猫が夏に体をかゆがる理由とは

最終更新日:2016年8月24日

猫はよく体を掻く動物です。

ただ、夏場になり搔き毟るようになった、体毛が抜けるまで掻くという場合、何らかの皮膚病を発症しているかもしれません。

猫が特に夏場、体をかゆがるようになる皮膚病などをご紹介します。

1.ノミが原因のかゆみ

気温が高くなるとノミの繁殖活動が始まります。

最も活動が活発になるのは、6月から8月と言われています。

猫が夏場になりかゆがるようになったという場合、ノミが原因になっているケースが少なくありません。

ノミは猫に寄生し吸血を行います。

この時、刺された部分にかゆみが起こるのです。

また、ノミアレルギーを持っている個体の場合、ノミアレルギー皮膚炎によってかゆみを引き起こしているケースがあります。

ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミの唾液に反応しアレルギー症状が出る皮膚病です。

ノミが原因によるかゆみを治療するには、まずノミを駆除しなければいけません。

スポット式のノミ駆除剤であれば、手軽にノミを駆除出来ます。

かゆみは対処療法で症状を抑える抗掻かゆ薬、ノミアレルギー性皮膚炎を改善する抗アレルギー薬で治療を行います。

またノミの繁殖を防ぐ為、室内を清潔に保つ事も必要不可欠です。

屋外に出る機会のある猫は、特にノミに寄生されやすくなります。

ノミ駆除を徹底する、または完全室内飼いにする事をオススメします。


2.疥癬症によるかゆみ

猫が体をかゆがる皮膚病の1つとして、疥癬症が挙げられます。

疥癬症とは猫ショウセンコウヒゼンダニというダニが、皮膚に寄生する事で発症する皮膚病です。

猫ショウセンコウヒゼンダニのメスは、皮膚に付着すると皮膚に穴を掘り入り込み、そこで産卵します。

疥癬症を発症すると猛烈なかゆみに襲われるので、皮膚を搔き毟ってしまうようになります。

主に耳や頭部など顔に発症する事が多く、その後体全身に感染が進んでいきます。

全身に疥癬症が広がってしまうと、かゆみから免疫力が低下したり、ストレスなどによって最悪の場合、死亡してしまう例もあります。

猫の体温が高くなる夏場は、ダニも活発になるので疥癬症を引き起こしやすくなります。

治療はノミ駆除同様、スポットタイプの薬剤を使用するケースが多くなっています。

薬剤が使用できない場合は、薬浴でダニを死滅させていきます。

また、ダニの繁殖を抑える為に部屋をこまめに掃除する事も大切です。

3.耳疥癬症によるかゆみ

疥癬症にはもう1つ、耳疥癬症というものもあります。

耳疥癬症は名前の通り、耳に発症する皮膚病です。

ミミヒゼンダニというダニが耳に寄生し発症します。

耳疥癬症を引き起こすと、耳の中や耳の縁などが黒っぽくなるのが特徴です。

激しいかゆみが出るので、耳を強く搔き毟ります。

また、猫によってはかゆみから頭を振るような動作を、するケースもあります。

ミミヒゼンダニも気温が高くなる夏場に、活発に動くようになるので暖かくなると耳疥癬に注意しなければいけません。

耳垢の掃除を怠ったり、ミミヒゼンダニに感染している動物と接触すると、発症リスクが高まります。

スポットタイプの駆除剤や、抗ダニ薬で局所的に治療するのが基本です。


4.白癬症によるかゆみ

白癬菌は真菌の1つ、皮膚糸状菌が皮膚に感染する事で起こる皮膚病です。

真菌はいわゆるカビで感染すると、体毛が輪のように丸く抜けて行く事から、リングワームとも言われています。

かゆみの症状には個体差があり、ほとんどかゆみを感じないケースもあります。

ですが、かゆみを感じる場合は、やはり体を搔き毟るようになります。

皮膚糸状菌はカビの仲間なので、温度と湿度が高い夏場は白癬症を引き起こしやすくなります。

体毛が丸く抜けかゆがっていたら、白癬症を疑ってみましょう。

白癬症は症状が軽く、症状が出ている範囲も小さければ抗真菌成分を配合した、塗り薬で治療する事が多くなります。

ただ、全身に皮膚糸状菌が広がっている場合は、内服薬で治療するケースがあります。

また、白癬症を発症した猫から抜けた体毛や、フケに皮膚糸状菌が付着しているので、やはり室内を清潔に保つ事が必要不可欠です。

5.日光皮膚炎によるかゆみ

猫は日向ぼっこが好きな動物です。

ただ、この日向ぼっこがかゆみを伴う皮膚病の原因になる場合があります。

日光皮膚炎という皮膚病で、強い紫外線を浴びた事で発症するのが特徴です。

紫外線のダメージは私達が思っている以上に大きく、猫が浴び続けると耳の縁や鼻の先が赤くなったり、脱毛の症状が起こります。

かゆみが起こるので耳などを搔き毟るようになります。

この状態を繰り返していると、皮膚の角質層がどんどん増殖してしまう、「光線性角化症」から「扁平上皮ガン」へと、症状が悪化してしまう事があるので注意が必要です。

特に白猫など色素の薄い個体、他は黒くても耳の先だけが白い個体などが、日光性皮膚炎を発症しやすいと言われています。

完全室内飼いにし紫外線を極力浴びないようにする、紫外線が当たる家の場合は日焼け止めを塗る、といった対処を行いましょう。

もし、ガンにまで悪化してしまった場合、耳を切除する外科手術を受けなければいけません。

猫の様子を観察しよう

このように、猫が体をかゆがるようになる原因には、色々な皮膚病が隠されています。

中にはガンにまで悪化してしまう皮膚病さえあります。

体のかゆみは人間でも、我慢できない事がある程つらいものです。

猫は自分で体がかゆいと、飼い主に伝える事は出来ません。

日頃から猫の様子や体の状態を良く観察し、もし異変を感じたらすぐに動物病院を受診しましょう。

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