「うちの猫、いつも高いところで寝ているけど、何か意味があるのかな?」そんな風に疑問に思う飼い主は結構いると思います。
寝る場所の違いによって、猫の感じていることに違いがあるのでしょうか?猫の寝る場所で分かる心理をご紹介します。
1.猫が高いところで寝るときは安心を求めている
猫が高いところで寝るときは、安心を求めている可能性があります。
猫が人間と共存関係を築いたのは今から5000年以上前からと言われていますが、それ以前に存在していた猫の祖先といえる動物は木の上で生活していました。
現に同じネコ科の動物であるヒョウは、木の上で食事を摂ったり子育てしたりします。
その名残で猫は高いところを好み、安心を得ようとします。
さらに、高いところに行くと現在いる空間が見渡すことが出来ます。
それにより状況の把握がしやすくなり、危険なものが近付くとすぐに逃げ出すことが出来ます。
猫が高いところにいると危なっかしく感じてしまいますが、猫は平衡感覚が優れているため高いところは平気です。
むしろ、高いところに行かせないようにするとストレスが溜まるので止めておきましょう。
2.猫が飼い主の布団で寝るときは飼い主を信頼している
普段は好き勝手に過ごしていても、寝るときは飼い主の布団に必ずやってくるという猫もいます。
猫は、自分のテリトリーに他の猫などの動物が入ってくるのを嫌う傾向があります。
そんな猫が飼い主の布団で寝ているということは、飼い主を信頼しているといえます。
ちなみに、飼い主の顔の横という飼い主の一番近くで寝ている猫は、子猫のように甘えん坊の性格が多いです。
また、飼い主にお尻を向けて眠る猫がいます。
「この猫は嫌がらせをしているんじゃないのか」と思う人も多いかも知れませんが、猫にとってお尻を含む背中を見せることは危険に繋がるため、敵に見せたくないものです。
つまり、お尻を飼い主の顔に向けて寝る行為は飼い主を信頼しているから出来るのです。
3.猫が押し入れで寝るときは何か怖いものが近くにある
いつもは部屋の中を堂々と歩き回る猫が、何故か押し入れの中で寝ているときがあるということはないですか?
そもそも、猫が安心出来る場所とはどのような場所なのでしょうか?
猫が安心を求めて向かうのは、暗くて静かな場所です。
押し入れは、まさに両方を兼ね備えているといえ、猫が安心を求めるときに向かう傾向があります。
押し入れの中で寝る猫は、何かその猫にとって怖いものが近くにある可能性があります。
例えば、相性が悪い他の猫などのペット、大きな声で話すから苦手な来客や飼い主の家族が近くにいるのかも知れません。
猫はそれらから逃げるために押し入れで寝ているため、押し入れにいるときはそっとしてあげましょう。
4.猫がテレビの上で寝るときは暖かくて気持ち良いのとバランスを楽しんでいる
かつてテレビは分厚さがあるブラウン管型テレビが主流でした。
ブラウン管型テレビは熱を持つので適度に暖かくなり、その上で猫が眠っているのはよく見られた光景でした。
しかし、地上デジタル放送が開始されブラウン管型テレビを使い続けようと思ったらチューナーを設置しなければならないこと、かつては高価だった液晶型テレビがお求めやすい値段になったことから、ブラウン管型テレビから液晶型テレビに買い換える人が多く見られました。
画面のキレイさに満足する飼い主がいる一方で、意外な影響があったのは飼い猫たちです。
ブラウン管型テレビよりも液晶型テレビは薄いため、安定感が悪くなってしまいました。
それでもなおテレビの上で寝続ける猫がいますが、このような猫は不安定なバランスを楽しんでいると考えられます。
時代やテレビの形が変わっても、猫はテレビの上に行きたがる生き物のようです。
5.猫がお風呂場で寝るときは暑がっている
きちんと寝る場所を用意してあげているのに、何故かお風呂場で寝ている猫がいます。
お風呂場のタイルはひんやりと冷たく、その上に寝そべっていると体が冷やされて気持ち良いため、このような場所で寝ている猫は暑がっている可能性が高いです。
真夏の暑い日にお風呂場に行くくらいなら問題ないでしょうが、頻繁にお風呂場に行くようであれば室温が適正かどうか見直す必要があるでしょう。
ちなみに、猫は涼しい場所を探すのがとても上手です。
猫についていけば涼しい場所に辿り着きますが、あまりつきまとうと猫がストレスを感じてしまいますので注意しましょう。
6.猫が涼しいところに行くときの意外な理由
先程、猫がお風呂場などの涼しい場所で寝るのは暑がっている可能性が高いからと紹介しました。
真夏の暑い日にそのような場所に行って涼んでいるのであれば体温を冷やすために行う自然なことですが、何故か真冬の寒い日でもお風呂場に寝そべっている猫がいます。
「余程お風呂場が好きなのかな?」と思いがちですが、このような場合は低体温症を起こし危険な状態になっている可能性があるので注意が必要です。
特に、まだ体温調節が未熟な子猫は特に注意が必要です。
ちなみに、猫の平熱は38℃から39℃ですが、低体温症は自然に治るものではないため、すぐに動物病院に行き、獣医師の診察を受けましょう。
帰宅後は室温を高くし、体温が下がらないように気を付けてあげましょう。
お風呂場などに行きたがる猫も多いですが、安定するまでは行かさないようにしましょう。
猫が寝る場所で気持ちを考えてみよう
猫の寝る場所で分かる心理をご紹介しました。
高いところで寝ている猫は安心を求めていたり、押し入れで寝ている猫は何か怖いものが近くにあって逃げていたりするなど、寝る場所によって猫の心理状態をある程度把握出来ます。
注意したいのは、低体温症などの体調不良を隠している場合に涼しい場所にいることです。
猫は自分から体調不良を訴えることは難しいです。
放置していると危険な場合があるため、定期的に様子を見てあげて下さいね。