定期検診で動物病院に行ったら、愛犬が骨折していると言われた、そういう経験はありませんか?

実は、犬は飼い主の気づかない内に怪我や病気を抱えている事が多いんです。

特に我慢強い子は怪我をしていても痛がる素振りを見せなかったりで、気づく事が出来ない事は多々あります。

そこで今回は、病気や怪我の早期発見に繋がる健康チェックの方法をご紹介します。

歩き方をよく見る

「この子可愛い歩き方するんだ~」このフレーズ実は危険信号です。

他の子と違う歩き方をする=怪我の可能性です。

人間は二足歩行なので、片足を怪我すると歩くのが難しいですが、犬は四足歩行ですので、無理をすれば怪我をしている足に体重を乗せないように歩く事が出来ます。

そのため、気づけない事が多くなります。

怪我をしている足がないかを見分ける方法は多くありますが、特に分かりやすいものは

・特定の足を床につけたがらない(例.ケンケンしているように歩く)
足の裏の怪我や骨折、肩関節・股関節の脱臼等が疑われます。

・踵までピッタリ地面にくっついて歩く
神経の麻痺などが考えられます。

・後ろ足の左足と右足の幅がいつもよりも広い
股関節の病気が疑われる、などが挙げられます。

骨折や脱臼は放っておくと変な歩き方が癖になり、骨盤や筋肉にも余計な負荷がかかってしまいますので、注意しましょう。

口臭を気にする

最近犬がご飯を食べなかったり、よだれを凄い垂らしていたりしませんか?

それは歯周病の合図かもしれません。

人間と違って犬は自分で歯磨きをしませんので、歯石が非常に溜まりやすいのです。

その歯石が歯周病の原因となり、食欲不振や流涎を起こしてしまいます。

こちらの調べ方は簡単で、口臭を1週間に1度くらいは嗅いでみる事です。

歯周病が起きた場合、早期に口臭が変化してくるので、「何か臭うな」と思ったら動物病院に連絡を取りましょう。

また1~2年に一度は口内の様子を検査して貰う事で、口の中の他の病気の早期発見にも繋がります。

歯周病はゴム製のボーンやロープを噛ませる事で予防する事が出来ます。

しかし、硬すぎるロープ等は歯の骨折に繋がる可能性もあるので、ゴム製のおもちゃで予防することをオススメします。

水を飲む量と尿の量を確認する

全然水を飲まなくなった、トイレに行かなくなったというのは早めに気づけるのですが、飲水量と尿量が増えている、というのは、気にしていないと気づきにくく、しかし実は非常に重要なチェックポイントです。

犬の内臓の病気は、水を飲む量と尿の量が増える事が非常に多いのです。

例を挙げると、クッシング症候群や尿崩症などがこれに当たります。

飲水量と尿量は、犬の内臓の健康状態を知るための数少ない徴候ですので、日頃から気にかけておきましょう。

目をよく見る

老齢の子が白内障を起こしやすいというのはよく聞きますが、それ以外にも目の病気は多くあります。

特に犬は元々目が良くないのもあり、仮に目が見えなくなってもオーナーが気づかないように行動が出来てしまったりします。

白内障や緑内障といった病気は目が明らかに白くなったり、大きくなったりするので分かりやすいのですが、まぶたの裏に隠れてしまった外傷やゴミは、気づけない事が非常に多いです。

これらの外傷の嫌な所は、すぐに変化が現れず徐々に目を蝕み、それが原因で白内障や緑内障に繋がってしまうという点です。

犬は嫌がるとは思いますが、2、3ヶ月に一度程度はまぶたを上げて目に怪我やゴミがないか、目が充血していたりしないか等を確認してあげると良いでしょう。

お腹をよく見る

庭などで犬を飼っている方は、お腹を見る機会も少ないので特に注意が必要です。

お腹の毛が薄くなっていたり、皮膚が赤くなっている事がありませんか?

これは皮膚病によく見られる症状で、お腹や股関節の部分が皮膚病になることが多く、初期ではあまり目立たないので注意が必要です。

人間もそうですが、犬の皮膚には常在菌というものが存在しており、免疫力が下がるとこの常在菌が異常に増えてしまい、皮膚病になってしまいます。

そのため皮膚病は予防が肝心な病気で、健康な生活を送り、免疫力を高める事が重要です。

重要なポイントは、消化吸収の良い食事を取る事(動物性タンパク質)や毎日の散歩、そしてシャンプーをし過ぎないことです。

常在菌が悪いならシャンプーでキレイにすれば良いと思うかもしれませんが、常在菌は正常では皮膚を守ってくれる重要な役割を果たしてくれています。

そのため、シャンプーの頻度が多すぎると常在菌が死んでしまい、別の菌が繁殖して結果皮膚病になってしまう事があります。

頻度としては夏場は多くても半月に一度、冬は1ヶ月に一度程度が好ましいでしょう。

犬の健康チェックで未病を防ごう

犬には色々な性格の子が居ます。

怪我をしたら吠えて知らせてくれる子や、我慢して無理をする子。

前者は私達がすぐに気づいてあげられますが、後者は注意深く観察しないと長い間苦しめてしまいます。

毎日のように見てあげられるのは私達だけですので、動物病院の定期検診だけでなく、私達で見ることが出来る部分については、気づけるように出来るのが良いですね。