犬が口をなめてくる心理について飼っている愛犬が口をなめてくる時には、いくつかの理由があります。
「愛情を表現するため」というのが最も大きな理由になりますが、その他にも、犬ならではの心理が働いてます。
犬の動作のひとつひとつにも心がこもっているので、気持ちを理解することで、よりよい関係を築くことができるでしょう。
愛情を表現するため
飼い主が帰ってきたときなどに、ペロペロと口をなめてくるのは、犬が愛情を表現している時です。
飼い主に会えてうれしい、と感じており、しっぽを振ったりすることと同じで、口をなめてくることでスキンシップを図り、愛情を伝えているのです。
飼い主はこれに応えてあげる必要があります。
犬という動物は他の動物と違って、安心すると独特の脳波が出るという研究結果が出ているようです。
飼い主が帰って来たときに体をなでてあげたり、口をなめられて笑顔を返したりすると、安心した、という脳波が出るという説もあります。
犬だけが持つ独特の現象なので、この心理に愛情を返してあげるとよいでしょう。
また、子犬の時からの習慣でもあります。
子犬のとき、初めて口をなめられて笑顔を返してあげると、犬はそれが楽しいこと、良いことと認識するので、以降同じ行動を繰り返すようになります。
室内で飼う小型犬などではよく見る光景です。
小さな犬に口をなめられると、くすぐったいけれど、嬉しい気分になりますよね。
犬は、人間が見せる表情や気持ちを察知しているので、その感情の変化を読み取る力があるのです。
一度、人間が嬉しいと思ったことで笑顔を見せたり、大きなアクションを起こすと、犬はそれを覚えて同じ行動をしてきます。
口をなめてくるのは、自分が愛情を表現すれば飼い主が喜んでくれる、とわかっているからです。
こうした人間の気持ちや感情の変化を察知するのは、犬のほうが敏感です。
飼い主も思い切り愛情を表現してあげましょう。
何かをしてほしい時
例えば、毎朝寝ている時に、小型犬がベッドに入ってきて飼い主の口をペロペロとなめるということがあります。
何とも可愛らしい光景ですが、これにも犬の気持ち、独特の心理があります。
ちょうど幼い子供が、両親を起こしに行くのと同じ気持ちといえるでしょう。
犬にも起床時間があり、当然、その時間がくれば体と脳が起きて活動しはじめます。
朝、散歩することを習慣にしてる場合は、犬が「連れていって」と訴えているのです。
ある時間になると散歩をしたり、ごはんを食べたりと、習慣によって行動が決まっています。
犬はその時間に必要な行動を要求していることが多いので、いつもならこの時間何をしているか考えると、気持ちを理解できるのではないでしょうか。
このように、何かをしてほしいという気持ちがある場合は、飼い主の口をペロペロなめてくることがあります。
犬特有の心理が働いているため、ケースバイケースで、どういった気持ちで口をなめてきているのかを理解することが大切でしょう。
遊んでほしいとき、散歩に連れていってほしいとき、何かがほしいときなど、それぞれの理由があります。
長く一緒にいるとどんな要求なのかがわかるようになるので、思い当たることをしてあげましょう。
お腹がすいている時
これも室内で飼う小型犬に特化していますが、ごはんを食べる時も飼い主の口をペロペロとなめてくることがあります。
もちろん犬にはドッグフードを与えていると思います。
しかし、犬は嗅覚がすぐれている動物です。
人間が食卓を囲んで料理を食べている時も、その様子をじっと見ているのです。
特に、飼い主が食べている料理には興味津々です。
食材を焼いた匂いや、人がおいしそうに食べ物を口に運ぶ様子、その時に見せる笑顔。
これらすべてが、犬にとって「食事の時間」です。
つまり、いつもドッグフードを食べている犬にとって、人間が食べる食事は美味しく調理された御馳走です。
自分も食べたい、という気持ちを表現するために、飼い主の口をペロペロとなめているのです。
野性的な感情としては、エサを狙う行為そのものといえるでしょう。
誰でも1度は、犬に人間のごはんをちょっとだけあげた、ということがあるはずです。
犬も人間と同じく、毎日同じメニューを食べていては飽きがきてしまいます。
食後に口を舐めてくることは、人間が食べているごはんがほしい、という訴えです。
こうした場合には、ドッグフード以外でおやつを少しあげるとよいかもしれません。
人間の調理したごはんは、犬にとっては良くないものが多いはずです。
かといって、同じフードをずっと食べさせるのは食欲減退につながります。
今は市販のおやつもいろいろな種類があるので、好んで食べるものを少しずつあげるとよいでしょう。
犬が口をなめる心理は愛情が基本
犬が口をなめてくる心理は、愛情の表現が最も大きな理由といえます。
飼い主が帰ってきた時などによく表れる行為です。
安心する脳波が出るので、飼い主も思い切り愛情を返してあげましょう。
体をなでてあげたり、笑顔を見せて喜んだりすることが大切です。
また、散歩をしてほしいなど、決まった時間に行う習慣を表現する時に口をなめてくることがあります。
長く一緒にいることで、犬の習慣が何かわかるようになるので、その要求に応えましょう。
お腹がすいている時も同様です。
元はエサを狙うという野性的な行動ですが、人間が食べているものは犬にとって御馳走なので、おやつなどで対応してあげましょう。