犬と長く過ごしていると感じる「老衰」。
犬に老衰症状が出始めたら飼い主は飼い犬を高齢犬だと認識し、普段は気を使っていなかったことにも気を付けなければいけません。
場合によっては動物病院に行くことも考えておく必要があります。
そのためにも、犬の老衰症状は知っておく必要があります。
そこで今回は、犬の老衰時に見せる症状をご紹介します。
散歩に行きたがらない
犬の老衰の症状として「散歩に行きたがらない」ことが挙げられます。
それは、散歩に行くということは、高齢犬にとって様々な障害が発生するからです。
例えば、筋肉が衰えて関節痛などを伴っていると、できるだけ起き上がりたくないと思うのは人間も同じですよね。
さらに心肺機能も低下しているためにすぐに疲れてしまいます。
犬にとって散歩はストレス発散にもなりますが、体のボロボロになってしまっている高齢犬にとっては億劫になってしまうのです。
そのため、普段は散歩に行きたがっていたのに、急に散歩に行きたがらない・家から出ることを拒むような症状が見られる場合は、「老衰」の一種と考えていいでしょう。
ただし、散歩に行きたがらないからと言って散歩をやめてしまうと老衰を進める原因になってしまいます。
飼い犬のペースに合わせてあげたり、坂道や階段などは抱っこをして負担を減らしてあげたり、場合によって車などで広い公園などに連れて行って運動をさせるなどをした方がいいでしょう。
目が見えなくなる
犬は高齢になると白内障などの目の疾患のリスクが増えてしまいます。
人間と同じで、犬も老衰が始まると視力が大幅に落ちてしまうのです。
そのため、エサの場所が分からなかったり、恐怖から散歩に行きたがらなくなったり、同じ場所から動こうとしなくなったりしてしまいます。
家の中などの見慣れた場所であれば、犬はにおいと記憶で家具などの配置を覚えているために問題なく歩くことができます。
ただ、呼んでも目が合わない、置いたおやつにたどり着くまでに時間がかかる、散歩を怖がるなどの症状がある場合は、目が見えづらくなっているのです。
白内障などの場合は一同動物病院に受診しましょう。
場合によっては改善などができますし、目が見えにくくなった犬と過ごすためのアドバイスなどももらえるので、目が見えなくなっているような症状が見られる場合は一度動物病院に足を運びましょう。
我慢ができなくなる
犬も年を取ると、頑固になったりわがままになったりします。
飼い主さんが大好きなことは変わりませんが、エサの時間まで我慢が聞かなくなったり、おねだりが激しくなったり、時には夜鳴きなどをしてしまうことも…。
人間のお年寄りが頑固になったりわがままになったりするのと同じで、本当はしてはいけないのをわかっていても構ってもらいたい・エサが食べたいなどの欲望が強くなって、我慢が出来なくなってしまいます。
夜鳴きなどは子犬の時と同じように無視することが一番効果的ですし、犬に合わせてエサの時間なども変えてしまうと要求がエスカレートしてしまいます。
犬の体調に異常がない場合は今まで通りの生活で問題ないでしょう。
トイレを頻繁に行く
散歩でトイレを済ませている犬は、一日一回~二回の散歩の中で糞尿をしていますが、老衰がはじまると糞尿を溜めておいて、なわばりマーキングのためにこまめにすることが困難になります。
ですので、一日に頻繁に尿をしたり、散歩の準備中に庭で漏らしてしまうことも考えられます。
また、我慢はしていても、こまめにマーキングするための筋肉が衰えており、一回の尿ですべてを出し切ってしまうなど、おしっこの時間が長くなります。
さらに高齢になると、一日一回~二回では間に合わずに時間外でもトイレに行きたくなって鳴くことがあるので注意しましょう。
おなかを壊しやすくなる
犬は高齢になると消化機能が落ちてしまいます。
そのため、便秘になったり軟便になったりしておなかを壊してしまうことがあります。
特に、高齢の犬は散歩に行きたがらなくなるため、運動不足に陥って便秘になります。
便秘になると。糞を出そうと消化が間に合わなくなって軟便になります。
一度軟便になると腸内が荒れてしまい、便秘と軟便を繰り返したり、時には直腸やお尻が切れて血便を出すことも…。
措置としては動物病院の治療が最も適していますが、胃腸が弱くなるのは老衰が原因なので、弱くなった胃腸でも正常に消化できるようなお腹に優しいドッグフードや食べ物を与えてあげましょう。
犬の老衰時に見せる症状を見逃さないようにしよう
犬の老衰の症状を見逃してしまうと大きな疾患や痛みが出てしまうので、8歳を過ぎたら犬の様子を観察し、老衰の症状が出ているかどうかチェックしましょう。
また、動物病院での定期的な検診をしていれば獣医さんと相談し、老衰の症状にいち早く気が付くことができるのでオススメです。