猫が突然家出した!家出猫の心理や理由とは

交通量の多い都市部で猫を飼う場合、完全室内飼いとしている人も少なくないでしょう。

しかし、交通量が少ない地方では、猫が自由に家を出入りできるよう、外飼いしている人も珍しくありません。

いずれにしても、可愛がっている猫が、突然家出をして帰ってこなくなってしまったら、それはとても心配ですし悲しいことです。

どういう心理や理由で猫は突然家出するのでしょうか。

パートナー探しのため

猫の家出の原因として、最も多いのがパートナー探しです。

オスであってもメスであっても、猫は成長すれば発情期を迎えます。

まだまだ子猫だと思っていても、人間とは成長の速さが違うため、生後半年も経てば子供を作り育てる準備ができます。

その準備ができた猫は、子供を作る相手を求めて、外へ出てしまうことがよくあるのです。

これは生き物としての本能ですから、飼い主にも、また猫自身にも止めることはできません。

発情期の猫は独特の声で鳴き、トイレ以外の場所でおしっこをしたりします。

このような様子の後に家を出て帰ってこない場合、パートナーを探しに出ている可能性は高いでしょう。

人間も、恋しい人に会えずに閉じ込められていたら、切なく狂おしい気持ちになるものです。

猫も同じように、いてもたってもいられない気持ちで、すきを見つけて飛び出しているのかもしれません。

外に出たら迷ってしまったから

普段から外を自由に歩き回っている猫はもちろんのこと、完全室内飼いの猫でも、飼い主がちょっと目を離したすきに脱走することがあります。

たまに飼い主に連れられて外を散歩する猫なら、リードを外して逃げ出してしまうこともあるでしょう。

きっかけはなんであれ、家に帰ってこない猫は、道に迷ってしまっていることも考えられます。

特に室内飼いの猫の場合、普段見ることのない大きな車や犬、聞いたことのない大きな音に驚いてパニックになって走り出し、気が付いたら全く知らないところで家への帰り道が分からない、ということも考えられます。

外猫の場合でも、自分の縄張りを越えて遠出をして道に迷うことはよくあります。

さらに他の猫の縄張りに入り込んでしまい、追い立てられるようにどんどん遠くまで行ってしまうことも、珍しくありません。

家の居心地が悪くなったから

昔から「犬は人につき、猫は家につく」といわれます。

よく知られているのは、引っ越し先の家から、以前暮らしていた家に帰ってくる猫の話ですが、それだけ猫は家に愛着を持っているのです。

その家を出ていくのですから、家に何か原因があるのではないかと考えられます。

居心地の良かった我が家に、何らかの変化がなかったか、考えてみましょう。

例えば、赤ちゃんが生まれたり、新たに別の猫を飼い始めたりすると、同じ家のなかでも様子は大きく変わります。

あるいは大がかりなリフォームや模様替えなど、物質的な変化が原因となっていることもあるかもしれません。

いつもと同じ家のはずなのに、これらが原因となって猫の生活が大きく変わったとき、猫が受けるショックは私達が想像する以上だと言われています。

大きなショックを受けた猫は、他にもっと居心地の良い場所を求めて、家を出ることがあります。

体調が悪いから

猫は身体の具合が悪いときでも、人に甘えたりはしません。

人目につかない、狭く暗い静かなところで、じっとして回復を待ちます。

家のなかに適したところがない場合、家の外にそういう場所を求めることがあります。

この場合、体調が悪いこともあって、遠くに行くことはほとんどありません。

自宅から200m以内の範囲をじっくり探してみれば、思いがけないところでうずくまっている姿を見つけることができるかもしれません。

体調が良くなったら、2~3日でひょっこり自分から帰ってくることもあります。

単に言えに帰れなくなった

猫が高いところや日当たりの良いところを好むのは、よく知られていることです。

特に外に慣れた猫の場合、日当たりの良いところに駐車している車の上に乗って、のんびり昼寝をしていることもあります。

車を大事にしている人から、足跡がついたとか、傷を付けられたと苦情がきた経験がある人も少なくないでしょう。

それでも猫はマイペースで、知らない車の上で寝そべってしまいます。

この猫ののんびりした性格が災いし、荷物を運んできていたトラックの荷台に入り込み、眠っているうちにトラックが別の町に移動してしまったという例もあります。

家出のつもりはないのに家に帰れなくなってしまった、ということが考えられるのです。

猫が家出しないように対策していこう

猫が家出をする、あるいはそのつもりはないのに家に帰れない原因はいろいろあります。

発情が原因の家出なら、去勢や避妊手術で防ぐことができます。

猫の様子をよく観察していれば、調子が悪そうなときには病院に連れて行くことができるでしょう。

環境の変化があっても、猫が安心してリラックスできる空間を確保することも、できないことではありません。

全ての家出の原因を取り除くことは難しいかもしれませんが、愛情を持って、家のなかで安心して快適に暮らすためにはどうしてあげたらいいか、考えることが大切です。