愛犬と遊んでいるとき、突然唸り声をあげることがありませんか?
犬の「唸る」という行為には多くの意味があります。
そこで今回は犬が唸るような声をあげる時の心理をご紹介します。
恐怖心からの唸り
耳を下げ、体を震わせながら唸るのが特徴。
これは自己防衛の意味が強い威嚇だと言われています。
虐待・体罰などを受けた犬は人間への心を閉ざし、恐怖心からこうした唸り声をあげることが多いようです。
無理やり触ろうとすると噛み付かれることもあります。
遊び、おふざけ
一緒に遊んでいるときなどにあげる唸り声です。
綱引きなどをするとよくこの唸り声をあげますね。
思わずこっちも負けないぞ、と本気になってしまいます。
遊びの感覚で唸っているときは鼻の上にシワが寄らないそうです。
飼い主が遊んでいるつもりでも犬の鼻の上にシワが寄っているときは要注意です。
自分の立場が上だとアピール
唸る相手に対して自分の方が優位であることを示すための唸り。
あまり甘やかせていると人間に対してもこのような唸り声をあげることもあるそうです。
可愛いくてなんでもワガママを許してあげたくなる気持ちもわかりますが、その他のしつけにも大きく影響してくるので、お互いのたに心を鬼にして、ときには厳しく接しましょう。
この唸り声をあげるときの身体的な特徴は耳をピンと立て、体の毛を逆立て歯をむき出します。
縄張りへの侵入者に対しての唸り
犬の知らない人が家に訪ねてきたときに見られるものです。
人懐っこい犬がお客さんに対して吠えるのとは違い、これも上記と同じように歯をむき出しにして唸るとのこと。
本能的なものであるため、かなり激しく威嚇行為を行います。
お気に入りの物を取られた時の唸り
犬が自分の寝床に隠しているお菓子やおもちゃを飼い主が取ろうとするときなどに見せる唸り。
これに限られたことではありませんが、多くの唸り声は攻撃の前触れ。
こちらがふざけているつもりでも、犬達からしたら自分の所有物が脅威にさらされると思い、ときには噛み付いてしまうことも。
きちんと犬達をよく見て、彼らの様子を把握しましょう。
子供を守ろうとする威嚇
妊娠をした犬や、出産したての母犬などに見られる唸りです。
所謂、母性本能ですね。
子供を守ろうとするの気持ちは人間と一緒ですね。
また、これにはホルモンバランスも関係しているようですので、例え飼い主と言えども、衝動を抑えきれずに噛み付いてしまうこともあるかもしれません。
産まれたての子供を構いたくなる気持ちもわかりますが、できるだけそっとしておいてあげましょう。
ご主人様や仲間を守る
防護のための唸りです。
飼い主に知らない人が近づいて来たときなど、大切な人や仲間を守ろうとするのときなどに出します。
家にあげた友人に吠えたりするのもこの防護性の反応ですね。
時には敵とみなした相手から飼い主を守るために、間に立ちふさがることも。
ついつい「ダメ」なんて叱ってしまうこともありますが、理由が分かると、なんだか嬉しくなってしまいますね。
主人に対しての犬の従順さがここに表れています。
疼痛性
病気や怪我が原因で痛みを感じているときに、人が近づいたりするとこの唸り声をあげます。
弱っているところを襲われないように威嚇しているのです。
ある意味、恐怖性の唸りと似ていて、痛みや苦しみからも必死に逃れようとしているのでしょう。
また、犬は痛みなどを相手に悟られまいと我慢してしまう傾向が強いとも聞きます。
少しでも様子がおかしいと思ったら、迷わず病院へ連れて行ってあげましょう。
ストレス
犬達は日々積み重なっているストレスに寄っても、唸る、吠える、噛み付くといった行動に出ることもあるそうです。
遊んでいるときは別にしても、唸るという行動には何かしらの問題が隠されているのかもしれません。
こういった場合には、叱ることは逆効果です。
一緒に遊んだり、お散歩に連れ出し上手にコミュニケーションをとりましょう。
犬が唸る理由を知ろう
唸られてしまうと、つい怯んでしまい、犬の要求をのんでしまいがちですが、それを続けてしまうと犬達は唸ることにより、自分の望むものが手に入ると思ってしまいます。
ですので、気づいたときにしっかりとしつけることを心がけましょう。
ポイントとしては、
・唸られても怯まないこと。
・唸ったときは無視。相手をしない。
・唸るのをやめたとき、唸らなかったときは褒める。
といったことです。
特に無視をするときと褒めるときのメリハリが重要です。