最近の猫ブームもあり、猫人気はどんどん上昇していくばかりです。

猫は犬とは違い、飼っている方の多くは、基本的に室内で飼っている人が多いと思います。

おとなしくお利口さんにしてくれてはいますが、一日中家にいるというのも、運動不足や肥満などが気になったりします。

最近ではぷっくりと恰幅のいい猫を見かけることもあり、生活習慣病なんかも心配になってしまいます。

生活習慣病以外にもさまざまな原因がありますが、猫の突然死の原因についてご紹介します。

寄生虫による猫の突然死

猫の突然死は、フィラリアという寄生虫によって引き起こされることがあります。

フィラリアは主に犬の肺動脈に寄生するもので、猫に寄生するイメージはそれほどなかったりします。

猫がこのフィラリアに寄生されても、それだけでは目立った症状はありません。

しかし、フィラリアが猫の体内で死んでしまうと、死骸で肺動脈が詰まったり、強いアレルギー反応を示します。

その結果、呼吸困難に陥ったり、血管障害によって死んでしまうことがあります。

犬に寄生するよりもフィラリアの寿命が短くなることがあるので、余計にこうした状況になりやすいということもあります。

症状としては、喘息のような咳をするようになったり呼吸が苦しい素振りを見せたりします。

嘔吐したりすることもあるのですが、稀なケースなので発見するのが難しく、結果として突然死に至ることがあります。

脳や心臓の血管障害による猫の突然死

人間と同じように、血管障害により脳梗塞や心筋梗塞になったりすることもあります。

血液中の中性脂肪やコレステロールが多くなってくると、動脈硬化を引き起こし、結果としてこうした血管障害を引き起こします。

また脳出血や血管の閉塞により、脳が壊死してしまったり、機能不全に陥ってしまうこともあります。

こうした症状は突然起こるのではなく、普段の生活に原因があったりします。

人間と同じで、毎日の運動不足やストレスなど積もり積もって、あるとき急に症状が出たり悪化したりするケースが多かったりします。

特に肥満はこうした病気を引き起こす大きな原因になるので、適度な運動や与えるエサにはじゅうぶん注意が必要です。

かわいい猫だからこそ、健康に長生きできるようにするのも、飼い主の大きな責任であると言えます。

心筋症による猫の突然死

心臓の血管障害と似ていますが、中には心筋症で命を落とす猫もいます。

心筋症というは、心臓の筋肉の異常や、それによって血液の循環がうまくいかなくなるような症状です。

その結果、体内の血液の循環が悪くなってしまい、血栓ができて、それが心臓から足の動脈に詰まってしまったりします。

猫には先天的に心臓が弱い品種もありますし、心筋症は検査をしないとそうかどうかは分かりません。

こうした症状が進行すると、急に元気がなくなったり、呼吸が苦しくなるような症状が出ます。

また、足の付け根で循環が滞るので、突然後ろ足が立てなくなったり、激しい痛みに叫び声をあげたりすることもあります。

ウイルス感染による猫の突然死

子猫のときに特に注意したいものとして、猫汎白血球減少症という病気があります。

これはパルボウイルスというウイルスが猫の心臓で増えてしまい、心不全を引き起こすというものです。

数日か2週間ほど潜伏した後に、下痢や嘔吐といった食中毒のような症状や、食欲の低下が突然出てきたりします。

大人の猫ではそれほど重症化することも少ないのですが、6ヶ月ぐらいまでの猫は急激に重症化することも多いので注意が必要です。

この猫汎白血球減少症の原因となるパルボウイルスは、ワクチン投与が非常に効果的です。

予防接種でしてもらえば防げる病気なので、忘れずに獣医さんにお願いしておきたいものです。

アレルギーや中毒症状による猫の突然死

普段の生活の中で気を付けたいものにアレルギーや中毒によるものが挙げられます。

スズランやユリ、チューリップなどは猫の心臓に強い影響をもたらす成分が含まれており、中毒や突然死の原因になったりします。

家庭やご近所の庭などで育てられていることも多いので、特に注意しておきたいものです。

また猫は体が小さいので、ほんの少量の薬物や化学物質で中毒を起こすことがあります。

庭や畑などで使われる害虫駆除剤や、家で使われる殺鼠剤、それからノミ取り用の首輪には気をつける必要があります。

飼っている猫が普段どんな散歩コースを使っているのか。

散歩中に何をしているのかはあまり把握でいないことも多いかと思います。

どこで何をしているのかわからないので、帰った後の体調チェックはしっかりとしておいた方が良いと言えるでしょう。

猫が突然死してしまった理を知ろう

猫は人間や犬よりも体が小さく、思わぬ原因で死んでしまったりするものです。

紹介した中にはなかなか発見が難しいものもありますが、普段の生活で気を付けてあげれば避けられるものもあったりします。

猫ならではの病気もありますが、改めて見てみると、人間と同じように規則正しく健康な生活をするのがいちばんのようです。

予防接種や検診の時にはしっかりと診てもらい、普段から太りすぎないように適度な運動をすることが大切です。

またストレスも免疫力や食欲の低下を招くので、きちんと猫が暮らしやすい環境を整えてあげるのも必要です。