犬と遊んだり生活するうえで、犬の気持ちは、しっぽを見ることで大まか理解することが出来ます。
犬がどんな時に何をすると、どういう気持ちになるのかをしっぽと簡単な動きを知っておくと、しつけもぐんとやりやすくなりますよ。
犬の嬉しい時
犬の感情表現の方法として、しっぽを見ることが最もわかりやすい方法です。
まず、しっぽをブンブン左右に大きく振り回している時は遊んで欲しかったり、嬉しい時です。
走り回ったりぴょんぴょんしたり落ち着きなく、高い声ではっきり吠えるのもこの時です。
ただ犬が知らない人に吠えている時に、しっぽが振られていてもピンと高い位置で振られているときは、怒っている可能性もあるので要注意です。
犬が怒っている時
上にも書いたように、怒っていてもしっぽを振っているように見える時があります。
ピンと高い位置で振っていたり、毛が逆立っていて、鼻先にシワが寄っている。
歯をむき出しているときは怒っているので、知らない犬に近づくのは危険です。
嬉しい時や遊んで欲しい時との違いは、こちらに背を向けずに吠えているかどうかで、背を向けていないときは警戒して吠えています。
犬が遊んで欲しい時
犬が遊んで欲しいときは、前足をピンと伸ばしてお尻を上げる、猫の伸びているポーズになります。
しっぽ上がっているか、真っ直ぐ後ろに向いています。
または後ろ足で立ち上がって人に前足をかけてきたりします。
いつでも走りだしたり飛びつけますよ?、遊ぶまで離さないですよ?の態勢です。
犬は気付いて貰えないと、どうやったら遊んでもらえるか、あの手この手で挑戦するようになります。
犬が寂しかったり、悲しい時
しっぽは垂れていたり、伏せているときは地面にぺったりくっついていると悲しかったり寂しいときです。
顔を上目遣いで耳が下がっています。
飼い主さんにかまって貰えないときなど伏せて飼い主さんの様子を伺っていたり、家で1人になると窓辺などから外を眺めていたりします。
我慢して待っていたあとは沢山遊んであげるととても喜んでくれますよ。
犬が怖がっている時
何かに怯えて怖がっている時は、しっぽが足の間からお腹のほうにぴったり巻き込みます。
一番離れた所や小屋の中で丸まっていたり、中腰で引き気味になっていたりします。
花火の音なんかがするとこの態勢になります。
人にとっては何てことないことでも、犬にとっては未知のもののために体が震えていたりするので、あまり無理させずにそっと大丈夫だよと声をかけて撫でてあげましょう。
犬がお腹をだしている時
犬がゴロンと転がって飼い主さんにお腹をだすのは、その人を信用して遊んで欲しかったりする時に見せる、服従のポーズです。
犬同士で遊んでいる時にもお腹を出したりしますが、これも警戒心が解けて楽しく遊んでいたり、遊びがヒートアップした時にもう辞めて?と降参する時の合図です。
それ以外では背中が痒かったり、匂いずけで背中を地面に擦り付けたり、暑くてお腹を出していたりするときもあります。
ただ、怒られるとお腹を見せてしまう子は、そうすることによって許して貰えると思っているので、立ち上がらせて怒りましょう。
犬が乗っかる時
犬が前足でがっちりはさみこんで乗りかかる行為をマウンティングといいます。
これは発情期の犬と似ていますが自分のほうが立場が上だ、という意思表示でもあります。
マウンティングはオスがやるイメージですが、メスでも気の強い子だと、自分の立場を誇示するときや飼い主を離れさせない為に、腰を振らなくてもマウンティングをすることがあります。
マウンティング自体は犬にとって普通の行為なので辞めさせることはないですが、これによって飼い主さんが反応してくれると間違った覚え方をしている場合があるので、その場合は相手にせず無視しましょう。
犬との主従関係が逆転している時にはマウンティング自体を怒るのではなく、生活の中でお座りや伏せ、待てなど必ず従うよう教えて主従関係をはっきり教えましょう。
犬が舐める時
人の顔を舐めるのは、その人が大好きだという愛情表現ですので怒ったりする必要はありません。
手などを舐めるのも敵意はありませんよ、という意思表示だったり、怒られた時に反省したから許してほしい、という意思表示だったりします。
自分の体の一部をずっと舐めたりしている時は、痛かったり何か我慢している可能性があるので、病院に連れて行ったり、注意深く見てあげたりした方が良いでしょう。
あとは、たまに床などを食べ物の匂いが付いているわけでもないのに舐めるのは、退屈している時と言われています。
行動で犬の感情を知ろう
人と生活する中でその子独特の表現方法もありますが基本的には同じですので、犬の気持ちを理解して接することで信頼関係を深めることになります。
ずっと一緒にいたり同じ目線でよく見ると、しっぽだけでは表しきれない気持ちも犬の表情でわかるようになりますよ。