ハンガリー原産であるムディ。
元々は、牧羊犬として活躍しており、現在でも一部の地域では牧羊犬として飼育されているところもあります。
希少な犬種で、日本ではまだまだ珍しいムディですが、どのような犬なのでしょうか。
家庭犬として適した性格
温厚な性格の持ち主です。
しかしながら、その中にも警戒心の強さと勇敢さを兼ね備えています。
その勇敢さは、猪などの動物に果敢に立ち向かって行くほどというので驚きです。
そんな強い警戒心と勇敢さは、番犬や牧羊犬に適していると言えます。
また好奇心旺盛でとても活発なため、遊ぶことや動き回ることも大好きです。
飼い主や家族に対してはとても忠実で愛情深いです。
また、理解力もとても優れているため、家庭犬としては適した犬種です。
ムディの特徴
体重が8kg〜13kg、体高が36cm〜51cmで、分類としては小型犬になります。
先に記したように、ハンガリー原産ですが、見た目は日本犬に似ているところがあります。
顔立ちは凛々しく、マズルは尖っており、目は小さく色はブラウン系統、顎が丈夫で発達しています。
大きな立ち耳に、ふさふさな巻き毛の尾が特徴です。
その尾でバランスを取りながら、素早く走ることが出来るため、作業犬としては能力の高い犬種です。
被毛は、尾の説明でも述べたように巻き毛ですが、個体によって、その巻き具合が異なります。
また、毛自体は粗めとなっています。
毛色は、ほぼブラック系統となりますが、ごく稀にホワイトのものもいます。
寿命とかかりやすい病気
ムディの寿命は、13年〜14年とされています。
かかりやすい病気としては、股関節形成不全などがあります。
股関節形成不全とは、太モモの骨である大腿骨と骨盤とを結合する股関節が上手く作られずに異常な状態となってしまう病気です。
先天性で、発育段階で見られるものです。
この病気になると、歩く時に腰が左右に振られてしまったり、後ろ足が上手く動かせなくなったり、股関節を脱臼しやすくなったりします。
基本的には先に記したように先天性で遺伝が原因の場合が多いですが、成長段階での肥満や過度な運動なども、発症の原因となります。
そのような、事前に気を付けられるところは、注意するようにしましょう。
しつけ方
基本的にムディは飲み込みが早い犬種のため、しつけは比較的しやすいです。
しかし、どのような犬種にも言えることですが、自分のほうが上の立場だと認識してしまうと、犬は飼い主の言うことを聞かなくなります。
小さな頃から、何でも犬のしたいようにさせて甘やかしてしまうと、犬は自分のほうが上だと勘違いしてしまいます。
そのため、小さい頃からの服従訓練は、とても大切です。
しかし、だからと言って常に厳しく接していると、それはそれでストレスとなってしまいます。
誉めるべき時は誉め、厳しくするべき時は厳しくし、きちんとメリハリをつけるようにしましょう。
飼う際の注意点
先に記したように、好奇心が旺盛で活発な性格のため、運動量は多く必要です。
毎日の運動は欠かせません。
散歩はもちろん、広い庭やドッグランなどで遊ばせてあげることも必要です。
ボール遊びやフリスビーなどの体を思い切り動かすような遊びをさせてあげましょう。
運動量が少ないと、ストレスが溜まってしまうため、注意が必要です。
ムディは、屋内でも屋外でも飼育可能です。
被毛のお手入れは、週に1度のブラッシングが必要です。
耳の下や尾の付近は、特に念入りに行うようにしましょう。
抜け毛があった場合は、それを取り除くことも大切です。
入手方法
入手方法としては、基本的に三種類があります。
ペットショップでの購入・ブリーダーからの購入・里親制度です。
ペットショップでの購入が、一般的には親しみがあるかと思います。
気軽に近くのペットショップへ見に行くことが出来るという利点がある一方で、仲介などが入るため、やや値段が高くなるのが難点です。
ブリーダーからの購入は、仲介などが入らないため比較的安くなることに加えて、その犬の血統などの詳しい情報を知ることが出来るというのが利点です。
しかし、近くにブリーダーがいないと、遠方まで足を伸ばさなければならないという難点もあります。
里親制度は、様々な事情で家の無い犬を引き取ることが出来る制度ですが、そこに必ずしもムディがいるとは限らないという難点があります。
それぞれに良い点・悪い点があるため、自分に合った方法で見つけることが大切です。
ムディの特徴を知ろう
性格はそれほどキツくなく、特殊な飼育環境などもいらないムディ。
子供などがいるご家庭でも、安心して飼える、比較的飼いやすい犬種と言えます。
しかし、だからと言って軽い気持ちで飼うと、後々苦労することもあります。
きちんとムディの特性を確認して理解をした上で、購入することが望ましいです。