しゃっくりは横隔膜の痙攣によって起こる現象です。
また、体内にたまったガスを体外へ排出する役割もあります。
しゃっくりをする原因は多様にあります。
その姿は愛らしいものですが、あまり継続して行うと危険な場合もあります。
ここでは、犬がしゃっくりをするときに考えられることをご紹介します。
食事の取り方が悪い
しゃっくりは、食事の早い犬に多くみられます。
人間でも、食事の早い人は食べ物をあまり噛まずに飲み込みます。
犬もそうする事により、摂取した食べ物が体内を移動する時、小さく咀嚼してから飲み込んだ食べ物に比べ、身体に負担がかかります。
それにより、しゃっくりが出る事が1番の原因です。
また、食事の量や固さがあっていないと起こることがあります。
10歳以上の老犬に対し、子犬の頃から好きだったからといって、今までと同じ量や固さの物を与えていると、しゃっくりが出る事があります。
犬も人間同様、年齢を重ねているので、その年齢にあった食事や食事方法を試してみてみましょう。
寒い
気温が低くなると、しゃっくりをする犬がいます。
犬は舌を使って体内の余分な熱を逃がし、体温調節をしています。
その為、しゃっくりをすると、口が開いた状態が続き、必要な体温まで体外へ逃がしてしまいます。
これをする事により、体温調節が上手く出来なくなり、余計に呼吸が荒くなってしまう、悪循環になってしまいます。
それを防ぐために、犬を毛布等の温かい物で包んであげたり、部屋の温度を上げる等して、早めに対処してあげましょう。
これを怠ってしまうと、風邪を引いてしまう場合があります。
ストレス
犬は、人間の3歳位の子どもと同じ程度の知能を持っていると言われています。
その為、引越しや旅行等で、現在とは違う環境へ移動したり、里親制度等により飼い主が変わったりすると、不安を感じる事もあります。
しゃっくりはそういった不安からくるストレスにより起こる場合があります。
また、人見知りをする犬の場合、散歩中に見知らぬ人に突然声を掛けられたり触られたりすると、しゃっくりが出てしまう事もあります。
この場合は、優しく撫でてあげたり、いつも以上に話しかけてあげたり、飼い主の肌の温もりを感じさせてあげたりして、犬を安心させてあげる事が大切です。
不安がなくなれば、しゃっくりも自然となくなります。
睡眠が浅い
犬は寝ている時に色んななアクションを起こします。
しゃっくりをしたり、自分の寝息に合わせてぴくぴくと痙攣する犬や、か細い声で鳴く犬、唸っている犬等、様々です。
これらを睡眠中だけ行っている場合は、夢を見ていたり、寝言を言っている状態であり、睡眠が浅いのだと考えられます。
心配な場合には、体を撫でてあげる等してあげると、落ち着きます。
しかし、寝ている時だけでなく、起きている時にも同じ行動をしている場合には、病気や体の不調のサインです早めに動物病院にかけてあげると良いでしょう。
回虫
回虫がいる場合にも、しゃっくりをする場合があります。
回虫が犬の肺にいる場合、横隔膜を圧迫し、しゃっくりが止まらなくなる事があります。
その場合は、しゃっくりだけでなく、嘔吐や下痢等の症状が見られる事が多くあり、そのままにしておくと、元気が無くなってきます。
そうなる前に、早急に動物病院での検査を行う必要があります。
早期発見してあげられれば、体にメスを入れる事なく、お薬だけで治してあげる事が出来ます。
子犬の場合は無邪気さゆえに
ペットとして飼われている犬の多くが、ペットショップで生後2ヶ月位から買われて来て育てられています。
本来、犬は母犬の元で兄弟達と育ちます。
この時期の子犬は母犬のミルクを飲み、兄弟達とおもいきり遊び、疲れてしまったら皆で寄り集まって寝ます。
これらは全て子犬の成長には必要不可欠なものです。
しかし、生後2ヶ月位から親兄弟と離れ、人間と暮らしている犬は、自分と同じくらいの体力の犬と遊ぶ事がほとんどありません。
その為、自分の体力の限界を知る事が出来ません。
更に、兄弟がいないので独りで寝る事が多く、他の者の体温で温め合う事も出来ません。
その為、体を温めていた毛布を剥いでしまっていたり、食事が固くて上手に食べられなかったりしてしまい、体に不調が出て、しゃっくりをする事があります。
この場合には、こまめに子犬を観察し、気を配る事が大切です。
子犬の成長に合わせて育ててあげる事が出来れば、自然としゃっくりもなくなります。
しゃっくりは不調のサイン
一言でしゃっくりと言っても、体の不調からくる場合や心の不調からくる場合等様々ですが、しゃっくりが出るという事は、不調のサインです。
犬は人間の様に話をする事が出来ないので、具合が悪くても言葉にして知らせる事が出来ません。
しかし、こうして行動によって飼い主訴えてきます。
そのサインを見逃す事なく、犬たちと過ごせていけたら良いですね。