猫がお腹を見せる心理5つ。なぜごろんとしてお腹を見せるのか

猫は野生の生態を残している動物なので警戒心が強く、あまり表情を表に出しません。

しかし、ペットとして飼ってるうちに飼い主とのキズナもできるので、ボディランゲージで気持ちをあらわすようになります。

その1つがおなかを見せる行為です。

猫がお腹を見せるのには、どんな理由があるのでしょうか。

子猫の場合は親へのおねだりのため

子猫がおなかを見せているのは、親猫へのアピール行為です。

親猫にグルーミングをしてほしい、お乳が欲しい、構って欲しいと体で要求します。

また、兄妹とのじゃれ合いでも、お腹を見せて一緒に遊ぼうと誘います。

これらを通して、親猫や兄弟といろいろなことを学んでいきます。

このクセが親猫と離れた後でも、残ってしまっている場合は多いです。

親猫代わりに飼い主にも同じようにアピールをしてきます。

子猫がおなかを見せてきた場合は、子供から親への甘えの一種ですから、寂しい気持ちの表れでもあります。

親猫と同じように撫でてあげたり、ミルクや軽いエサを用意しましょう。

また、遊んであげることも忘れないようにしましょう。

年齢とともにだんだん減ってきますので、幼少期だけは親猫になった気分で飼い主も対応してあげましょう。

遊んで欲しい

幼少の頃の延長で、飼い主と遊んでほしい時にもお腹を見せてきます。

暇だからちょっと構ってよ、と遊びの誘いです。

そんな時にはお腹を見せると一緒に、体をくねくねさせたり、しっぽをパタパタさせて訴えてきます。

また、じっと目を見てくるのでわかりやすい態度です。

この遊びは、猫の本能で持っている狩りの気分を味わう意味もあります。

ペットの猫は獲物を捕まえる必要がないため狩りをしませんが、本能では獲物を追う欲求はあります。

ですから、遊びの中で攻撃したり、追うことで狩りをしている気持ちを味わって、本物の狩りをしたつもりになる役目もあります。

飼い主と一緒に遊んで楽しい体験をしたい、狩りの疑似体験をしたいなどの目的で、遊んで欲しいととお腹を見せます。

この時は猫じゃらしなどで遊んであげると喜びます。

猫も時には人間におねだりしてきます。

飼い主への信頼の証を示すため

猫は警戒心の強い動物ですので、スキを見せなません。

いくら飼い主であっても、一線をひいて接してきます。

なかなか本心全部を見せることはありません。

そんな猫でも本当に安心できる、油断しても大丈夫であると判断すれば信頼してくれます。

その時にお腹を見せてきます。

猫のおなか部分は骨で守られていませんし、すぐに攻撃できない体制ですので、お腹を見せることは急所を見せているので、相当な安心感を覚えています。

それだけ、信頼している友好の証です。

例えば飼い主が外出していて帰ってきたときにお腹を見せてくれる場合は、おかえりと嬉しい気持ちと安心をあらわしています。

この信頼は飼い主はもちろん、その場の環境にも安心していないと難しいです。

飼い主には安心しているのに、家の中に大きな音がする、ガチャガチャと落ち着きがないなどの環境面に問題があるとゴロンとはできません。

ですので、飼い主への信頼とともに居心地の良い環境が揃っている証拠にもなります。

この時は顎の下や額を撫でてあげるとうっとりするでしょう。

間違ってもお腹をなでると、やはり急所ですので途端に嫌がります。

気分転換のため

猫にも感情はあります。

嫌なことがあったり、スッキリしない時や退屈な時にお腹を見せることがあります。

気分転換する方法としてお腹を見せて伸びをしたり、背中をこすりつけたりするのです。

この時は短時間で済むことが多いです。

お腹を見せるというよりは仰向けで寝っころがって、気分を一からリセットしているのです。

この考えかたは人間と似ています。

この時は人間に視線を送ってきませんので、完全に猫の世界に入っています。

そっとしておいてあげましょう。

すぐに元の姿勢に戻って、いつもの猫の態度になります。

リラックスするため

猫も気分を自分でほぐすために、いろいろな術を持っています。

その1つがごろっと寝る、つまりお腹を見せて寝転ぶことです。

どんな時にするかと言うと、眠気覚ましの時で、その場に寝転んで、手足をグッと伸ばすことがあります。

また、猫はキレイ好きですので、体の大半は自分で舐めてグルーミングします。

しかし、背中の一部はなかなか届きません。

また、背中全体をスッキリさせたい時もあります。

この時には手っ取り早く、背中を床でこすってキレイにします。

体の汚れを落とす目的で寝転ぶこともあります。

さらに、室内飼いにしている猫がバルコニーなどに出ることはリラックスになります。

温かな太陽を浴びたり、外の空気を吸って気分がほぐれてお腹を見せてゴロゴロすることもあります。

リラックスしている時は、静かに見ていることが邪魔になりません。

猫がお腹を見せるのは、安心しているから

このように猫のお腹を見せる理由には大きく分けて、構って欲しいパターンと自分の世界に入っているパターンがあります。

どちらの場合なのか見極めて、構った方がいいのか、放っておく方が良いのか判断してあげましょう。

いずれにしてもお腹を見せるのは安心できる状況だと思っているからなので、猫から飼い主としてのお墨付きをもらった証拠です。