましょう。
骨肉腫
骨肉腫とは、骨を形成する要素となる組織から腫瘍が発生する骨のがんです。
骨肉腫は、足に発生することが多いですが、頭部や背骨などにも発生することがあり、また、過去に骨折をしたことがある部位に発生しやすいとも言われています。
頭部の頭蓋骨や、あごの骨に骨肉腫ができると、顔面が変形することがあり、それによって顔が腫れているような形になることがあります。
犬の骨肉所は、肺に転移しやすいです。
歯周病
犬の歯周病は、食べかすや細菌の塊である歯垢や歯石が歯についてしまうことが原因で引き起こされます。
この歯垢や歯石を放置しておくと、歯肉炎を起こして歯茎が腫れたり出血したりするようになります。
さらに歯肉炎を放置しておくと炎症が進行し、歯と歯肉の間に隙間が空いてしまい、そこに細菌が入り込み、蓄積・増殖して歯肉が腫れあがったり、出血したり、歯がぐらぐらになってしまったりします。
このため、口の中からの腫れによって、ほっぺた辺りが腫れているように見えます。
これをずっと放っておくと、口内はもちろんですが、顔の皮膚も化膿してくるため、ほっぺから膿が出てきて穴が開いてしまう可能性があります。
歯周病にならないためにも、日々のデンタルケアはしっかりとできるようにしておきましょう。
犬の顔が腫れてしまう理由を知っておこう
さっきまでは何もなかったのに急に腫れてきたとしたら、食事や接触、ハチに刺されたことやワクチンを打ったことによるアレルギー反応がほとんどです。
しかし、腫瘍や歯周病などは、急に腫れてくることはありません。
じわじわと腫れてきていたけれど大きくなるまで気が付かない場合が多いですので、しっかりと日々のケアやチェックをしておくことが早期発見につながります。