3月~11月にかけて、お散歩で草むらや河原へ行ったり、休暇で山へ行ったりすると犬にはダニがついてくることがあります。
ダニは犬について血を吸うだけでなく、人間にも感染するような感染症を媒介することもあります。
人間に感染すると死に至るような感染症も少なくありません。
犬の健康を守るという意味でもダニの予防は大切ですが、人を守るという意味でもダニの対策はとても重要です。
ここではダニの対策方法をご紹介します。
予防薬で定期的に予防する(スポットオンタイプ)
一番ダニの対策として、有効といえるのが予防薬によるダニ対策でしょう。
犬はダニが潜む草むらなどはとても大好きなので、散歩に行くとダニが付くことはある程度避けられないこともあります。
また、犬は毛に覆われているため、小さなダニがついても気付きにくいのも難点です。
スポットオンタイプ(液状の薬を首のあたりに垂らす薬)は犬にとって負担もなく、とてもオススメなお薬です。
最近ではジェネリックの薬も取り扱われているので、価格もお求めやすくなっています。
ほとんどの薬が一か月に一回の投薬で、効果が持続します。
3-11月はダニが多い時期ですが、近年はその間の時期でもダニが付くことがあり、通年の予防を薦めている獣医師も多いです。
ダニの予防を通年していたら、ダニ対策は完璧と言えるでしょう。
しかし、ホームセンターなどで販売されているダニの予防薬は、動物病院で処方されるものと価格は変わらないものの、医薬品ではないため(医薬部外品)効果が認められなかったり、持続しなかったりすることがあります。
せっかく使用しても予防が不完全では、残念ながら意味がありません。
動物病院で処方されたものを購入しましょう。
予防薬で定期的に予防する(飲み薬タイプ)
以前はスポットオンタイプの薬しかありませんでしたが、近年では、飲み薬タイプのダニ予防薬が販売されました。
スポットオンタイプだと、投薬後にすぐシャンプーができない、もしくは、小さい子供や他の犬が舐めたりしたら心配、投薬後に犬が気にしてカーペットに擦り付けているから効果があるのか心配といった問題点がありました。
しかし飲み薬タイプの薬だと、これらの心配がなく、安心して使用できます。
従来は1か月に1回の投薬が必要な薬しかありませんでしたが、最近では3か月効果が持続する薬が販売されました。
散歩の後は必ず体を払ってあげる
ダニは葉っぱの裏などに付着していて、犬が草むらに入ってきたときにそれを感知して、葉から落ちてくると言われています。
そしてダニはまず犬の毛に付着し、皮膚に移動していき、吸血を開始します。
つまり、草むらに行ってダニがついても、すぐに払ってしまえば血を吸われることはなく、感染症の心配もないのです。
散歩から帰ったら、まず玄関先で体を払ってあげることをオススメします。
犬の体では、目の周りや鼻の辺り、そして指先にダニは付着することが非常に多いです。
これらの部位は念入りに払いましょう。
ただ、これだけでは100%ではないので、予防薬も使用することをオススメします。
散歩の時には必ず服を着させる
散歩のときに服を着させていると、毛にダニが付かないので、吸血されるリスクも減らせることでしょう。
洋服の中でも、特にオールインワンのような全身が覆われるタイプはオススメです。
ただ、ダニの付きやすい目周り、鼻の辺り、指先は出ているので、しっかりと毛を払ってあげましょう。
あまり草むらへは行かせない(コンクリートの道などに散歩コースを変える)
ダニは草むらや河原、山などで付いてきます。
犬はこれらの箇所はとても好きだとは思いますが、ダニが潜んでいる可能性もあります。
ダニが潜んでいる場所に行けば、ダニが付くのを避けるのは難しいです。
そのため、日常の散歩ではコンクリートで舗装されているような散歩道をオススメします。
ただ、ダニがいそうな場所へ行くとき、もしくは日常的にそれらの場所を利用する方は、必ず前もって予防をしてから行きましょう。
万が一ついても、自分でダニを取ってはいけません
ダニが犬に吸着しているのを見つけても、絶対につまんで取ってはいけません。
無理に取ると、ダニの口が皮膚に残り犬が皮膚炎を起こす可能性、人への感染症の危険性、そして犬に病原体が逆流する危険性、ダニの卵が何千個も周囲に飛び散る可能性があります。
このようなときは、薬で取るのが一番犬も飼い主さんも安全と言われています。
まず動物病院を受診し、適切な処置を受けましょう。
犬と自分のためにしっかりとしたダニ対策を
もし病気になって治療をするよりも、予防をきちんとする方がずっと簡単です。
予防も上記のような方法でできるので、さほど難しくはありません。
ダニは感染症の面でも、本当に危険です。
使用する予防薬は、種類も豊富なので獣医師に相談してみることがオススメです。
きちんとダニの対策をしていきましょう。